国税通則法


公布:昭和37年4月2日法律第66号
施行:昭和37年4月1日
改正:昭和40年3月31日法律第36号
施行:昭和40年4月1日
改正:昭和40年5月28日法律第90号
施行:昭和40年10月1日
改正:昭和40年12月29日法律第156号
施行:昭和41年2月1日
改正:昭和41年3月31日法律第31号
施行:昭和41年4月1日
改正:昭和41年3月31日法律第32号
施行:昭和41年4月1日
改正:昭和41年3月31日法律第39号
施行:昭和41年4月1日(附則第1条ただし書:昭和41年11月1日)
改正:昭和42年5月30日法律第14号
施行:昭和42年6月1日
改正:昭和42年5月31日法律第23号
施行:昭和42年6月1日
改正:昭和42年6月12日法律第36号
施行:昭和42年8月1日
改正:昭和43年6月3日法律第91号
施行:昭和43年12月1日
改正:昭和45年3月28日法律第8号
施行:昭和45年5月1日
改正:昭和45年4月1日法律第13号
施行:昭和45年4月1日
改正:昭和46年5月31日法律第89号
施行:昭和46年12月1日
改正:昭和46年6月3日法律第99号
施行:昭和47年4月1日
改正:昭和47年3月31日法律第7号
施行:昭和47年4月1日
改正:昭和47年6月12日法律第62号
施行:昭和48年10月1日
改正:昭和48年4月26日法律第22号
施行:昭和48年4月27日
改正:昭和49年6月6日法律第79号
施行:昭和49年10月1日
改正:昭和53年4月18日法律第25号
施行:昭和53年4月18日
改正:昭和53年5月23日法律第54号
施行:昭和53年5月23日
改正:昭和53年6月20日法律第78号
施行:昭和54年4月1日
改正:昭和54年3月30日法律第5号
施行:昭和55年10月1日
改正:昭和56年3月31日法律第8号
施行:昭和56年4月1日
改正:昭和56年5月27日法律第54号
施行:昭和56年5月27日
改正:昭和56年6月1日法律第61号
施行:昭和57年4月1日
改正:昭和59年3月31日法律第4号
施行:昭和59年4月1日
改正:昭和59年3月31日法律第5号
施行:昭和59年4月1日
改正:昭和59年4月13日法律第16号
施行:昭和59年9月1日
改正:昭和59年8月10日法律第72号
施行:昭和60年4月1日
改正:昭和62年5月29日法律第38号
施行:昭和62年10月1日
改正:昭和62年9月25日法律第96号
施行:昭和62年10月1日(附則第1条第1号:昭和62年9月26日)
改正:昭和63年12月30日法律第108号
施行:昭和63年12月30日
改正:昭和63年12月30日法律第109号
施行:平成元年4月1日
改正:平成2年5月7日法律第22号
施行:平成2年10月1日
改正:平成3年5月2日法律第69号
施行:平成4年1月1日
改正:平成3年5月15日法律第73号
施行:平成3年10月1日
改正:平成5年11月12日法律第89号
施行:平成6年10月1日
改正:平成8年6月21日法律第95号
施行:平成9年4月1日
改正:平成8年6月26日法律第110号
施行:平成10年1月1日
改正:平成9年6月18日法律第89号
施行:平成10年4月1日
改正:平成10年6月15日法律第107号
施行:平成10年12月1日
改正:平成11年3月31日法律第10号
施行:平成11年4月1日
改正:平成11年7月16日法律第102号
施行:平成13年1月6日
改正:平成11年12月22日法律第160号
施行:平成13年1月6日
改正:平成12年5月31日法律第92号
施行:平成12年6月30日
改正:平成12年5月31日法律第97号
施行:平成12年11月30日
改正:平成13年3月30日法律第6号
施行:平成13年4月1日
改正:平成13年11月28日法律第129号
施行:平成14年4月1日
改正:平成14年7月3日法律第79号
施行:平成14年8月1日
改正:平成14年7月31日法律第98号
施行:平成15年4月1日
改正:平成14年7月31日法律第100号
施行:平成15年4月1日
改正:平成14年12月13日法律第152号
施行:平成15年2月3日(附則第1条第3号:平成15年11月4日)
改正:平成14年12月13日法律第155号
施行:平成15年4月1日
改正:平成15年3月31日法律第8号
施行:平成15年4月1日(附則第1条第1号:平成15年3月31日,同条第4号:平成15年10月1日,同条第8号:平成16年4月1日)
改正:平成15年3月31日法律第11号
施行:平成15年4月1日
改正:平成16年3月31日法律第14号
施行:平成16年4月1日(附則第1条第5号:平成16年12月30日)
改正:平成16年6月9日法律第84号
施行:平成17年4月1日
改正:平成16年12月1日法律第147号
施行:平成17年4月1日
改正:平成16年12月1日法律第150号
施行:平成17年4月1日
改正:平成16年12月3日法律第152号
施行:平成17年4月1日
改正:平成17年3月31日法律第22号
施行:平成17年10月1日
改正:平成17年7月26日法律第第87号
施行:平成18年5月1日
改正:平成18年3月31日法律第10号
施行:平成18年4月1日(附則第1条第5号ハ:平成19年1月1日)
改正:平成19年3月30日法律第6号
施行:平成19年4月1日(附則第1条第5号イ:平成20年1月4日,同条第7号チ:平成19年9月30日)
改正:平成21年3月31日法律第13号
施行:平成21年4月1日
改正:平成22年3月31日法律第6号
施行:平成22年6月1日(附則第1条第3号:平成22年10月1日)
改正:平成23年12月2日法律第114号
施行:平成23年12月2日(附則第1条第1号:平成24年2月2日,同条第3号:平成24年4月1日,同条第4号:平成25年1月1日)

目次

 第一章 総則
  第一節 通則(第一条−第四条)
  第二節 国税の納付義務の承継等(第五条−第九条の二)
  第三節 期間及び期限(第十条・第十一条)
  第四節 送達(第十二条−第十四条)
 第二章 国税の納付義務の確定
  第一節 通則(第十五条・第十六条)
  第二節 申告納税方式による国税に係る税額等の確定手続
   第一款 納税申告(第十七条−第二十二条)
   第二款 更正の請求(第二十三条)
   第三款 更正又は決定(第二十四条−第三十条)
  第三節 賦課課税方式による国税に係る税額等の確定手続(第三十一条−第三十三条)
 第三章 国税の納付及び徴収
  第一節 国税の納付(第三十四条−第三十五条)
  第二節 国税の徴収
   第一款 納税の請求(第三十六条−第三十九条)
   第二款 滞納処分(第四十条)
  第三節 雑則(第四十一条−第四十五条)
 第四章 納税の猶予及び担保
  第一節 納税の猶予(第四十六条−第四十九条)
  第二節 担保(第五十条−第五十五条)
 第五章 国税の還付及び還付加算金(第五十六条−第五十九条)
 第六章 附帯税
  第一節 延滞税及び利子税(第六十条−第六十四条)
  第二節 加算税(第六十五条−第六十九条)
 第七章 国税の更正、決定、徴収、還付等の期間制限
  第一節 国税の更正、決定等の期間制限(第七十条・第七十一条)
  第二節 国税の徴収権の消滅時効(第七十二条・第七十三条)
  第三節 還付金等の消滅時効(第七十四条)
 第七章の二 国税の調査(第七十四条の二−第七十四条の十三)
 第七章の三 行政手続法との関係(第七十四条の十四)
 第八章 不服審査及び訴訟
  第一節 不服審査
   第一款 総則(第七十五条−第八十条)
   第二款 異議申立て(第八十一条−第八十六条)
   第三款 審査請求(第八十七条−第百三条)
   第四款 雑則(第百四条−第百十三条)
  第二節 訴訟(第百十四条−第百十六条)
 第九章 雑則(第百十七条−第百二十五条)
 第十章 罰則(第百二十六条−第百二十九条)
 附則

第一章 総則

第一節 通則

(目的)
第一条 この法律は、国税についての基本的な事項及び共通的な事項を定め、税法の体系的な構成を整備し、かつ、国税に関する法律関係を明確にするとともに、税務行政の公正な運営を図り、もつて国民の納税義務の適正かつ円滑な履行に資することを目的とする。

(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
 一 国税 国が課する税のうち関税、とん税及び特別とん税以外のものをいう。
 二 源泉徴収による国税 源泉徴収に係る所得税(この税に係る附帯税を除く。)をいう。
 三 消費税等 消費税、酒税、たばこ税、揮発油税、地方揮発油税、石油ガス税及び石油石炭税をいう。
 四 附帯税 国税のうち延滞税、利子税、過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税及び重加算税をいう。
 五 納税者 国税に関する法律の規定により国税(源泉徴収による国税を除く。)を納める義務がある者(国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)に規定する第二次納税義務者及び国税の保証人を除く。)及び源泉徴収による国税を徴収して国に納付しなければならない者をいう。
 六 納税申告書 申告納税方式による国税に関し国税に関する法律の規定により次に掲げるいずれかの事項その他当該事項に関し必要な事項を記載した申告書をいい、国税に関する法律の規定による国税の還付金(以下「還付金」という。)の還付を受けるための申告書でこれらのいずれかの事項を記載したものを含むものとする。
  イ 課税標準(国税に関する法律に課税標準額又は課税標準数量の定めがある国税については、課税標準額又は課税標準数量。以下同じ。)
  ロ 課税標準から控除する金額
  ハ 次に掲げる金額(以下「純損失等の金額」という。)
   (1)所得税法(昭和四十年法律第三十三号)に規定する純損失の金額又は雑損失の金額でその年以前において生じたもののうち、同法の規定により翌年以後の年分の所得の金額の計算上順次繰り越して控除し、又は前年分の所得に係る還付金の額の計算の基礎とすることができるもの
   (2)法人税法(昭和四十年法律第三十四号)に規定する欠損金額又は連結欠損金額でその事業年度又はその連結事業年度(同法第十五条の二(連結事業年度の意義)に規定する連結事業年度をいう。以下この号及び第十五条第二項第三号において同じ。)以前において生じたもの(同法第五十七条第二項若しくは第五項、第五十八条第二項又は第八十一条の九第二項(被合併法人等の未処理欠損金額の引継ぎ等)の規定により欠損金額又は連結欠損金額とみなされたものを含む。)のうち、同法の規定により翌事業年度以後の事業年度分若しくは翌連結事業年度以後の連結事業年度分の所得の金額若しくは連結所得(同法第二条第十八号の四(定義)に規定する連結所得をいう。以下この号及び第十五条第二項第三号において同じ。)の金額の計算上順次繰り越して控除し、又は前事業年度以前の事業年度分若しくは前連結事業年度以前の連結事業年度分の所得又は連結所得に係る還付金の額の計算の基礎とすることができるもの
   (3)相続税法(昭和二十五年法律第七十三号)第二十一条の十二(相続時精算課税に係る贈与税の特別控除)の規定により同条の規定の適用を受けて控除した金額がある場合における当該金額の合計額を二千五百万円から控除した残額
  ニ 納付すべき税額
  ホ 還付金の額に相当する税額
  ヘ ニの税額の計算上控除する金額又は還付金の額の計算の基礎となる税額
 七 法定申告期限 国税に関する法律の規定により納税申告書を提出すべき期限をいう。
 八 法定納期限 国税に関する法律の規定により国税を納付すべき期限(次に掲げる国税については、それぞれ次に定める期限又は日)をいう。この場合において、第三十八条第二項(繰上請求)に規定する繰上げに係る期限及び所得税法若しくは相続税法の規定による延納(以下「延納」という。)、第四十七条第一項(納税の猶予)に規定する納税の猶予又は徴収若しくは滞納処分に関する猶予に係る期限は、当該国税を納付すべき期限に含まれないものとする。
  イ 第三十五条第二項(期限後申告等による納付)の規定により納付すべき国税 その国税の額をその国税に係る期限内申告書に記載された納付すべき税額とみなして国税に関する法律の規定を適用した場合におけるその国税を納付すべき期限
  ロ 国税に関する法律の規定により国税を納付すべき期限とされている日後に納税の告知がされた国税(ハ又はニに掲げる国税に該当するものを除く。) 当該期限
  ハ 国税に関する法律の規定により一定の事実が生じた場合に直ちに徴収するものとされている賦課課税方式による国税 当該事実が生じた日
  ニ 附帯税 その納付又は徴収の基因となる国税を納付すべき期限(当該国税がイからハまでに掲げる国税に該当する場合には、それぞれ当該国税に係るイからハまでに掲げる期限(地価税に係る過少申告加算税、無申告加算税及び第三十五条第三項(過少申告加算税等の納付)に規定する重加算税については、先に到来する期限)又は日)
 九 課税期間 国税に関する法律の規定により国税の課税標準の計算の基礎となる期間(消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第二条第一項第九号(定義)に規定する課税資産の譲渡等に課される消費税(以下「課税資産の譲渡等に係る消費税」という。)については、同法第十九条(課税期間)に規定する課税期間)をいう。
 十 強制換価手続 滞納処分(その例による処分を含む。)、強制執行、担保権の実行としての競売、企業担保権の実行手続及び破産手続をいう。

(人格のない社団等に対するこの法律の適用)
第三条 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるもの(以下「人格のない社団等」という。)は、法人とみなして、この法律の規定を適用する。

(他の国税に関する法律との関係)
第四条 この法律に規定する事項で他の国税に関する法律に別段の定めがあるものは、その定めるところによる。

第二節 国税の納付義務の承継等

(相続による国税の納付義務の承継)
第五条 相続(包括遺贈を含む。以下同じ。)があつた場合には、相続人(包括受遺者を含む。以下同じ。)又は民法(明治二十九年法律第八十九号)第九百五十一条(相続財産法人の成立)の法人は、その被相続人(包括遺贈者を含む。以下同じ。)に課されるべき、又はその被相続人が納付し、若しくは徴収されるべき国税(その滞納処分費を含む。第二章(国税の納付義務の確定)、第三章第一節(国税の納付)、第六章(附帯税)及び第七章第一節(国税の更正、決定等の期間制限)を除き、以下同じ。)を納める義務を承継する。この場合において、相続人が限定承認をしたときは、その相続人は、相続によつて得た財産の限度においてのみその国税を納付する責めに任ずる。
2 前項前段の場合において、相続人が二人以上あるときは、各相続人が同項前段の規定により承継する国税の額は、同項の国税の額を民法第九百条から第九百二条まで(法定相続分・代襲相続人の相続分・遺言による相続分の指定)の規定によるその相続分によりあん分して計算した額とする。
3 前項の場合において、相続人のうちに相続によつて得た財産の価額が同項の規定により計算した国税の額をこえる者があるときは、その相続人は、そのこえる価額を限度として、他の相続人が前二項の規定により承継する国税を納付する責めに任ずる。

(法人の合併による国税の納付義務の承継)
第六条 法人が合併した場合には、合併後存続する法人又は合併により設立した法人は、合併により消滅した法人(以下「被合併法人」という。)に課されるべき、又は被合併法人が納付し、若しくは徴収されるべき国税を納める義務を承継する。

(人格のない社団等に係る国税の納付義務の承継)
第七条 法人が人格のない社団等の財産に属する権利義務を包括して承継した場合には、その法人は、その人格のない社団等に課されるべき、又はその人格のない社団等が納付し、若しくは徴収されるべき国税(その承継が権利義務の一部についてされたときは、その国税の額にその承継の時における人格のない社団等の財産のうちにその法人が承継した財産の占める割合を乗じて計算した額の国税)を納める義務を承継する。

(信託に係る国税の納付義務の承継)
第七条の二 信託法(平成十八年法律第百八号)第五十六条第一項各号(受託者の任務の終了事由)に掲げる事由により受託者の任務が終了した場合において、新たな受託者(以下この項及び第六項において「新受託者」という。)が就任したときは、当該新受託者は当該受託者に課されるべき、又は当該受託者が納付し、若しくは徴収されるべき国税(その納める義務が信託財産責任負担債務(同法第二条第九項(定義)に規定する信託財産責任負担債務をいう。第三十八条第一項(繰上請求)及び第五十七条第一項(充当)において同じ。)となるものに限る。以下この条において同じ。)を納める義務を承継する。
2 受託者が二人以上ある信託において、その一人の任務が信託法第五十六条第一項各号に掲げる事由により終了した場合には、前項の規定にかかわらず、他の受託者のうち、当該任務が終了した受託者(以下この項及び第五項において「任務終了受託者」という。)から信託事務の引継ぎを受けた受託者は、当該任務終了受託者に課されるべき、又は当該任務終了受託者が納付し、若しくは徴収されるべき国税を納める義務を承継する。
3 信託法第五十六条第一項第一号に掲げる事由により受託者の任務が終了した場合には、同法第七十四条第一項(受託者の死亡により任務が終了した場合の信託財産の帰属等)に規定する法人は、当該受託者に課されるべき、又は当該受託者が納付し、若しくは徴収されるべき国税を納める義務を承継する。
4 受託者である法人が分割をした場合における分割により受託者としての権利義務を承継した法人は、当該分割をした受託者である法人に課されるべき、又は当該分割をした受託者である法人が納付し、若しくは徴収されるべき国税を納める義務を承継する。
5 第一項又は第二項の規定により国税を納める義務が承継された場合にも、第一項の受託者又は任務終了受託者は、自己の固有財産をもつて、その承継された国税を納める義務を履行する責任を負う。ただし、当該国税を納める義務について、信託法第二十一条第二項(信託財産責任負担債務の範囲)の規定により、信託財産に属する財産のみをもつてその履行の責任を負うときは、この限りでない。
6 新受託者は、第一項の規定により国税を納める義務を承継した場合には、信託財産に属する財産のみをもつて、その承継された国税を納める義務を履行する責任を負う。

(国税の連帯納付義務についての民法の準用)
第八条 国税に関する法律の規定により国税を連帯して納付する義務については、民法第四百三十二条から第四百三十四条まで、第四百三十七条及び第四百三十九条から第四百四十四条まで(連帯債務の効力等)の規定を準用する。

(共有物等に係る国税の連帯納付義務)
第九条 共有物、共同事業又は当該事業に属する財産に係る国税は、その納税者が連帯して納付する義務を負う。

(法人の分割に係る連帯納付の責任)
第九条の二 法人が分割(法人税法第二条第十二号の十(定義)に規定する分社型分割を除く。以下この条において同じ。)をした場合には、当該分割により事業を承継した法人は、当該分割をした法人の次に掲げる国税(その附帯税を含み、その納める義務が第七条の二第四項(信託に係る国税の納付義務の承継)の規定により受託者としての権利義務を承継した法人に承継されたもの及びその納める義務が信託財産限定責任負担債務(信託法第百五十四条(信託の併合後の信託の信託財産責任負担債務の範囲等)に規定する信託財産限定責任負担債務をいう。第五十七条第一項(充当)において同じ。)となるものを除く。)について、連帯納付の責めに任ずる。ただし、当該分割をした法人から承継した財産(当該分割をした法人から承継した信託財産に属する財産を除く。)の価額を限度とする。
 一 分割の日前に納税義務(第十五条第一項(国税の納付義務の確定)に規定する納税義務をいう。次号において同じ。)の成立した国税(消費税等のうち保税地域(関税法(昭和二十九年法律第六十一号)第二十九条(保税地域の種類)に規定する保税地域をいう。以下同じ。)からの引取りに係る消費税等及び課税資産の譲渡等に係る消費税以外のもの(次号において「移出に係る酒税等」という。)並びに航空機燃料税を除く。)
 二 分割の日の属する月の前月末日までに納税義務の成立した移出に係る酒税等及び航空機燃料税

第三節 期間及び期限

(期間の計算及び期限の特例)
第十条 国税に関する法律において日、月又は年をもつて定める期間の計算は、次に定めるところによる。
 一 期間の初日は、算入しない。ただし、その期間が午前零時から始まるとき、又は国税に関する法律に別段の定めがあるときは、この限りでない。
 二 期間を定めるのに月又は年をもつてしたときは、暦に従う。
 三 前号の場合において、月又は年の始めから期間を起算しないときは、その期間は、最後の月又は年においてその起算日に応当する日の前日に満了する。ただし、最後の月にその応当する日がないときは、その月の末日に満了する。
2 国税に関する法律に定める申告、申請、請求、届出その他書類の提出、通知、納付又は徴収に関する期限(時をもつて定める期限その他の政令で定める期限を除く。)が日曜日、国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日その他一般の休日又は政令で定める日に当たるときは、これらの日の翌日をもつてその期限とみなす。

(災害等による期限の延長)
第十一条 国税庁長官、国税不服審判所長、国税局長、税務署長又は税関長は、災害その他やむを得ない理由により、国税に関する法律に基づく申告、申請、請求、届出その他書類の提出、納付又は徴収に関する期限までにこれらの行為をすることができないと認めるときは、政令で定めるところにより、その理由のやんだ日から二月以内に限り、当該期限を延長することができる。

第四節 送達

(書類の送達)
第十二条 国税に関する法律の規定に基づいて税務署長その他の行政機関の長又はその職員が発する書類は、郵便若しくは民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第六項(定義)に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者による同条第二項に規定する信書便(以下「信書便」という。)による送達又は交付送達により、その送達を受けるべき者の住所又は居所(事務所及び事業所を含む。以下同じ。)に送達する。ただし、その送達を受けるべき者に納税管理人があるときは、その住所又は居所に送達する。
2 通常の取扱いによる郵便又は信書便によつて前項に規定する書類を発送した場合には、その郵便物又は民間事業者による信書の送達に関する法律第二条第三項(定義)に規定する信書便物(以下「信書便物」という。)は、通常到達すべきであつた時に送達があつたものと推定する。
3 税務署長その他の行政機関の長は、前項に規定する場合には、その書類の名称、その送達を受けるべき者(第一項ただし書の場合にあつては、納税管理人。以下この節において同じ。)の氏名(法人については、名称。第十四条第二項(公示送達)において同じ。)、あて先及び発送の年月日を確認するに足りる記録を作成して置かなければならない。
4 交付送達は、当該行政機関の職員が、第一項の規定により送達すべき場所において、その送達を受けるべき者に書類を交付して行なう。ただし、その者に異議がないときは、その他の場所において交付することができる。
5 次の各号の一に掲げる場合には、交付送達は、前項の規定による交付に代え、当該各号に掲げる行為により行なうことができる。
 一 送達すべき場所において書類の送達を受けるべき者に出会わない場合 その使用人その他の従業者又は同居の者で書類の受領について相当のわきまえのあるものに書類を交付すること。
 二 書類の送達を受けるべき者その他前号に規定する者が送達すべき場所にいない場合又はこれらの者が正当な理由がなく書類の受領を拒んだ場合 送達すべき場所に書類を差し置くこと。

(相続人に対する書類の送達の特例)
第十三条 相続があつた場合において、相続人が二人以上あるときは、これらの相続人は、国税に関する法律の規定に基づいて税務署長その他の行政機関の長(国税審判官を含む。)が発する書類(滞納処分(その例による処分を含む。)に関するものを除く。)で被相続人の国税に関するものを受領する代表者をその相続人のうちから指定することができる。この場合において、その指定に係る相続人は、その旨を当該税務署長その他の行政機関の長(国税審判官の発する書類については、国税不服審判所長)に届け出なければならない。
2 前項前段の場合において、相続人のうちにその氏名が明らかでないものがあり、かつ、相当の期間内に同項後段の届出がないときは、同項後段の税務署長その他の行政機関の長は、相続人の一人を指定し、その者を同項に規定する代表者とすることができる。この場合において、その指定をした税務署長その他の行政機関の長は、その旨をその指定に係る相続人に通知しなければならない。
3 前二項に定めるもののほか、第一項に規定する代表者の指定に関し必要な事項は、政令で定める。
4 被相続人の国税につき、その者の死亡後その死亡を知らないでその者の名義でした国税に関する法律に基づく処分で書類の送達を要するものは、その相続人の一人にその書類が送達された場合には、当該国税につきすべての相続人に対してされたものとみなす。

(公示送達)
第十四条 第十二条(書類の送達)の規定により送達すべき書類について、その送達を受けるべき者の住所及び居所が明らかでない場合又は外国においてすべき送達につき困難な事情があると認められる場合には、税務署長その他の行政機関の長は、その送達に代えて公示送達をすることができる。
2 公示送達は、送達すべき書類の名称、その送達を受けるべき者の氏名及び税務署長その他の行政機関の長がその書類をいつでも送達を受けるべき者に交付する旨を当該行政機関の掲示場に掲示して行なう。
3 前項の場合において、掲示を始めた日から起算して七日を経過したときは、書類の送達があつたものとみなす。

第二章 国税の納付義務の確定

第一節 通則

(納税義務の成立及びその納付すべき税額の確定)
第十五条 国税を納付する義務(源泉徴収による国税については、これを徴収して国に納付する義務。以下「納税義務」という。)が成立する場合には、その成立と同時に特別の手続を要しないで納付すべき税額が確定する国税を除き、国税に関する法律の定める手続により、その国税についての納付すべき税額が確定されるものとする。
2 納税義務は、次の各号に掲げる国税(第一号から第十二号までにおいて、附帯税を除く。)については、当該各号に定める時(当該国税のうち政令で定めるものについては、政令で定める時)に成立する。
 一 所得税(次号に掲げるものを除く。) 暦年の終了の時
 二 源泉徴収による所得税 利子、配当、給与、報酬、料金その他源泉徴収をすべきものとされている所得の支払の時
 三 法人税 事業年度(連結所得に対する法人税については、連結事業年度)の終了の時
 四 相続税 相続又は遺贈(贈与者の死亡により効力を生ずる贈与を含む。)による財産の取得の時
 五 贈与税 贈与(贈与者の死亡により効力を生ずる贈与を除く。)による財産の取得の時
 六 地価税 課税時期(地価税法(平成三年法律第六十九号)第二条第四号(定義)に規定する課税時期をいう。)
 七 消費税等 課税資産の譲渡等(消費税法第二条第一項第九号(定義)に規定する課税資産の譲渡等をいう。)をした時又は課税物件の製造場(石油ガス税については石油ガスの充てん場とし、石油石炭税については原油、ガス状炭化水素又は石炭の採取場とする。)からの移出若しくは保税地域からの引取りの時
 八 航空機燃料税 航空機燃料の航空機への積込みの時
 九 電源開発促進税 販売電気の料金の支払を受ける権利の確定の時
 十 自動車重量税 自動車検査証の交付若しくは返付の時又は届出軽自動車についての車両番号の指定の時
 十一 印紙税 課税文書の作成の時
 十二 登録免許税 登記、登録、特許、免許、許可、認可、認定、指定又は技能証明の時
 十三 過少申告加算税、無申告加算税又は第六十八条第一項若しくは第二項(申告納税方式による国税の重加算税)の規定による重加算税 法定申告期限の経過の時
 十四 不納付加算税又は第六十八条第三項の規定による重加算税 法定納期限の経過の時
3 納税義務の成立と同時に特別の手続を要しないで納付すべき税額が確定する国税は、次に掲げる国税とする。
 一 所得税法第二編第五章第一節(予定納税)(同法第百六十六条(非居住者に対する準用)において準用する場合を含む。)の規定により納付すべき所得税(以下「予定納税に係る所得税」という。)
 二 源泉徴収による国税
 三 自動車重量税
 四 印紙税(印紙税法(昭和四十二年法律第二十三号)第十一条及び第十二条(申告納税方式による印紙税)の規定の適用を受ける印紙税及び過怠税を除く。)
 五 登録免許税
 六 延滞税及び利子税

(国税についての納付すべき税額の確定の方式)
第十六条 国税についての納付すべき税額の確定の手続については、次の各号に掲げるいずれかの方式によるものとし、これらの方式の内容は、当該各号に掲げるところによる。
 一 申告納税方式 納付すべき税額が納税者のする申告により確定することを原則とし、その申告がない場合又はその申告に係る税額の計算が国税に関する法律の規定に従つていなかつた場合その他当該税額が税務署長又は税関長の調査したところと異なる場合に限り、税務署長又は税関長の処分により確定する方式をいう。
 二 賦課課税方式 納付すべき税額がもつぱら税務署長又は税関長の処分により確定する方式をいう。
2 国税(前条第三項各号に掲げるものを除く。)についての納付すべき税額の確定が前項各号に掲げる方式のうちいずれの方式によりされるかは、次に定めるところによる。
 一 納税義務が成立する場合において、納税者が、国税に関する法律の規定により、納付すべき税額を申告すべきものとされている国税 申告納税方式
 二 前号に掲げる国税以外の国税 賦課課税方式

第二節 申告納税方式による国税に係る税額等の確定手続

第一款 納税申告

(期限内申告)
第十七条 申告納税方式による国税の納税者は、国税に関する法律の定めるところにより、納税申告書を法定申告期限までに税務署長に提出しなければならない。
2 前項の規定により提出する納税申告書は、期限内申告書という。

(期限後申告)
第十八条 期限内申告書を提出すべきであつた者(所得税法第百二十三条第一項(確定損失申告)、第百二十五条第三項(年の中途で死亡した場合の確定損失申告)又は第百二十七条第三項(年の中途で出国をする場合の確定損失申告)(これらの規定を同法第百六十六条(非居住者に対する準用)において準用する場合を含む。)の規定による申告書を提出することができる者でその提出期限内に当該申告書を提出しなかつたもの及びこれらの者の相続人その他これらの者の財産に属する権利義務を包括して承継した者(法人が分割をした場合にあつては、第七条の二第四項(信託に係る国税の納付義務の承継)の規定により当該分割をした法人の国税を納める義務を承継した法人に限る。)を含む。)は、その提出期限後においても、第二十五条(決定)の規定による決定があるまでは、納税申告書を税務署長に提出することができる。
2 前項の規定により提出する納税申告書は、期限後申告書という。
3 期限後申告書には、その申告に係る国税の期限内申告書に記載すべきものとされている事項を記載し、その期限内申告書に添付すべきものとされている書類があるときは当該書類を添付しなければならない。

(修正申告)
第十九条 納税申告書を提出した者(その相続人その他当該提出した者の財産に属する権利義務を包括して承継した者(法人が分割をした場合にあつては、第七条の二第四項(信託に係る国税の納付義務の承継)の規定により当該分割をした法人の国税を納める義務を承継した法人に限る。)を含む。以下第二十三条第一項及び第二項(更正の請求)において同じ。)は、次の各号のいずれかに該当する場合には、その申告について第二十四条(更正)の規定による更正があるまでは、その申告に係る課税標準等(第二条第六号イからハまで(定義)に掲げる事項をいう。以下同じ。)又は税額等(同号ニからヘまでに掲げる事項をいう。以下同じ。)を修正する納税申告書を税務署長に提出することができる。
 一 先の納税申告書の提出により納付すべきものとしてこれに記載した税額に不足額があるとき。
 二 先の納税申告書に記載した純損失等の金額が過大であるとき。
 三 先の納税申告書に記載した還付金の額に相当する税額が過大であるとき。
 四 先の納税申告書に当該申告書の提出により納付すべき税額を記載しなかつた場合において、その納付すべき税額があるとき。
2 第二十四条から第二十六条まで(更正・決定)の規定による更正又は決定を受けた者(その相続人その他当該更正又は決定を受けた者の財産に属する権利義務を包括して承継した者(法人が分割をした場合にあつては、第七条の二第四項の規定により当該分割をした法人の国税を納める義務を承継した法人に限る。)を含む。第二十三条第二項において同じ。)は、次の各号のいずれかに該当する場合には、その更正又は決定について第二十六条の規定による更正があるまでは、その更正又は決定に係る課税標準等又は税額等を修正する納税申告書を税務署長に提出することができる。
 一 その更正又は決定により納付すべきものとしてその更正又は決定に係る更正通知書又は決定通知書に記載された税額に不足額があるとき。
 二 その更正に係る更正通知書に記載された純損失等の金額が過大であるとき。
 三 その更正又は決定に係る更正通知書又は決定通知書に記載された還付金の額に相当する税額が過大であるとき。
 四 納付すべき税額がない旨の更正を受けた場合において、納付すべき税額があるとき。
3 前二項の規定により提出する納税申告書は、修正申告書という。
4 修正申告書には、次に掲げる事項を記載し、その申告に係る国税の期限内申告書に添付すべきものとされている書類があるときは当該書類に記載すべき事項のうちその申告に係るものを記載した書類を添付しなければならない。
 一 その申告前の課税標準等及び税額等
 二 その申告後の課税標準等及び税額等
 三 その申告に係る次に掲げる金額
  イ その申告前の納付すべき税額がその申告により増加するときは、その増加する部分の税額
  ロ その申告前の還付金の額に相当する税額がその申告により減少するときは、その減少する部分の税額
  ハ 所得税法第百四十二条第二項(純損失の繰戻しによる還付)(同法第百六十六条(非居住者に対する準用)において準用する場合を含む。)又は法人税法第八十条第六項(欠損金の繰戻しによる還付)(同法第八十一条の三十一第四項(連結欠損金に対する準用)及び第百四十五条第一項(外国法人に対する準用)において準用する場合を含む。)の規定により還付する金額(以下「純損失の繰戻し等による還付金額」という。)に係る第五十八条第一項(還付加算金)に規定する還付加算金があるときは、その還付加算金のうちロに掲げる税額に対応する部分の金額
 四 前三号に掲げるもののほか、当該期限内申告書に記載すべきものとされている事項でその申告に係るものその他参考となるべき事項

(修正申告の効力)
第二十条 修正申告書で既に確定した納付すべき税額を増加させるものの提出は、既に確定した納付すべき税額に係る部分の国税についての納税義務に影響を及ぼさない。

(納税申告書の提出先等)
第二十一条 納税申告書は、その提出の際におけるその国税の納税地(以下この条において「現在の納税地」という。)を所轄する税務署長に提出しなければならない。
2 所得税、法人税、相続税、贈与税、地価税、課税資産の譲渡等に係る消費税又は電源開発促進税に係る納税申告書については、当該申告書に係る課税期間が開始した時(課税期間のない国税については、その納税義務の成立の時)以後にその納税地に異動があつた場合において、納税者が当該異動に係る納税地を所轄する税務署長で現在の納税地を所轄する税務署長以外のものに対し当該申告書を提出したときは、その提出を受けた税務署長は、当該申告書を受理することができる。この場合においては、当該申告書は、現在の納税地を所轄する税務署長に提出されたものとみなす。
3 前項の納税申告書を受理した税務署長は、当該申告書を現在の納税地を所轄する税務署長に送付し、かつ、その旨をその提出をした者に通知しなければならない。
4 保税地域からの引取りに係る消費税等で申告納税方式によるもの(以下「輸入品に係る申告消費税等」という。)についての納税申告書は、第一項の規定にかかわらず、当該消費税等の納税地を所轄する税関長に提出しなければならない。この場合においては、第十七条から第十九条まで(納税申告)の規定の適用については、これらの規定中「税務署長」とあるのは、「税関長」とする。

(郵送等に係る納税申告書等の提出時期)
第二十二条 納税申告書(当該申告書に添付すべき書類その他当該申告書の提出に関連して提出するものとされている書類を含む。)その他国税庁長官が定める書類が郵便又は信書便により提出された場合には、その郵便物又は信書便物の通信日付印により表示された日(その表示がないとき、又はその表示が明瞭でないときは、その郵便物について通常要する送付日数を基準とした場合にその日に相当するものと認められる日)にその提出がされたものとみなす。

第二款 更正の請求

(更正の請求)
第二十三条 納税申告書を提出した者は、次の各号のいずれかに該当する場合には、当該申告書に係る国税の法定申告期限から五年(第二号に掲げる場合のうち法人税に係る場合については、九年)以内に限り、税務署長に対し、その申告に係る課税標準等又は税額等(当該課税標準等又は税額等に関し次条又は第二十六条(再更正)の規定による更正(以下この条において「更正」という。)があつた場合には、当該更正後の課税標準等又は税額等)につき更正をすべき旨の請求をすることができる。
 一 当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従つていなかつたこと又は当該計算に誤りがあつたことにより、当該申告書の提出により納付すべき税額(当額税額に関し更正があつた場合には、当該更正後の税額)が過大であるとき。
 二 前号に規定する理由により、当該申告書に記載した純損失等の金額(当該金額に関し更正があつた場合には、当該更正後の金額)が過少であるとき、又は当該申告書(当該申告書に関し更正があつた場合には、更正通知書)に純損失等の金額の記載がなかつたとき。
 三 第一号に規定する理由により、当該申告書に記載した還付金の額に相当する税額(当該税額に関し更正があつた場合には、当該更正後の税額)が過少であるとき、又は当該申告書(当該申告書に関し更正があつた場合には、更正通知書)に還付金の額に相当する税額の記載がなかつたとき。
2 納税申告書を提出した者又は第二十五条(決定)の規定による決定(以下この項において「決定」という。)を受けた者は、次の各号のいずれかに該当する場合(納税申告書を提出した者については、当該各号に定める期間の満了する日が前項に規定する期間の満了する日後に到来する場合に限る。)には、同項の規定にかかわらず、当該各号に定める期間において、その当該することを理由として同項の規定による更正の請求(以下「更正の請求」という。)をすることができる。
 一 その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となつた事実に関する訴えについての判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき。 その確定した日の翌日から起算して二月以内
 二 その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算に当たつてその申告をし、又は決定を受けた者に帰属するものとされていた所得その他課税物件が他の者に帰属するものとする当該他の者に係る国税の更正又は決定があつたとき。 当該更正又は決定があつた日の翌日から起算して二月以内
 三 その他当該国税の法定申告期限後に生じた前二号に類する政令で定めるやむを得ない理由があるとき。 当該理由が生じた日の翌日から起算して二月以内
3 更正の請求をしようとする者は、その請求に係る更正前の課税標準等又は税額等、当該更正後の課税標準等又は税額等、その更正の請求をする理由、当該請求をするに至つた事情の詳細その他参考となるべき事項を記載した更正請求書を税務署長に提出しなければならない。
4 税務署長は、更正の請求があつた場合には、その請求に係る課税標準等又は税額等について調査し、更正をし、又は更正をすべき理由がない旨をその請求をした者に通知する。
5 更正の請求があつた場合においても、税務署長は、その請求に係る納付すべき国税(その滞納処分費を含む。以下この項において同じ。)の徴収を猶予しない。ただし、税務署長において相当の理由があると認めるときは、その国税の全部又は一部の徴収を猶予することができる。
6 輸入品に係る申告消費税等についての更正の請求は、第一項の規定にかかわらず、税関長に対し、するものとする。この場合においては、前三項の規定の適用については、これらの規定中「税務署長」とあるのは、「税関長」とする。
7 前二条の規定は、更正の請求について準用する。

第三款 更正又は決定

(更正)
第二十四条 税務署長は、納税申告書の提出があつた場合において、その納税申告書に記載された課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従つていなかつたとき、その他当該課税標準等又は税額等がその調査したところと異なるときは、その調査により、当該申告書に係る課税標準等又は税額等を更正する。

(決定)
第二十五条 税務署長は、納税申告書を提出する義務があると認められる者が当該申告書を提出しなかつた場合には、その調査により、当該申告書に係る課税標準等及び税額等を決定する。ただし、決定により納付すべき税額及び還付金の額に相当する税額が生じないときは、この限りでない。

(再更正)
第二十六条 税務署長は、前二条又はこの条の規定による更正又は決定をした後、その更正又は決定をした課税標準等又は税額等が過大又は過少であることを知つたときは、その調査により、当該更正又は決定に係る課税標準等又は税額等を更正する。

(国税庁又は国税局の職員の調査に基づく更正又は決定)
第二十七条 前三条の場合において、国税庁又は国税局の当該職員の調査があつたときは、税務署長は、当該調査したところに基づき、これらの規定による更正又は決定をすることができる。

(更正又は決定の手続)
第二十八条 第二十四条から第二十六条まで(更正・決定)の規定による更正又は決定(以下「更正又は決定」という。)は、税務署長が更正通知書又は決定通知書を送達して行なう。
2 更正通知書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。この場合において、その更正が前条の調査に基づくものであるときは、その旨を附記しなければならない。
 一 その更正前の課税標準等及び税額等
 二 その更正後の課税標準等及び税額等
 三 その更正に係る次に掲げる金額
  イ その更正前の納付すべき税額がその更正により増加するときは、その増加する部分の税額
  ロ その更正前の還付金の額に相当する税額がその更正により減少するときは、その減少する部分の税額
  ハ 純損失の繰戻し等による還付金額に係る第五十八条第一項(還付加算金)に規定する還付加算金があるときは、その還付加算金のうちロに掲げる税額に対応する部分の金額
  ニ その更正前の納付すべき税額がその更正により減少するときは、その減少する部分の税額
  ホ その更正前の還付金の額に相当する税額がその更正により増加するときは、その増加する部分の税額
3 決定通知書には、その決定に係る課税標準等及び税額等を記載しなければならない。この場合において、その決定が前条の調査に基づくものであるときは、その旨を附記しなければならない。

(更正等の効力)
第二十九条 第二十四条(更正)又は第二十六条(再更正)の規定による更正(以下「更正」という。)で既に確定した納付すべき税額を増加させるものは、既に確定した納付すべき税額に係る部分の国税についての納税義務に影響を及ぼさない。
2 既に確定した納付すべき税額を減少させる更正は、その更正により減少した税額に係る部分以外の部分の国税についての納税義務に影響を及ぼさない。
3 更正又は決定を取り消す処分又は判決は、その処分又は判決により減少した税額に係る部分以外の部分の国税についての納税義務に影響を及ぼさない。

(更正又は決定の所轄庁)
第三十条 更正又は決定は、これらの処分をする際におけるその国税の納税地(以下この条において「現在の納税地」という。)を所轄する税務署長が行なう。
2 所得税、法人税、相続税、贈与税、地価税、課税資産の譲渡等に係る消費税又は電源開発促進税については、これらの国税の課税期間が開始した時(課税期間のない国税については、その納税義務の成立の時)以後にその納税地に異動があつた場合において、その異動に係る納税地で現在の納税地以外のもの(以下この項において「旧納税地」という。)を所轄する税務署長においてその異動の事実が知れず、又はその異動後の納税地が判明せず、かつ、その知れないこと又は判明しないことにつきやむを得ない事情があるときは、その旧納税地を所轄する税務署長は、前項の規定にかかわらず、これらの国税について更正又は決定をすることができる。
3 前二項に規定する税務署長は、更正又は決定をした後、当該更正又は決定に係る国税につき既に適法に、他の税務署長に対し納税申告書が提出され、又は他の税務署長が決定をしていたため、当該更正又は決定をすべきでなかつたものであることを知つた場合には、遅滞なく、当該更正又は決定を取り消さなければならない。
4 輸入品に係る申告消費税等についての更正又は決定は、第一項の規定にかかわらず、当該消費税等の納税地を所轄する税関長が行う。この場合においては、第二十四条から第二十六条まで(更正・決定)又は第二十八条(更正又は決定の手続)の規定の適用については、これらの規定中「税務署長」とあるのは、「税関長」とする。

第三節 賦課課税方式による国税に係る税額等の確定手続

(課税標準申告)
第三十一条 賦課課税方式による国税の納税者は、国税に関する法律の定めるところにより、その国税の課税標準を記載した申告書をその提出期限までに税務署長に提出しなければならない。
2 第二十一条第一項(納税申告書の提出先)及び第二十二条(郵送等に係る納税申告書等の提出時期)の規定は、前項の申告書(以下「課税標準申告書」という。)について準用する。

(賦課決定)
第三十二条 税務署長は、賦課課税方式による国税については、その調査により、課税標準申告書を提出すべき期限(課税標準申告書の提出を要しない国税については、その納税義務の成立の時)後に、次の各号の区分に応じ、当該各号に掲げる事項を決定する。
 一 課税標準申告書の提出があつた場合において、当該申告書に記載された課税標準が税務署長の調査したところと同じであるとき。 納付すべき税額
 二 課税標準申告書を提出すべきものとされている国税につき当該申告書の提出がないとき、又は当該申告書の提出があつた場合において、当該申告書に記載された課税標準が税務署長の調査したところと異なるとき。 課税標準及び納付すべき税額
 三 課税標準申告書の提出を要しないとき。 課税標準(第六十九条(加算税の税目)に規定する加算税及び過怠税については、その計算の基礎となる税額。以下この条において同じ。)及び納付すべき税額
2 税務署長は、前項又はこの項の規定による決定をした後、その決定をした課税標準(前項第一号に掲げる場合にあつては、同号の課税標準申告書に記載された課税標準)又は納付すべき税額が過大又は過少であることを知つたときは、その調査により、当該決定に係る課税標準及び納付すべき税額を変更する決定をする。
3 第一項の規定による決定は、税務署長がその決定に係る課税標準及び納付すべき税額を記載した賦課決定通知書(第一項第一号に掲げる場合にあつては、納税告知書)を送達して行なう。
4 第二項の規定による決定は、税務署長が次に掲げる事項を記載した賦課決定通知書を送達して行なう。
 一 その決定前の課税標準及び納付すべき税額
 二 その決定後の課税標準及び納付すべき税額
 三 その決定前の納付すべき税額がその決定により増加し、又は減少するときは、その増加し、又は減少する納付すべき税額
5 第二十七条(国税庁又は国税局の職員の調査に基づく更正又は決定)、第二十八条第三項後段(決定通知書の附記事項)及び第二十九条(更正等の効力)の規定は、第一項又は第二項の規定による決定(以下「賦課決定」という。)について準用する。

(賦課決定の所轄庁)
第三十三条 賦課決定は、その賦課決定の際におけるその国税の納税地(以下この条において「現在の納税地」という。)を所轄する税務署長が行なう。
2 所得税、法人税、相続税、贈与税、地価税、課税資産の譲渡等に係る消費税又は電源開発促進税に係る第六十九条(加算税の税目)に規定する加算税については、次の各号の一に該当する場合には、当該各号に掲げる税務署長は、前項の規定にかかわらず、当該各号に規定する更正若しくは決定又は期限後申告書若しくは修正申告書の提出により納付すべき国税に係る当該加算税についての賦課決定をすることができる。
 一 第三十条第二項(更正又は決定の所轄庁の特例)の更正又は決定があつたとき。 当該更正又は決定をした税務署長
 二 更正若しくは第二十五条(決定)の規定による決定で前号に規定するもの以外のもの又は期限後申告書若しくは修正申告書の提出(第二十一条第二項(納税申告書の提出先の特例)の規定に該当する場合にあつては、同条第三項の規定による当該申告書の送付)があつた後に当該国税の納税地に異動があつた場合において、その異動に係る納税地で現在の納税地以外のもの(以下この号において「旧納税地」という。)を所轄する税務署長においてその異動の事実が知れず、又はその異動後の納税地が判明せず、かつ、その知れないこと又は判明しないことにつきやむを得ない事情があるとき。 旧納税地を所轄する税務署長
3 保税地域からの引取りに係る消費税等で賦課課税方式によるものその他税関長が徴収すべき消費税等についての賦課決定は、第一項の規定にかかわらず、当該消費税等の納税地を所轄する税関長が行う。この場合においては、前二条の規定の適用については、これらの規定中「税務署長」とあるのは「税関長」と、前条第一項各号列記以外の部分中「課税標準申告書を提出すべき期限(課税標準申告書の提出を要しない国税については、その納税義務の成立の時)後に、次の」とあるのは「次の」と、同条第一項第二号及び第三号、第二項、第三項並びに第四項第一号及び第二号中「納付すべき税額」とあるのは「税額等」とする。

第三章 国税の納付及び徴収

第一節 国税の納付

(納付の手続)
第三十四条 国税を納付しようとする者は、その税額に相当する金銭に納付書(納税告知書の送達を受けた場合には、納税告知書)を添えて、これを日本銀行(国税の収納を行う代理店を含む。)又はその国税の収納を行う税務署の職員に納付しなければならない。ただし、証券をもつてする歳入納付に関する法律(大正五年法律第十号)の定めるところにより証券で納付すること又は財務省令で定めるところによりあらかじめ税務署長に届け出た場合に財務省令で定める方法により納付すること(自動車重量税(自動車重量税法(昭和四十六年法律第八十九号)第十四条(税務署長による徴収)の規定により税務署長が徴収するものとされているものを除く。)又は登録免許税(登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)第二十九条(税務署長による徴収)の規定により税務署長が徴収するものとされているものを除く。)の納付にあつては、自動車重量税法第十条の二(電子情報処理組織による申請又は届出の場合の納付の特例)又は登録免許税法第二十四条の二(電子情報処理組織による登記等の申請等の場合の納付の特例)に規定する財務省令で定める方法により納付すること)を妨げない。
2 印紙で納付すべきものとされている国税は、前項の規定にかかわらず、国税に関する法律の定めるところにより、その税額に相当する印紙をはることにより納付するものとする。印紙で納付することができるものとされている国税を印紙で納付する場合も、また同様とする。
3 物納の許可があつた国税は、第一項の規定にかかわらず、国税に関する法律の定めるところにより、物納をすることができる。

(口座振替納付に係る納付書の送付等)
第三十四条の二 税務署長は、預金又は貯金の払出しとその払い出した金銭による国税の納付をその預金口座又は貯金口座のある金融機関に委託して行なおうとする納税者から、その納付に必要な納付書の当該金融機関への送付の依頼があつた場合には、その納付が確実と認められ、かつ、その依頼を受けることが国税の徴収上有利と認められるときに限り、その依頼を受けることができる。
2 期限内申告書の提出により納付すべき税額の確定した国税でその提出期限と同時に納期限の到来するものが、前項の依頼により送付された納付書に基づき、政令で定める日までに納付された場合には、その納付の日が納期限後である場合においても、その納付は納期限においてされたものとみなして、延納及び延滞税に関する規定を適用する。

(納付受託者に対する納付の委託)
第三十四条の三 国税を納付しようとする者は、その税額が財務省令で定める金額以下である場合であつて、第三十四条第一項(納付の手続)に規定する納付書で財務省令で定めるものに基づき納付しようとするときは、納付受託者(次条第一項に規定する納付受託者をいう。次項において同じ。)に納付を委託することができる。
2 国税を納付しようとする者が、前項の納付書を添えて、納付受託者に納付しようとする税額に相当する金銭を交付したときは、当該交付した日に当該国税の納付があつたものとみなして、延納、物納及び附帯税に関する規定を適用する。

(納付受託者)
第三十四条の四 国税の納付に関する事務(以下この項及び第三十四条の六第一項(納付受託者の帳簿保存等の義務)において「納付事務」という。)を適正かつ確実に実施することができると認められる者であり、かつ、政令で定める要件に該当する者として国税庁長官が指定するもの(以下第三十四条の六までにおいて「納付受託者」という。)は、国税を納付しようとする者の委託を受けて、納付事務を行うことができる。
2 国税庁長官は、前項の規定による指定をしたときは、納付受託者の名称、住所又は事務所の所在地その他財務省令で定める事項を公示しなければならない。
3 納付受託者は、その名称、住所又は事務所の所在地を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を国税庁長官に届け出なければならない。
4 国税庁長官は、前項の規定による届出があつたときは、当該届出に係る事項を公示しなければならない。

(納付受託者の納付)
第三十四条の五 納付受託者は、第三十四条の三第一項(納付受託者に対する納付の委託)の規定により国税を納付しようとする者の委託に基づき当該国税の額に相当する金銭の交付を受けたときは、政令で定める日までに当該委託を受けた国税を納付しなければならない。
2 納付受託者は、第三十四条の三第一項の規定により国税を納付しようとする者の委託に基づき当該国税の額に相当する金銭の交付を受けたときは、遅滞なく、財務省令で定めるところにより、その旨及び交付を受けた年月日を国税庁長官に報告しなければならない。
3 納付受託者が第一項の国税を同項に規定する政令で定める日までに完納しないときは、納付受託者の住所又は事務所の所在地を管轄する税務署長は、国税の保証人に関する徴収の例によりその国税を納付受託者から徴収する。
4 税務署長は、第一項の規定により納付受託者が納付すべき国税については、当該納付受託者に対して第四十条(滞納処分)の規定による処分をしてもなお徴収すべき残余がある場合でなければ、その残余の額について当該国税に係る納税者から徴収することができない。

(納付受託者の帳簿保存等の義務)
第三十四条の六 納付受託者は、財務省令で定めるところにより、帳簿を備え付け、これに納付事務に関する事項を記載し、及びこれを保存しなければならない。
2 国税庁長官は、前二条及びこの条の規定を施行するため必要があると認めるときは、その必要な限度で、財務省令で定めるところにより、納付受託者に対し、報告をさせることができる。
3 国税庁長官は、前二条及びこの条の規定を施行するため必要があると認めるときは、その必要な限度で、その職員に、納付受託者の事務所に立ち入り、納付受託者の帳簿書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。以下同じ。)その他必要な物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる。
4 前項の規定により立入検査を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
5 第三項に規定する権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
6 国税庁長官は、政令で定めるところにより、第三項に規定する権限を国税局長に委任することができる。

(納付受託者の指定の取消し)
第三十四条の七 国税庁長官は、第三十四条の四第一項(納付受託者)の規定による指定を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、その指定を取り消すことができる。
 一 第三十四条の四第一項に規定する指定の要件に該当しなくなつたとき。
 二 第三十四条の五第二項(納付受託者の納付)又は前条第二項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
 三 前条第一項の規定に違反して、帳簿を備え付けず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかつたとき。
 四 前条第三項の規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は同項の規定による質問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をしたとき。
2 国税庁長官は、前項の規定により指定を取り消したときは、その旨を公示しなければならない。

(申告納税方式による国税等の納付)
第三十五条 期限内申告書を提出した者は、国税に関する法律に定めるところにより、当該申告書の提出により納付すべきものとしてこれに記載した税額に相当する国税をその法定納期限(延納に係る国税については、その延納に係る納期限)までに国に納付しなければならない。
2 次の各号に掲げる金額に相当する国税の納税者は、その国税を当該各号に掲げる日(延納に係る国税その他国税に関する法律に別段の納期限の定めがある国税については、当該法律に定める納期限)までに国に納付しなければならない。
 一 期限後申告書の提出により納付すべきものとしてこれに記載した税額又は修正申告書に記載した第十九条第四項第三号(修正申告により納付すべき税額)に掲げる金額(その修正申告書の提出により納付すべき税額が新たにあることとなつた場合には、当該納付すべき税額) その期限後申告書又は修正申告書を提出した日
 二 更正通知書に記載された第二十八条第二項第三号イからハまで(更正により納付すべき税額)に掲げる金額(その更正により納付すべき税額が新たにあることとなつた場合には、当該納付すべき税額)又は決定通知書に記載された納付すべき税額 その更正通知書又は決定通知書が発せられた日の翌日から起算して一月を経過する日
3 過少申告加算税、無申告加算税又は重加算税(第六十八条第一項又は第二項(申告納税方式による国税の重加算税)の規定によるものに限る。以下この項において同じ。)に係る賦課決定通知書を受けた者は、当該通知書に記載された金額の過少申告加算税、無申告加算税又は重加算税を当該通知書が発せられた日の翌日から起算して一月を経過する日までに納付しなければならない。

第二節 国税の徴収

第一款 納税の請求

(納税の告知)
第三十六条 税務署長は、国税に関する法律の規定により次に掲げる国税(その滞納処分費を除く。以下次条において同じ。)を徴収しようとするときは、納税の告知をしなければならない。
 一 賦課課税方式による国税(過少申告加算税、無申告加算税及び前条第三項に規定する重加算税を除く。)
 二 源泉徴収による国税でその法定納期限までに納付されなかつたもの
 三 自動車重量税でその法定納期限までに納付されなかつたもの
 四 登録免許税でその法定納期限までに納付されなかつたもの
2 前項の規定による納税の告知は、税務署長が、政令で定めるところにより、納付すべき税額、納期限及び納付場所を記載した納税告知書を送達して行う。ただし、担保として提供された金銭をもつて消費税等を納付させる場合その他政令で定める場合には、納税告知書の送達に代え、当該職員に口頭で当該告知をさせることができる。

(督促)
第三十七条 納税者がその国税を第三十五条(申告納税方式による国税の納付)又は前条第二項の納期限(予定納税に係る所得税については、所得税法第百四条第一項、第百七条第一項又は第百十五条(予定納税額の納付)(これらの規定を同法第百六十六条(非居住者に対する準用)において準用する場合を含む。)の納期限とし、延滞税及び利子税については、その計算の基礎となる国税のこれらの納期限とする。以下「納期限」という。)までに完納しない場合には、税務署長は、その国税が次に掲げる国税である場合を除き、その納税者に対し、督促状によりその納付を督促しなければならない。
 一 次条第一項若しくは第三項又は国税徴収法第百五十九条(保全差押)の規定の適用を受けた国税
 二 国税に関する法律の規定により一定の事実が生じた場合に直ちに徴収するものとされている国税
2 前項の督促状は、国税に関する法律に別段の定めがあるものを除き、その国税の納期限から五十日以内に発するものとする。
3 第一項の督促をする場合において、その督促に係る国税についての延滞税又は利子税があるときは、その延滞税又は利子税につき、あわせて督促しなければならない。

(繰上請求)
第三十八条 税務署長は、次の各号のいずれかに該当する場合において、納付すべき税額の確定した国税(第三号に該当する場合においては、その納める義務が信託財産責任負担債務であるものを除く。)でその納期限までに完納されないと認められるものがあるときは、その納期限を繰り上げ、その納付を請求することができる。
 一 納税者の財産につき強制換価手続が開始されたとき(仮登記担保契約に関する法律(昭和五十三年法律第七十八号)第二条第一項(所有権移転の効力の制限等)(同法第二十条(土地等の所有権以外の権利を目的とする契約への準用)において準用する場合を含む。)の規定による通知がされたときを含む。)。
 二 納税者が死亡した場合において、その相続人が限定承認をしたとき。
 三 法人である納税者が解散したとき。
 四 その納める義務が信託財産責任負担債務である国税に係る信託が終了したとき(信託法第百六十三条第五号(信託の終了事由)に掲げる事由によつて終了したときを除く。)。
 五 納税者が納税管理人を定めないでこの法律の施行地に住所及び居所を有しないこととなるとき。
 六 納税者が偽りその他不正の行為により国税を免れ、若しくは免れようとし、若しくは国税の還付を受け、若しくは受けようとしたと認められるとき、又は納税者が国税の滞納処分の執行を免れ、若しくは免れようとしたと認められるとき。
2 前項の規定による請求は、税務署長が、納付すべき税額、その繰上げに係る期限及び納付場所を記載した繰上請求書(源泉徴収による国税で納税の告知がされていないものについて同項の規定による請求をする場合には、当該請求をする旨を附記した納税告知書)を送達して行う。
3 第一項各号のいずれかに該当する場合において、次に掲げる国税(納付すべき税額が確定したものを除く。)でその確定後においては当該国税の徴収を確保することができないと認められるものがあるときは、税務署長は、その国税の法定申告期限(課税標準申告書の提出期限を含む。)前に、その確定すると見込まれる国税の金額のうちその徴収を確保するため、あらかじめ、滞納処分を執行することを要すると認める金額を決定することができる。この場合においては、その税務署の当該職員は、その金額を限度として、直ちにその者の財産を差し押さえることができる。
 一 納税義務の成立した国税(課税資産の譲渡等に係る消費税を除く。)
 二 課税期間が経過した課税資産の譲渡等に係る消費税
 三 納税義務の成立した消費税法第四十二条第一項、第四項又は第六項(課税資産の譲渡等についての中間申告)の規定による申告書に係る消費税
4 国税徴収法第百五十九条第二項から第十一項まで(保全差押)の規定は、前項の決定があつた場合について準用する。この場合において、同条第五項中「六月」とあるのは、「十月」と読み替えるものとする。

(強制換価の場合の消費税等の徴収の特例)
第三十九条 税務署長は、消費税等(消費税を除く。以下この条において同じ。)の課される物品が強制換価手続により換価された場合において、国税に関する法律の規定によりその物品につき消費税等(その滞納処分費を含む。以下この項、次項及び第四十三条第一項(国税の徴収の所轄庁)において同じ。)の納税義務が成立するときは、その売却代金のうちからその消費税等を徴収することができる。
2 税務署長は、前項の規定により消費税等を徴収するときは、あらかじめその執行機関(国税徴収法第二条(用語の定義)に規定する執行機関をいう。以下同じ。)及び納税者に対し、同項の規定により徴収すべき税額その他必要な事項を通知しなければならない。
3 前項の通知があつた場合において、第一項の換価がされたときは、その納税者につきその通知に係る税額に相当する消費税等が第二十五条(決定)の規定による決定により確定されたものとみなし、その執行機関に対する通知は、国税徴収法に規定する交付要求(以下「交付要求」という。)とみなす。

第二款 滞納処分

(滞納処分)
第四十条 税務署長は、第三十七条(督促)の規定による督促に係る国税がその督促状を発した日から起算して十日を経過した日までに完納されない場合、第三十八条第一項(繰上請求)の規定による請求に係る国税がその請求に係る期限までに完納されない場合その他国税徴収法に定める場合には、同法その他の法律の規定により滞納処分を行なう。

第三節 雑則

(第三者の納付及びその代位)
第四十一条 国税は、これを納付すべき者のために第三者が納付することができる。
2 国税の納付について正当な利益を有する第三者又は国税を納付すべき者の同意を得た第三者が国税を納付すべき者に代わつてこれを納付した場合において、その国税を担保するため抵当権が設定されているときは、これらの者は、その納付により、その抵当権につき国に代位することができる。ただし、その抵当権が根抵当である場合において、その担保すべき元本の確定前に納付があつたときは、この限りでない。
3 前項の場合において、第三者が同項の国税の一部を納付したときは、その残余の国税は、同項の規定による代位に係る第三者の債権に先だつて徴収する。

(債権者代位権及び詐害行為取消権)
第四十二条 民法第四百二十三条(債権者代位権)及び第四百二十四条(詐害行為取消権)の規定は、国税の徴収に関して準用する。

(国税の徴収の所轄庁)
第四十三条 国税の徴収は、その徴収に係る処分の際におけるその国税の納税地(以下この条において「現在の納税地」という。)を所轄する税務署長が行う。ただし、保税地域からの引取りに係る消費税等その他税関長が課する消費税等については、当該消費税等の納税地を所轄する税関長が行う。
2 所得税、法人税、相続税、贈与税、地価税、課税資産の譲渡等に係る消費税又は電源開発促進税については、次の各号のいずれかに該当する場合には、当該各号に定める税務署長は、前項本文の規定にかかわらず、当該各号に規定する国税について徴収に係る処分をすることができる。
 一 第三十条第二項(更正又は決定の所轄庁の特例)の更正若しくは決定(当該更正又は決定により納付すべき税額に係る第六十九条(加算税の税目)に規定する加算税の賦課決定を含む。)又は第三十三条第二項第二号(賦課決定の所轄庁の特例)の賦課決定があつた場合において、これらの処分に係る国税につき、これらの処分をした後においても引き続きこれらの項に規定する事由があるとき。 当該処分をした税務署長
 二 これらの国税につき納付すべき税額が確定した時以後にその納税地に異動があつた場合において、その異動に係る納税地で現在の納税地以外のもの(以下この号において「旧納税地」という。)を所轄する税務署長においてその異動の事実が知れず、又はその異動後の納税地が判明せず、かつ、その知れないこと又は判明しないことにつきやむを得ない事情があるとき。 旧納税地を所轄する税務署長
3 国税局長は、必要があると認めるときは、その管轄区域内の地域を所轄する税務署長からその徴収する国税について徴収の引継ぎを受けることができる。
4 税務署長又は税関長は、必要があると認めるときは、その徴収する国税について他の税務署長又は税関長に徴収の引継ぎをすることができる。
5 前二項の規定により徴収の引継ぎがあつたときは、その引継ぎを受けた国税局長、税務署長又は税関長は、遅滞なく、その旨をその国税を納付すべき者に通知するものとする。

(更生手続等が開始した場合の徴収の所轄庁の特例)
第四十四条 株式会社、協同組織金融機関(金融機関等の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第九十五号)第二条第二項に規定する協同組織金融機関をいう。以下この項において同じ。)又は相互会社(同条第六項に規定する相互会社をいう。以下この項において同じ。)について更生手続又は企業担保権の実行手続の開始があつた場合には、当該会社、協同組織金融機関又は相互会社の国税を徴収することができる国税局長、税務署長又は税関長は、更生手続又は企業担保権の実行手続が係属する地方裁判所の所在地を所轄する国税局長、税務署長又は税関長に対し、その徴収することができる国税の徴収の引継ぎをすることができる。
2 前条第五項の規定は、前項の規定により徴収の引継ぎがあつた場合について準用する。

(国税局長又は税関長が徴収する場合の読替規定)
第四十五条 第四十三条第一項ただし書(税関長による徴収)の規定により税関長が徴収する場合若しくは同条第四項若しくは前条第一項の規定により税関長が徴収の引継ぎを受けた場合又は第四十三条第三項(徴収の引継ぎ)若しくは前条第一項の規定により国税局長が徴収の引継ぎを受けた場合におけるこの章(第三十八条第三項(繰上保全差押)、第三十九条(強制換価の場合の消費税等の徴収の特例)及びこの節を除く。)の規定の適用については、「税務署長」又は「税務署」とあるのは、それぞれ「税関長」若しくは「税関」又は「国税局長」若しくは「国税局」とする。

第四章 納税の猶予及び担保

第一節 納税の猶予

(納税の猶予の要件等)
第四十六条 税務署長(第四十三条第一項ただし書若しくは第三項、第三項若しくは第四項又は第四十四条第一項(国税の徴収の所轄庁)の規定により税関長又は国税局長が国税の徴収を行う場合には、その税関長又は国税局長。以下この章において「税務署長等」という。)は、震災、風水害、落雷、火災その他これらに類する災害により納税者がその財産につき相当な損失を受けた場合において、その者がその損失を受けた日以後一年以内に納付すべき国税で次に掲げるものがあるときは、政令で定めるところにより、その災害のやんだ日から二月以内にされたその者の申請に基づき、その納期限(納税の告知がされていない源泉徴収による国税については、その法定納期限)から一年以内の期間(第三号に掲げる国税については、政令で定める期間)を限り、その国税の全部又は一部の納税を猶予することができる。
 一 次に掲げる国税の区分に応じ、それぞれ次に定める日以前に納税義務の成立した国税(消費税等及び政令で定めるものを除く。)で、納期限(納税の告知がされていない源泉徴収による国税については、その法定納期限)がその損失を受けた日以後に到来するもののうち、その申請の日以前に納付すべき税額の確定したもの
  イ 源泉徴収による国税並びに申告納税方式による消費税等(保税地域からの引取りに係るものにあつては、石油石炭税法(昭和五十三年法律第二十五号)第十七条第三項(引取りに係る原油等についての石油石炭税の納付)の規定により納付すべき石油石炭税に限る。)、航空機燃料税、電源開発促進税及び印紙税 その災害のやんだ日の属する月の末日
  ロ イに掲げる国税以外の国税 その災害のやんだ日
 二 その災害のやんだ日以前に課税期間が経過した課税資産の譲渡等に係る消費税でその納期限がその損失を受けた日以後に到来するもののうちその申請の日以前に納付すべき税額の確定したもの
 三 予定納税に係る所得税その他政令で定める国税でその納期限がその損失を受けた日以後に到来するもの
2 税務署長等は、次の各号の一に該当する事実がある場合(前項の規定の適用を受ける場合を除く。)において、その該当する事実に基づき、納税者がその国税を一時に納付することができないと認められるときは、その納付することができないと認められる金額を限度として、納税者の申請に基づき、一年以内の期間を限り、その納税を猶予することができる。前項の規定による納税の猶予をした場合において、同項の災害を受けたことにより、その猶予期間内に猶予をした金額を納付することができないと認めるときも、また同様とする。
 一 納税者がその財産につき、震災、風水害、落雷、火災その他の災害を受け、又は盗難にかかつたこと。
 二 納税者又はその者と生計を一にする親族が病気にかかり、又は負傷したこと。
 三 納税者がその事業を廃止し、又は休止したこと。
 四 納税者がその事業につき著しい損失を受けたこと。
 五 前各号の一に該当する事実に類する事実があつたこと。
3 税務署長等は、次の各号に掲げる国税(延納に係る国税を除く。)の納税者につき、当該各号に掲げる税額に相当する国税を一時に納付することができない理由があると認められる場合には、その納付することができないと認められる金額を限度として、その国税の納期限内にされたその者の申請(税務署長等においてやむを得ない理由があると認める場合には、その国税の納期限後にされた申請を含む。)に基づき、その納期限から一年以内の期間を限り、その納税を猶予することができる。
 一 申告納税方式による国税 (その附帯税を含む。) その法定申告期限から一年を経過した日以後に納付すべき税額が確定した場合における当該確定した部分の税額
 二 賦課課税方式による国税(その延滞税を含み、第六十九条(加算税の税目)に規定する加算税及び過怠税を除く。) その課税標準申告書の提出期限(当該申告書の提出を要しない国税については、その納税義務の成立の日)から一年を経過した日以後に納付すべき税額が確定した場合における当該確定した部分の税額
 三 源泉徴収による国税(その附帯税を含む。) その法定納期限から一年を経過した日以後に納税告知書の送達があつた場合における当該告知書に記載された納付すべき税額
4 前二項の規定による納税の猶予をする場合には、その猶予に係る金額を適宜分割し、その分割した金額ごとに猶予期間を定めることを妨げない。
5 税務署長等は、第二項又は第三項の規定による納税の猶予をする場合には、その猶予に係る金額に相当する担保を徴さなければならない。ただし、その猶予に係る税額が五十万円以下である場合又は担保を徴することができない特別の事情がある場合は、この限りでない。
6 税務署長等は、前項の規定により担保を徴する場合において、その猶予に係る国税につき滞納処分により差し押えた財産があるときは、その担保の額は、その猶予をする金額からその財産の価額を控除した額を限度とする。
7 税務署長等は、第二項又は第三項の規定により納税の猶予をした場合において、その猶予をした期間内にその猶予をした金額を納付することができないやむを得ない理由があると認めるときは、納税者の申請に基づき、その期間を延長することができる。ただし、その期間は、既にその者につきこれらの規定により納税の猶予をした期間とあわせて二年をこえることができない。

(納税の猶予の通知等)
第四十七条 税務署長等は、前条の規定による納税の猶予(以下「納税の猶予」という。)をし、又はその猶予の期間を延長したときは、その旨、猶予に係る金額、猶予期間その他必要な事項を納税者に通知しなければならない。
2 税務署長等は、前条第一項から第三項まで又は第七項の申請がされた場合において、納税の猶予又はその猶予の延長を認めないときは、その旨を納税者に通知しなければならない。

(納税の猶予の効果)
第四十八条 税務署長等は、納税の猶予をしたときは、その猶予期間内は、その猶予に係る金額に相当する国税につき、新たに督促及び滞納処分(交付要求を除く。)をすることができない。
2 税務署長等は、納税の猶予をした場合において、その猶予に係る国税につき既に滞納処分により差し押さえた財産があるときは、その猶予を受けた者の申請に基づき、その差押えを解除することができる。
3 税務署長等は、納税の猶予をした場合において、その猶予に係る国税につき差し押さえた財産のうちに天然果実を生ずるもの又は有価証券、債権若しくは国税徴収法第七十二条第一項(特許権等の差押手続)に規定する無体財産権等があるときは、第一項の規定にかかわらず、その取得した天然果実又は同法第二十四条第五項第二号(譲渡担保権者の物的納税責任)に規定する第三債務者等から給付を受けた財産で金銭以外のものにつき滞納処分を執行し、その財産に係る同法第百二十九条第一項(配当の原則)に規定する換価代金等をその猶予に係る国税に充てることができる。
4 前項の場合において、同項の第三債務者等から給付を受けた財産のうちに金銭があるときは、第一項の規定にかかわらず、当該金銭をその猶予に係る国税に充てることができる。

(納税の猶予の取消し)
第四十九条 納税の猶予を受けた者が次の各号の一に該当する場合には、税務署長等は、その猶予を取り消し、又は猶予期間を短縮することができる。
 一 第三十八条第一項各号(繰上請求)の一に該当する事実がある場合において、その者がその猶予に係る国税を猶予期間内に完納することができないと認められるとき。
 二 第四十六条第四項(猶予税額の分納)の規定により分割した金額ごとに定められた猶予期間内にその金額に相当する国税を納付しないとき。
 三 その猶予に係る国税につき提供された担保について税務署長等が第五十一条第一項(担保の変更等)の規定によつてした命令に応じないとき。
 四 前三号に掲げる場合を除き、その者の財産の状況その他の事情の変化によりその猶予を継続することが適当でないと認められるとき。
2 税務署長等は、前項の規定により納税の猶予を取り消し、又は猶予期間を短縮する場合には、第三十八条第一項各号の一に該当する事実があるときを除き、あらかじめ、その猶予を受けた者の弁明を聞かなければならない。ただし、その者が正当な理由がなくその弁明をしないときは、この限りでない。
3 税務署長等は、第一項の規定により納税の猶予を取り消し、又は猶予期間を短縮したときは、その旨を納税者に通知しなければならない。

第二節 担保

(担保の種類)
第五十条 国税に関する法律の規定により提供される担保の種類は、次に掲げるものとする。
 一 国債及び地方債
 二 社債(特別の法律により設立された法人が発行する債券を含む。)その他の有価証券で税務署長等(国税に関する法律の規定により国税庁長官又は国税局長が担保を徴するものとされている場合には、国税庁長官又は国税局長。以下この条及び次条において同じ。)が確実と認めるもの
 三 土地
 四 建物、立木及び登記される船舶並びに登録を受けた飛行機、回転翼航空機及び自動車並びに登記を受けた建設機械で、保険に附したもの
 五 鉄道財団、工場財団、鉱業財団、軌道財団、運河財団、漁業財団、港湾運送事業財団、道路交通事業財団及び観光施設財団
 六 税務署長等が確実と認める保証人の保証
 七 金銭

(担保の変更等)
第五十一条 税務署長等は、国税につき担保の提供があつた場合において、その担保として提供された財産の価額又は保証人の資力の減少その他の理由によりその国税の納付を担保することができないと認めるときは、その担保を提供した者に対し、増担保の提供、保証人の変更を確保するために必要な行為をすべきことを命ずることができる。
2 国税について担保を提供した者は、税務署長等の承認を受けて、その担保を変更することができる。
3 国税の担保として金銭を提供した者は、政令で定めるところにより、その金銭をもつてその国税の納付に充てることができる。

(担保の処分)
第五十二条 税務署長等は、担保の提供されている国税がその納期限(第三十八条第二項(繰上請求)に規定する繰上げに係る期限及び納税の猶予又は徴収若しくは滞納処分に関する猶予に係る期限を含む。以下次条及び第六十三条第二項(延滞税の免除)において同じ。)までに完納されないとき、又は担保の提供がされている国税についての延納、納税の猶予若しくは徴収若しくは滞納処分に関する猶予を取り消したときは、その担保として提供された金銭をその国税に充て、若しくはその提供された金銭以外の財産を滞納処分の例により処分してその国税及び当該財産の処分費に充て、又は保証人にその国税を納付させる。
2 税務署長等は、前項の規定により保証人に同項の国税を納付させる場合には、政令で定めるところにより、その者に対し、納付させる金額、納付の期限、納付場所その他必要な事項を記載した納付通知書による告知をしなければならない。この場合においては、その者の住所又は居所の所在地を管轄する税務署長に対し、その旨を通知しなければならない。
3 保証人がその国税を前項の納付の期限までに完納しない場合には、税務署長等は、第六項において準用する第三十八条第一項の規定により納付させる場合を除き、その者に対し、納付催告書によりその納付を督促しなければならない。この場合においては、その納付催告書は、国税に関する法律に別段の定めがあるものを除き、その納付の期限から五十日以内に発するものとする。
4 第一項の場合において、担保として提供された金銭又は担保として提供された財産の処分の代金を同項の国税及び処分費に充ててなお不足があると認めるときは、税務署長等は、当該担保を提供した者の他の財産について滞納処分を執行し、また、保証人がその納付すべき金額を完納せず、かつ、当該担保を提供した者に対して滞納処分を執行してもなお不足があると認めるときは、保証人に対して滞納処分を執行する。
5 前項の規定により保証人に対して滞納処分を執行する場合には、税務署長等は、同項の担保を提供した者の財産を換価に付した後でなければ、その保証人の財産を換価に付することができない。
6 第三十八条第一項及び第二項、前節並びに第五十五条(納付委託)の規定は、保証人に第一項の国税を納付させる場合について準用する。

(国税庁長官等が徴した担保の処分)
第五十三条 国税庁長官又は国税局長は、国税に関する法律の規定により担保を徴した場合(第四十三条第三項又は第四十四条第一項(徴収の引継ぎ)の規定により徴収の引継ぎを受けた国税局長がその引継ぎに係る国税につき担保を徴した場合を除く。)において、その担保の提供されている国税がその納期限までに完納されないときは、政令で定める税務署長にその担保として提供された財産の処分その他前条に規定する処分を行なわせるものとする。

(担保の提供等に関する細目)
第五十四条 この法律に定めるもののほか、担保の提供の手続その他担保に関し必要な手続については、政令で定める。

(納付委託)
第五十五条 納税者が次に掲げる国税を納付するため、国税の納付に使用することができる証券以外の有価証券を提供して、その証券の取立てとその取り立てた金銭による当該国税の納付を委託しようとする場合には、税務署(第四十三条第一項ただし書若しくは第三項、第三項若しくは第四項又は第四十四条第一項(国税の徴収の所轄庁)の規定により税関長又は国税局長が国税の徴収を行う場合には、その税関又は国税局。以下この条において同じ。)の当該職員は、その証券が最近において確実に取り立てることができるものであると認められるときに限り、その委託を受けることができる。この場合において、その証券の取立てにつき費用を要するときは、その委託をしようとする者は、その費用の額に相当する金額をあわせて提供しなければならない。
 一 納税の猶予又は滞納処分に関する猶予に係る国税
 二 納付の委託をしようとする有価証券の支払期日以後に納期限の到来する国税
 三 前二号に掲げる国税のほか、滞納に係る国税で、その納付につき納税者が誠実な意思を有し、かつ、その納付の委託を受けることが国税の徴収上有利と認められるもの
2 税務署の当該職員は、前項の委託を受けたときは、納付受託証書を交付しなければならない。
3 第一項の委託があつた場合において、必要があるときは、税務署の当該職員は、確実と認める金融機関にその取立て及び納付の再委託をすることができる。
4 第一項の委託があつた場合において、その委託に係る有価証券の提供により同項第一号に掲げる国税につき国税に関する法律の規定による担保の提供の必要がないと認められるに至つたときは、その認められる限度において当該担保の提供があつたものとすることができる。

第五章 国税の還付及び還付加算金

(還付)
第五十六条 国税局長、税務署長又は税関長は、還付金又は国税に係る過誤納金(以下「還付金等」という。)があるときは、遅滞なく、金銭で還付しなければならない。
2 国税局長は、必要があると認めるときは、その管轄区域内の地域を所轄する税務署長からその還付すべき還付金等について還付の引継ぎを受けることができる。

(充当)
第五十七条 国税局長、税務署長又は税関長は、還付金等がある場合において、その還付を受けるべき者につき納付すべきこととなつている国税(その納める義務が信託財産責任負担債務である国税に係る還付金等である場合にはその納める義務が当該信託財産責任負担債務である国税に限るものとし、その納める義務が信託財産責任負担債務である国税に係る還付金等でない場合にはその納める義務が信託財産限定責任負担債務である国税以外の国税に限る。)があるときは、前条第一項の規定による還付に代えて、還付金等をその国税に充当しなければならない。この場合において、その国税のうちに延滞税又は利子税があるときは、その還付金等は、まず延滞税又は利子税の計算の基礎となる国税に充当しなければならない。
2 前項の規定による充当があつた場合には、政令で定める充当をするのに適することとなつた時に、その充当をした還付金等に相当する額の国税の納付があつたものとみなす。
3 国税局長、税務署長又は税関長は、第一項の規定による充当をしたときは、その旨をその充当に係る国税を納付すべき者に通知しなければならない。

(還付加算金)
第五十八条 国税局長、税務署長又は税関長は、還付金等を還付し、又は充当する場合には、次の各号に掲げる還付金等の区分に従い当該各号に定める日の翌日からその還付のための支払決定の日又はその充当の日(同日前に充当をするのに適することとなつた日がある場合には、その適することとなつた日)までの期間(他の国税に関する法律に別段の定めがある場合には、その定める期間)の日数に応じ、その金額に年七・三パーセントの割合を乗じて計算した金額(以下「還付加算金」という。)をその還付し、又は充当すべき金額に加算しなければならない。
 一 還付金及び次に掲げる過納金 当該還付金又は過納金に係る国税の納付があつた日(その日が当該国税の法定納期限前である場合には、当該法定納期限)
  イ 更正若しくは第二十五条(決定)の規定による決定又は賦課決定(以下「更正決定等」という。)により納付すべき税額が確定した国税(当該国税に係る延滞税及び利子税を含む。)に係る過納金(次号に掲げるものを除く。)
  ロ 納税義務の成立と同時に特別の手続を要しないで納付すべき税額が確定する国税で納税の告知があつたもの(当該国税に係る延滞税を含む。)に係る過納金
  ハ イ又はロに掲げる過納金に類する国税に係る過納金として政令で定めるもの
 二 更正の請求に基づく更正(当該請求に対する処分に係る不服申立て又は訴えについての決定若しくは裁決又は判決を含む。)により納付すべき税額が減少した国税(当該国税に係る延滞税及び利子税を含む。)に係る過納金 その是正の請求があつた日の翌日から起算して三月を経過する日と当該更正があつた日の翌日から起算して一月を経過する日とのいずれか早い日(その日が当該国税の法定納期限前である場合には、当該法定納期限)
 三 前二号に掲げる過納金以外の国税に係る過誤納金 その過誤納となつた日として政令で定める日の翌日から起算して一月を経過する日
2 前項の場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、当該各号に定める期間を同項に規定する期間から控除する。
 一 還付金等の請求権につき民事執行法(昭和五十四年法律第四号)の規定による差押命令又は差押処分が発せられたとき。その差押命令又は差押処分の送達を受けた日の翌日から七日を経過した日までの期間
 二 還付金等の請求権につき仮差押えがされたとき。 その仮差押えがされている期間
3 二回以上の分割納付に係る国税につき過誤納が生じた場合には、その過誤納金については、その過誤納の金額に達するまで、納付の日の順序に従い最後に納付された金額から順次遡って求めた金額の過誤納からなるものとみなして、第一項の規定を適用する。
4 適法に納付された国税が、その適法な納付に影響を及ぼすことなくその納付すべき額を変更する法律の規定に基づき過納となつたときは、その過納金については、これを第一項第三号に掲げる過誤納金と、その過納となつた日を同号に掲げる日とそれぞれみなして、同項の規定を適用する。
5 申告納税方式による国税の納付があつた場合において、その課税標準の計算の基礎となつた事実のうちに含まれていた無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われたこと、当該事実のうちに含まれていた取り消しうべき行為が取り消されたことその他これらに準ずる政令で定める理由に基づきその国税について更正(更正の請求に基づく更正を除く。)が行なわれたときは、その更正により過納となつた金額に相当する国税(その附帯税で当該更正に伴い過納となつたものを含む。)については、その更正があつた日の翌日から起算して一月を経過する日を第一項各号に掲げる日とみなして、同項の規定を適用する。

(国税の予納額の還付の特例)
第五十九条 納税者は、次に掲げる国税として納付する旨を税務署長に申し出て納付した金額があるときは、その還付を請求することができない。
 一 納付すべき税額の確定した国税で、その納期が到来していないもの
 二 最近において納付すべき税額の確定することが確実であると認められる国税
2 前項の規定に該当する納付があつた場合において、その納付に係る国税の全部又は一部につき国税に関する法律の改正その他の理由によりその納付の必要がないこととなつたときは、その時に国税に係る過誤納があつたものとみなして、前三条の規定を適用する。

第六章 附帯税

第一節 延滞税及び利子税

(延滞税)
第六十条 納税者は、次の各号の一に該当するときは、延滞税を納付しなければならない。
 一 期限内申告書を提出した場合において、当該申告書の提出により納付すべき国税をその法定納期限までに完納しないとき。
 二 期限後申告書若しくは修正申告書を提出し、又は更正若しくは第二十五条(決定)の規定による決定を受けた場合において、第三十五条第二項(期限後申告等による納付)の規定により納付すべき国税があるとき。
 三 納税の告知を受けた場合において、当該告知により納付すべき国税(第五号に規定する国税、不納付加算税、重加算税及び過怠税を除く。)をその法定納期限後に納付するとき。
 四 予定納税に係る所得税をその法定納期限までに完納しないとき。
 五 源泉徴収による国税をその法定納期限までに完納しないとき。
2 延滞税の額は、前項各号に規定する国税の法定納期限(純損失の繰戻し等による還付金額が過大であつたことにより納付すべきこととなつた国税、輸入の許可を受けて保税地域から引き取られる物品に対する消費税等(石油石炭税法第十七条第三項(引取りに係る原油等についての石油石炭税の納付)の規定により納付すべき石油石炭税を除く。)その他政令で定める国税については、政令で定める日)の翌日からその国税を完納する日までの期間の日数に応じ、その未納の税額に年十四・六パーセントの割合を乗じて計算した額とする。ただし、納期限(延納又は物納の許可の取消しがあつた場合には、その取消しに係る書面が発せられた日。以下この項並びに第六十三条第一項、第四項及び第五項(納税の猶予等の場合の延滞税の免除)において同じ。)までの期間又は納期限の翌日から二月を経過する日までの期間については、その未納の税額に年七・三パーセントの割合を乗じて計算した額とする。
3 第一項の納税者は、延滞税をその額の計算の基礎となる国税にあわせて納付しなければならない。
4 延滞税は、その額の計算の基礎となる税額の属する税目の国税とする。

(延滞税の額の計算の基礎となる期間の特例)
第六十一条 修正申告書(偽りその他不正の行為により国税を免れ、又は国税の還付を受けた納税者が当該国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知して提出した当該申告書を除く。)の提出又は更正(偽りその他不正の行為により国税を免れ、又は国税の還付を受けた納税者についてされた当該国税に係る更正を除く。)があつた場合において、次の各号の一に該当するときは、当該申告書の提出又は更正により納付すべき国税については、前条第二項に規定する期間から当該各号に掲げる期間を控除して、同項の規定を適用する。
 一 その申告又は更正に係る国税について期限内申告書が提出されている場合において、その法定申告期限から一年を経過する日後に当該修正申告書が提出され、又は当該更正に係る更正通知書が発せられたとき。 その法定申告期限から一年を経過する日の翌日から当該修正申告書が提出され、又は当該更正に係る更正通知書が発せられた日までの期間
 二 その申告又は更正に係る国税について期限後申告書(還付金の還付を受けるための納税申告書で政令で定めるもの(以下「還付請求申告書」という。)を含む。以下この号において同じ。)が提出されている場合において、その期限後申告書の提出があつた日の翌日から起算して一年を経過する日後に当該修正申告書が提出され、又は当該更正に係る更正通知書が発せられたとき。 その期限後申告書の提出があつた日の翌日から起算して一年を経過する日の翌日から当該修正申告書が提出され、又は当該更正に係る更正通知書が発せられた日までの期間
2 源泉徴収による国税で次の各号の一に該当するものについては、前条第二項に規定する期間から当該各号に掲げる期間を控除して、同項の規定を適用する。ただし、その国税を法定納期限までに納付しなかつたことについて偽りその他不正の行為がある場合(第二号に掲げる国税については、当該国税についての調査があつたことにより当該国税について第三十六条第一項(納税の告知)の規定による納税の告知があるべきことを予知して納付されたときに限る。)は、この限りでない。
 一 法定納期限から一年を経過する日後に納税告知書が発せられた国税 その法定納期限から一年を経過する日の翌日から当該告知書が発せられた日までの期間
 二 前号に掲げるものを除き、法定納期限から一年を経過する日後に納付された国税 その法定納期限から一年を経過する日の翌日から当該納付の日までの期間

(一部納付が行なわれた場合の延滞税の額の計算等)
第六十二条 延滞税の額の計算の基礎となる国税の一部が納付されたときは、その納付の日の翌日以後の期間に係る延滞税の額の計算の基礎となる税額は、その納付された税額を控除した金額とする。
2 第六十条第三項(延滞税の納付)の規定により延滞税をあわせて納付すべき場合において、納税者の納付した金額がその延滞税の額の計算の基礎となる国税の額に達するまでは、その納付した金額は、まずその計算の基礎となる国税に充てられたものとする。

(納税の猶予等の場合の延滞税の免除)
第六十三条 第四十六条第一項若しくは第二項第一号、第二号若しくは第五号(同項第一号又は第二号に該当する事実に類する事実に係る部分に限る。)(災害等による納税の猶予)の規定による納税の猶予(以下この項において「災害等による納税の猶予」という。)若しくは国税徴収法第百五十三条第一項(滞納処分の停止)の規定による滞納処分の執行の停止をした場合又は第四十六条第二項第三号、第四号若しくは第五号(同項第三号又は第四号に該当する事実に類する事実に係る部分に限る。)若しくは第三項の規定による納税の猶予(以下この項において「事業の廃止等による納税の猶予」という。)若しくは同法第百五十一条第一項(換価の猶予)の規定による換価の猶予をした場合には、その猶予又は停止をした国税に係る延滞税のうち、それぞれ、その災害等による納税の猶予若しくは当該執行の停止をした期間に対応する部分の金額に相当する金額又はその事業の廃止等による納税の猶予若しくは当該換価の猶予をした期間(当該国税の納期限の翌日から二月を経過する日後の期間に限る。)に対応する部分の金額の二分の一に相当する金額は、免除する。ただし、第四十九条第一項(納税の猶予の取消し)(同法第百五十二条(換価の猶予の取消し等)において準用する場合を含む。)又は同法第百五十四条第一項(滞納処分の停止の取消し)の規定による取消しの基因となるべき事実が生じた場合には、その生じた日以後の期間に対応する部分の金額については、国税局長、税務署長又は税関長は、その免除をしないことができる。
2 第十一条(期限の延長)の規定により国税の納期限を延長した場合には、その国税に係る延滞税のうちその延長をした期間に対応する部分の金額は、免除する。
3 納税の猶予又は国税徴収法第百五十一条第一項の規定による換価の猶予をした場合において、納税者が次の各号の一に該当するときは、国税局長、税務署長又は税関長は、その猶予をした国税に係る延滞税(前二項の規定による免除に係る部分を除く。以下この項において同じ。)につき、猶予をした期間(当該国税を当該期間内に納付しなかつたことについてやむを得ない理由があると国税局長、税務署長又は税関長が認める場合には、猶予の期限の翌日から当該やむを得ない理由がやんだ日までの期間を含む。)に対応する部分の金額でその納付が困難と認められるものを限度として、免除することができる。
 一 納税者の財産の状況が著しく不良で、納期又は弁済期の到来した地方税若しくは公課又は債務について軽減又は免除をしなければ、その事業の継続又は生活の維持が著しく困難になると認められる場合において、その軽減又は免除がされたとき。
 二 納税者の事業又は生活の状況によりその延滞税の納付を困難とするやむを得ない理由があると認められるとき。
4 第二十三条第五項ただし書(更正の請求と国税の徴収との関係)その他の国税に関する法律の規定により国税の徴収を猶予した場合には、その猶予をした国税に係る延滞税につき、その猶予をした期間のうち当該国税の納期限の翌日から二月を経過する日後の期間(前三項の規定により延滞税の免除がされた場合には、当該免除に係る期間に該当する期間を除く。)に対応する部分の金額の二分の一に相当する金額は、免除する。
5 国税局長、税務署長又は税関長は、滞納に係る国税の全額を徴収するために必要な財産につき差押えをし、又は納付すべき税額に相当する担保の提供を受けた場合には、その差押え又は担保の提供に係る国税を計算の基礎とする延滞税につき、その差押え又は担保の提供がされている期間のうち、当該国税の納期限の翌日から二月を経過する日後の期間(前各項の規定により延滞税の免除がされた場合には、当該免除に係る期間に該当する期間を除く。)に対応する部分の金額の二分の一に相当する金額を限度として、免除することができる。
6 国税局長、税務署長又は税関長は、次の各号の一に該当する場合には、当該各号に規定する国税に係る延滞税(前各項の規定による免除に係る部分を除く。)につき、当該各号に掲げる期間に対応する部分の金額を限度として、免除することができる。
 一 第五十五条第三項(納付委託)(第五十二条第六項(保証人からの徴収)又は国税徴収法第三十二条第三項(第二次納税義務者からの徴収)において準用する場合を含む。)の規定による有価証券の取立て及び国税の納付の再委託を受けた金融機関が当該有価証券の取立てをすべき日後に当該国税の納付をした場合(同日後にその納付があつたことにつき当該有価証券の取立てを委託した者の責めに帰すべき事由がある場合を除く。) 同日の翌日からその納付があつた日までの期間
 二 納税貯蓄組合法(昭和二十六年法律第百四十五号)第六条第一項(租税納付の委託)の規定による国税の納付の委託を受けた同法第二条第二項(定義)に規定する指定金融機関(国税の収納をすることができるものを除く。)がその委託を受けた日後に当該国税の納付をした場合(同日後にその納付があつたことにつき納税者の責めに帰すべき事由がある場合を除く。) 同日の翌日からその納付があつた日までの期間
 三 震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、国税を納付することができない事由が生じた場合 その事由が生じた日からその事由が消滅した日以後七日を経過した日までの期間
 四 前各号の一に該当する事実に類する事実が生じた場合で政令で定める場合 政令で定める期間

(利子税)
第六十四条 延納若しくは物納又は納税申告書の提出期限の延長に係る国税の納税者は、国税に関する法律の定めるところにより、当該国税にあわせて利子税を納付しなければならない。
2 利子税の額の計算の基礎となる期間は、第六十条第二項(延滞税の額の計算)に規定する期間に算入しない。
3 第六十条第四項(延滞税の属する税目)、第六十二条(一部納付が行なわれた場合の延滞税の額の計算等)並びに前条第二項及び第六項の規定は、利子税について準用する。

第二節 加算税

(過少申告加算税)
第六十五条 期限内申告書(還付請求申告書を含む。第三項において同じ。)が提出された場合(期限後申告書が提出された場合において、次条第一項ただし書又は第六項の規定の適用があるときを含む。)において、修正申告書の提出又は更正があつたときは、当該納税者に対し、その修正申告又は更正に基づき第三十五条第二項(期限後申告等による納付)の規定により納付すべき税額に百分の十の割合を乗じて計算した金額に相当する過少申告加算税を課する。
2 前項の規定に該当する場合において、同項に規定する納付すべき税額(同項の修正申告又は更正前に当該修正申告又は更正に係る国税について修正申告書の提出又は更正があつたときは、その国税に係る累積増差税額を加算した金額)がその国税に係る期限内申告税額に相当する金額と五十万円とのいずれか多い金額を超えるときは、同項の過少申告加算税の額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した金額に、当該超える部分に相当する税額(同項に規定する納付すべき税額が当該超える部分に相当する税額に満たないときは、当該納付すべき税額)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。
3 前項において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
 一 累積増差税額 第一項の修正申告又は更正前にされたその国税についての修正申告書の提出又は更正に基づき第三十五条第二項の規定により納付すべき税額の合計額(当該国税について、当該納付すべき税額を減少させる更正又は更正に係る不服申立て若しくは訴えについての決定、裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときはこれらにより減少した部分の税額に相当する金額を控除した金額とし、次項の規定の適用があつたときは同項の規定により控除すべきであつた金額を控除した金額とする。)
 二 期限内申告税額 期限内申告書(次条第一項ただし書又は第六項の規定の適用がある場合には、期限後申告書を含む。)の提出に基づき第三十五条第一項又は第二項の規定により納付すべき税額(これらの申告書に係る国税について、次に掲げる金額があるときは当該金額を加算した金額とし、所得税、法人税、相続税又は消費税に係るこれらの申告書に記載された還付金の額に相当する税額があるときは当該税額を控除した金額とする。)
  イ 所得税法第九十五条(外国税額控除)の規定による控除をされるべき金額、第一項の修正申告若しくは更正に係る同法第百二十条第一項第五号(確定申告書の記載事項)(同法第百六十六条(非居住者に対する準用)において準用する場合を係む。)に規定する源泉徴収税額に相当する金額、同法第百二十条第二項(同法第百六十六条において準用する場合を含む。)に規定する予納税額又は災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律(昭和二十二年法律第百七十五号)第二条(所得税の軽減又は免除)の規定により軽減若しくは免除を受けた所得税の額
  ロ 法人税法第二条第三十八号(定義)に規定する中間納付額、同法第六十八条(所得税額の控除)(同法第百四十四条(外国法人に対する準用)において準用する場合を含む。)、第六十九条(外国税額の控除)、第八十一条の十四(連結事業年度における所得税額の控除)若しくは第八十一条の十五(連結事業年度における外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額又は同法第九十条(退職年金等積立金に係る中間申告による納付)(同法第百四十五条の五(外国法人に対する準用)において準用する場合を含む。)の規定により納付すべき法人税の額(その額につき修正申告書の提出又は更正があつた場合には、その申告又は更正後の法人税の額)
  ハ 相続税法第二十条の二(在外財産に対する相続税額の控除)、第二十一条の八(在外財産に対する贈与税額の控除)、第二十一条の十五第三項及び第二十一条の十六第四項(相続時精算課税に係る贈与税相当額の控除)の規定による控除をされるべき金額
  ニ 消費税法第二条第一項第二十号(定義)に規定する中間納付額
4 第一項又は第二項に規定する納付すべき税額の計算の基礎となつた事実のうちにその修正申告又は更正前の税額(還付金の額に相当する税額を含む。)の計算の基礎とされていなかつたことについて正当な理由があると認められるものがある場合には、これらの項に規定する納付すべき税額からその正当な理由があると認められる事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除して、これらの項の規定を適用する。
5 第一項の規定は、修正申告書の提出があつた場合において、その提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでないときは、適用しない。

(無申告加算税)
第六十六条 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該納税者に対し、当該各号に規定する申告、更正又は決定に基づき第三十五条第二項(期限後申告等による納付)の規定により納付すべき税額に百分の十五の割合を乗じて計算した金額に相当する無申告加算税を課する。ただし、期限内申告書の提出がなかつたことについて正当な理由があると認められる場合は、この限りでない。
 一 期限後申告書の提出又は第二十五条(決定)の規定による決定があつた場合
 二 期限後申告書の提出又は第二十五条の規定による決定があつた後に修正申告書の提出又は更正があつた場合
2 前項の規定に該当する場合において、同項に規定する納付すべき税額(同項第二号の修正申告書の提出又は更正があつたときは、その国税に係る累積納付税額を加算した金額)が五十万円を超えるときは、同項の無申告加算税の額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した金額に、当該超える部分に相当する税額(同項に規定する納付すべき税額が当該超える部分に相当する税額に満たないときは、当該納付すべき税額)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。
3 前項において、累積納付税額とは、第一項第二号の修正申告書の提出又は更正前にされたその国税についての次に掲げる納付すべき税額の合計額(当該国税について、当該納付すべき税額を減少させる更正又は更正若しくは第二十五条の規定による決定に係る不服申立て若しくは訴えについての決定、裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときはこれらにより減少した部分の税額に相当する金額を控除した金額とし、次項において準用する前条第四項の規定の適用があつたときは同項の規定により控除すべきであつた金額を控除した金額とする。)をいう。
 一 期限後申告書の提出又は第二十五条の規定による決定に基づき第三十五条第二項の規定により納付すべき税額
 二 修正申告書の提出又は更正に基づき第三十五条第二項の規定により納付すべき税額
4 前条第四項の規定は、第一項第二号の場合について準用する。
5 期限後申告書又は第一項第二号の修正申告書の提出があつた場合において、その提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正又は決定があるべきことを予知してされたものでないときは、その申告に基づき第三十五条第二項の規定により納付すべき税額に係る第一項の無申告加算税の額は、同項及び第二項の規定にかかわらず、当該納付すべき税額に百分の五の割合を乗じて計算した金額とする。
6 第一項の規定は、前項の規定に該当する期限後申告書の提出があつた場合において、その提出が期限内申告書を提出する意思があつたと認められる場合として政令で定める場合に該当してされたものであり、かつ、当該期限後申告書の提出が法定申告期限から二週間を経過する日までに行われたものであるときは、適用しない。

(不納付加算税)
第六十七条 源泉徴収による国税がその法定納期限までに完納されなかつた場合には、税務署長は、当該納税者から、第三十六条第一項第二号(源泉徴収による国税の納税の告知)の規定による納税の告知に係る税額又はその法定納期限後に当該告知を受けることなく納付された税額に百分の十の割合を乗じて計算した金額に相当する不納付加算税を徴収する。ただし、当該告知又は納付に係る国税を法定納期限までに納付しなかつたことについて正当な理由があると認められる場合は、この限りでない。
2 源泉徴収による国税が第三十六条第一項第二号の規定による納税の告知を受けることなくその法定納期限後に納付された場合において、その納付が、当該国税についての調査があつたことにより当該国税について当該告知があるべきことを予知してされたものでないときは、その納付された税額に係る前項の不納付加算税の額は、同項の規定にかかわらず、当該納付された税額に百分の五の割合を乗じて計算した金額とする。
3 第一項の規定は、前項の規定に該当する納付がされた場合において、その納付が法定納期限までに納付する意思があつたと認められる場合として政令で定める場合に該当してされたものであり、かつ、当該納付に係る源泉徴収による国税が法定納期限から一月を経過する日までに納付されたものであるときは、適用しない。

(重加算税)
第六十八条 第六十五条第一項(過少申告加算税)の規定に該当する場合(同条第五項の規定の適用がある場合を除く。)において、納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときは、当該納税者に対し、政令で定めるところにより、過少申告加算税の額の計算の基礎となるべき税額(その税額の計算の基礎となるべき事実で隠ぺいし、又は仮装されていないものに基づくことが明らかであるものがあるときは、当該隠ぺいし、又は仮装されていない事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額)に係る過少申告加算税に代え、当該基礎となるべき税額に百分の三十五の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算税を課する。
2 第六十六条第一項(無申告加算税)の規定に該当する場合(同項ただし書又は同条第五項若しくは第六項の規定の適用がある場合を除く。)において、納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき法定申告期限までに納税申告書を提出せず、又は法定申告期限後に納税申告書を提出していたときは、当該納税者に対し、政令で定めるところにより、無申告加算税の額の計算の基礎となるべき税額(その税額の計算の基礎となるべき事実で隠ぺいし、又は仮装されていないものに基づくことが明らかであるものがあるときは、当該隠ぺいし、又は仮装されていない事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額)に係る無申告加算税に代え、当該基礎となるべき税額に百分の四十の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算税を課する。
3 前条第一項の規定に該当する場合(同項ただし書又は同条第二項若しくは第三項の規定の適用がある場合を除く。)において、納税者が事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づきその国税をその法定納期限までに納付しなかつたときは、税務署長は、当該納税者から、不納付加算税の額の計算の基礎となるべき税額(その税額の計算の基礎となるべき事実で隠ぺいし、又は仮装されていないものに基づくことが明らかであるものがあるときは、当該隠ぺいし、又は仮装されていない事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額)に係る不納付加算税に代え、当該基礎となるべき税額に百分の三十五の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算税を徴収する。
4 第一項又は第二項の規定は、消費税等(消費税を除く。)については、適用しない。

(加算税の税目)
第六十九条 過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税及び重加算税(以下「加算税」という。)は、その額の計算の基礎となる税額の属する税目の国税とする。


第七章 国税の更正、決定、徴収、還付等の期間制限

第一節 国税の更正、決定等の期間制限

(国税の更正、決定等の期間制限)
第七十条 次の各号に掲げる更正決定等は、当該各号に定める期限又は日から五年(第二号に規定する課税標準申告書の提出を要する国税で当該申告書の提出があつたものに係る賦課決定(納付すべき税額を減少させるものを除く。)については、三年)を経過した日以後においては、することができない。
 一 更正又は決定 その更正又は決定に係る国税の法定申告期限(還付請求申告書に係る更正については当該申告書を提出した日とし、還付請求申告書の提出がない場合にする決定又はその決定後にする更正については政令で定める日とする。)
 二 課税標準申告書の提出を要する国税に係る賦課決定 当該申告書の提出期限
 三 課税標準申告書の提出を要しない賦課課税方式による国税に係る賦課決定 その納税義務の成立の日
2 法人税に係る純損失等の金額で当該課税期間において生じたものを増加させ、若しくは減少させる更正又は当該金額があるものとする更正は、前項の規定にかかわらず、同項第一号に定める期限から九年を経過する日まで、することができる。
3 前二項の規定により更正をすることができないこととなる日前六月以内にされた更正の請求に係る更正又は当該更正に伴つて行われることとなる加算税についてする賦課決定は、前二項の規定にかかわらず、当該更正の請求があつた日から六月を経過する日まで、することができる。
4 偽りその他不正の行為によりその全部若しくは一部の税額を免れ、若しくはその全部若しくは一部の税額の還付を受けた国税(当該国税に係る加算税及び過怠税を含む。)についての更正決定等又は偽りその他不正の行為により当該課税期間において生じた純損失等の金額が過大にあるものとする納税申告書を提出していた場合における当該申告書に記載された当該純損失等の金額(当該金額に関し更正があつた場合には、当該更正後の金額)についての更正(前二項の規定の適用を受ける法人税に係る純損失等の金額に係るものを除く。)は、第一項又は前項の規定にかかわらず、第一項各号に掲げる更正決定等の区分に応じ、当該各号に定める期限又は日から七年を経過する日まで、することができる。

(国税の更正、決定等の期間制限の特例)
第七十一条 更正決定等で次の各号に掲げるものは、当該各号に定める期間の満了する日が前条の規定により更正決定等をすることができる期間の満了する日後に到来する場合には、前条の規定にかかわらず、当該各号に定める期間においても、することができる。
 一 更正決定等に係る不服申立て若しくは訴えについての裁決、決定若しくは判決(以下この号において「裁決等」という。)による原処分の異動又は更正の請求に基づく更正に伴つて課税標準等又は税額等に異動を生ずべき国税(当該裁決等又は更正に係る国税の属する税目に属するものに限る。)で当該裁決等又は更正を受けた者に係るものについての更正決定等 当該裁決等又は更正があつた日から六月間
 二 申告納税方式による国税につき、その課税標準の計算の基礎となつた事実のうちに含まれていた無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われたこと、当該事実のうちに含まれていた取り消しうべき行為が取り消されたことその他これらに準ずる政令で定める理由に基づいてする更正(納付すべき税額を減少させる更正又は純損失等の金額で当該課税期間において生じたもの若しくは還付金の額を増加させる更正若しくはこれらの金額があるものとする更正に限る。)又は当該更正に伴い当該国税に係る加算税についてする賦課決定 当該理由が生じた日から三年間
2 前項第一号に規定する当該裁決等又は更正を受けた者には、当該受けた者が分割等(分割、現物出資、法人税法第二条第十二号の六(定義)に規定する現物分配又は同法第六十一条の十三第一項(完全支配関係がある法人の間の取引の損益)の規定の適用を受ける同項に規定する譲渡損益調整資産の譲渡をいう。以下この項において同じ。)に係る分割法人等(同法第二条第十二号の二に規定する分割法人、同条第十二号の四に規定する現物出資法人、同条第十二号の六に規定する現物分配法人又は同法第六十一条の十三第一項に規定する譲渡損益調整資産を譲渡した法人をいう。以下この項において同じ。)である場合には当該分割等に係る分割承継法人等(同法第二条第十二号の三に規定する分割承継法人、同条第十二号の五に規定する被現物出資法人、同条第十二号の六の二に規定する被現物分配法人又は同法第六十一条の十三第二項に規定する譲受法人をいう。以下この項において同じ。)を含むものとし、当該受けた者が分割等に係る分割承継法人等である場合には当該分割等に係る分割法人等を含むものとし、当該受けた者が同法第二条第十二号の七の二に規定する連結親法人(以下「連結親法人」という。)である場合には当該連結親法人に係る同条第十二号の七の三に規定する連結子法人(以下「連結子法人」という。)を含むものとし、当該受けた者が連結子法人である場合には当該連結子法人に係る連結親法人を含むものとする。

第二節 国税の徴収権の消滅時効

(国税の徴収権の消滅時効)
第七十二条 国税の徴収を目的とする国の権利(以下この節において「国税の徴収権」という。)は、その国税の法定納期限(第七十条第三項の規定による更正若しくは賦課決定又は前条第一項第一号の規定による更正決定等により納付すべきものについては、これらの規定に規定する更正又は裁決等があつた日とし、還付請求申告書に係る還付金の額に相当する税額が過大であることにより納付すべきもの及び国税の滞納処分費については、これらにつき徴収権を行使することができる日とし、過怠税については、その納税義務の成立の日とする。次条第三項において同じ。)から五年間行使しないことによつて、時効により消滅する。
2 国税の徴収権の時効については、その援用を要せず、また、その利益を放棄することができないものとする。
3 国税の徴収権の時効については、この節に別段の定めがあるものを除き、民法の規定を準用する。

(時効の中断及び停止)
第七十三条 国税の徴収権の時効は、次の各号に掲げる処分に係る部分の国税については、その処分の効力が生じた時に中断し、当該各号に掲げる期間を経過した時から更に進行する。
 一 更正又は決定 その更正又は決定により納付すべき国税の第三十五条第二項第二号(更正又は決定による納付)の規定による納期限までの期間
 二 過少申告加算税、無申告加算税又は重加算税(第六十八条第一項又は第二項(申告納税方式による国税の重加算税)の規定によるものに限る。)に係る賦課決定 その賦課決定により納付すべきこれらの国税の第三十五条第三項の規定による納期限までの期間
 三 納税に関する告知 その告知に指定された納付に関する期限までの期間
 四 督促 督促状又は督促のための納付催告書を発した日から起算して十日を経過した日(同日前に国税徴収法第四十七条第二項(繰上差押)の規定により差押えがされた場合には、そのされた日)までの期間
 五 交付要求 その交付要求がされている期間(国税徴収法第八十二条第二項(交付要求)の通知がされていない期間があるときは、その期間を除く。)
2 前項第五号の規定により時効が中断された場合には、その交付要求に係る強制換価手続が取り消されたときにおいても、その時効中断の効力は、失われない。
3 国税の徴収権で、偽りその他不正の行為によりその全部若しくは一部の税額を免れ、又はその全部若しくは一部の税額の還付を受けた国税に係るものの時効は、当該国税の法定納期限から二年間は、進行しない。ただし、当該法定納期限の翌日から同日以後二年を経過する日までの期間内に次の各号に掲げる行為又は処分があつた場合においては当該各号に掲げる行為又は処分の区分に応じ当該行為又は処分に係る部分の国税ごとに当該各号に掲げる日の翌日から、当該法定納期限までに当該行為又は処分があつた場合においては当該行為又は処分に係る部分の国税ごとに当該法定納期限の翌日から進行する。
 一 納税申告書の提出 当該申告書が提出された日
 二 更正決定等(加算税に係る賦課決定を除く。) 当該更正決定等に係る更正通知書若しくは決定通知書又は賦課決定通知書が発せられた日
 三 納税に関する告知(賦課決定通知書が発せられた国税に係るものを除く。) 当該告知に係る納税告知書が発せられた日(当該告知が当該告知書の送達に代え、口頭でされた場合には、当該告知がされた日)
 四 納税の告知を受けることなくされた源泉徴収による国税の納付 当該納付の日
4 国税の徴収権の時効は、延納、納税の猶予又は徴収若しくは滞納処分に関する猶予に係る部分の国税(当該部分の国税にあわせて納付すべき延滞税及び利子税を含む。)につき、その延納又は猶予がされている期間内は、進行しない。
5 国税(附帯税、過怠税及び国税の滞納処分費を除く。)についての国税の徴収権の時効が中断し、又は当該国税が納付されたときは、その中断し、又は納付された部分の国税に係る延滞税又は利子税についての国税の徴収権につき、その時効が中断する。

第三節 還付金等の消滅時効

(還付金等の消滅時効)
第七十四条 還付金等に係る国に対する請求権は、その請求をすることができる日から五年間行使しないことによつて、時効により消滅する。
2 第七十二条第二項及び第三項(国税の徴収権の消滅時効の絶対的効力等)の規定は、前項の場合について準用する。

第七章の二 行政手続法との関係

(行政手続法の適用除外)
第七十四条の二 行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三条第一項(適用除外)に定めるもののほか、国税に関する法律に基づき行われる処分その他公権力の行使に当たる行為(酒税法(昭和二十八年法律第六号)第二章(酒類の製造免許及び酒類の販売業免許等)の規定に基づくものを除く。)については、行政手続法第二章(申請に対する処分)及び第三章(不利益処分)の規定は、適用しない。
2 行政手続法第三条第一項、第四条第一項及び第三十五条第三項(適用除外)に定めるもののほか、国税に関する法律に基づく納税義務の適正な実現を図るために行われる行政指導(同法第二条第六号(定義)に規定する行政指導をいい、酒税法第二章及び酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律(昭和二十八年法律第七号)に定める事項に関するものを除く。)については、行政手続法第三十五条第二項(行政指導に係る書面の交付)及び第三十六条(複数の者を対象とする行政指導)の規定は、適用しない。
3 国税に関する法律に基づき国の機関以外の者が提出先とされている届出(行政手続法第二条第七号に規定する届出をいう。)については、同法第三十七条(届出)の規定は、適用しない。

第八章 不服審査及び訴訟

第一節 不服審査

第一款 総則

(国税に関する処分についての不服申立て)
第七十五条 国税に関する法律に基づく処分で次の各号に掲げるものに不服がある者は、当該各号に掲げる不服申立てをすることができる。
 一 税務署長がした処分(次項に規定する処分を除く。) その処分をした税務署長に対する異議申立て
 二 国税局長がした処分 次に掲げる不服申立てのうちその処分に不服がある者の選択するいずれかの不服申立て
  イ その処分をした国税局長に対する異議申立て
  ロ 国税不服審判所長に対する審査請求
 三 国税庁長官がした処分 国税庁長官に対する異議申立て
 四 税関長がした処分 その処分をした税関長に対する異議申立て
 五 国税庁、国税局、税務署及び税関以外の行政機関の長又はその職員がした処分、国税不服審判所長に対する審査請求
2 国税に関する法律に基づき税務署長がした処分で、その処分に係る事項に関する調査が次の各号に掲げる職員によつてされた旨の記載がある書面により通知されたものに不服がある者は、当該各号に掲げる行政機関の長がその処分をしたものとみなして、当該行政機関の長に対して異議申立てをすることができる。
 一 国税局の当該職員 その処分をした税務署長の管轄区域を所轄する国税局長
 二 国税庁の当該職員 国税庁長官
3 第一項第一号、第二号イ若しくは第四号又は前項第一号の規定による異議申立て(法定の異議申立期間経過後にされたものその他その申立てが適法にされていないものを除く。第五項において同じ。)についての決定があつた場合において、当該異議申立てをした者が当該決定を経た後の処分になお不服があるときは、その者は、国税不服審判所長に対して審査請求をすることができる。
4 第一項第一号若しくは第四号又は第二項第一号の規定により異議申立てをすることができる者は、次の各号の一に該当するときは、その選択により、異議申立てをしないで、国税不服審判所長に対して審査請求をすることができる。
 一 所得税法若しくは法人税法に規定する青色申告書又は同法第百三十条第一項(青色申告書等に係る更正)に規定する連結確定申告書等に係る更正(その更正に係る国税を基礎として課される加算税の賦課決定を含む。)に不服があるとき。
 二 その処分をした者が、その処分につき異議申立てをすることができる旨の行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)の規定による教示をしなかつたとき。
 三 その他異議申立てをしないで審査請求をすることにつき正当な理由があるとき。
5 第一項第一号、第二号イ若しくは第四号又は第二項第一号の規定による異議申立てをしている者は、異議申立てをした日の翌日から起算して三月を経過しても異議申立てについての決定がないときは、当該異議申立てに係る処分について、決定を経ないで、国税不服審判所長に対して審査請求をすることができる。
6 国税に関する法律に基づく処分で国税庁、国税局、税務署又は税関の職員がしたものに不服がある場合には、それぞれその職員の所属する国税庁、国税局、税務署又は税関の長がその処分をしたものとみなして、第一項の規定を適用する。

(不服申立てができない処分)
第七十六条 次に掲げる処分は、前条の国税に関する法律に基づく処分に含まれないものとする。
 一 この節又は行政不服審査法の規定による処分その他前条の規定による不服申立て(第八十条第二項(行政不服審査法との関係)を除き、以下「不服申立て」という。)についてした処分
 二 行政不服審査法第四条第一項第七号(国税犯則取締法等に基づく処分)に掲げる処分

(不服申立期間)
第七十七条 不服申立て(第七十五条第三項及び第五項(異議申立て後にする審査請求)の規定による審査請求を除く。第四項において同じ。)は、処分があつたことを知つた日(処分に係る通知を受けた場合には、その受けた日)の翌日から起算して二月以内にしなければならない。
2 第七十五条第三項の規定による審査請求は、第八十四条第三項(異議決定の手続)の規定による異議決定書の謄本の送達があつた日の翌日から起算して一月以内にしなければならない。
3 天災その他前二項の期間内に不服申立てをしなかつたことについてやむを得ない理由があるときは、不服申立ては、これらの規定にかかわらず、その理由がやんだ日の翌日から起算して七日以内にすることができる。
4 不服申立ては、処分があつた日の翌日から起算して一年を経過したときは、することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
5 第二十二条(郵送等に係る納税申告書等の提出時期)の規定は、第八十二条第一項(税務署長経由による異議申立て)又は第八十七条第二項(審査請求書の記載事項)に規定する異議申立書又は審査請求書について準用する。
6 国税に関する法律に基づく処分をした者が誤つて法定の期間より長い期間を不服申立期間として教示した場合において、その教示された期間内に不服申立てがされたときは、当該不服申立ては、法定の期間内にされたものとみなす。

(国税不服審判所)
第七十八条 国税不服審判所は、国税に関する法律に基づく処分についての審査請求に対する裁決を行なう機関とする。
2 国税不服審判所の長は、国税不服審判所長とし、国税庁長官が財務大臣の承認を受けて、任命する。
3 国税不服審判所の事務の一部を取り扱わせるため、所要の地に支部を置く。
4 前項の各支部に勤務する国税審判官のうち一人を首席国税審判官とする。首席国税審判官は、当該支部の事務を総括する。
5 国税不服審判所の組織及び運営に関し必要な事項は政令で、支部の名称及び位置は財務省令で定める。

(国税審判官等)
第七十九条 国税不服審判所に国税審判官及び国税副審判官を置く。
2 国税審判官は、国税不服審判所長に対してされた審査請求に係る事件の調査及び審理を行ない、国税副審判官は、国税審判官の命を受け、その事務を整理する。
3 国税副審判官のうち国税不服審判所長の指名する者は、国税審判官の職務を行なうことができる。ただし、この法律において担当審判官の職務とされているものについては、この限りでない。
4 国税審判官の資格は、政令で定める。

(行政不服審査法との関係)
第八十条 国税に関する法律に基づく処分に対する不服申立てについては、この節その他国税に関する法律に別段の定めがあるものを除き、行政不服審査法(第二章第一節から第三節まで(不服申立てに係る手続)を除く。)の定めるところによる。
2 酒税法第二章(酒類の製造免許及び酒類の販売業免許等)の規定による処分に対する不服申立てについては、行政不服審査法の定めるところによるものとし、この節の規定は、適用しない。

第二款 異議申立て

(異議申立書の記載事項等)
第八十一条 異議申立ては、次に掲げる事項を記載した書面を提出してしなければならない。
 一 異議申立てに係る処分
 二 異議申立てに係る処分があつたことを知つた年月日(当該処分に係る通知を受けた場合には、その受けた年月日)
 三 異議申立ての趣旨及び理由
 四 異議申立ての年月日
2 異議申立てがされている税務署長その他の行政機関の長(以下「異議審理庁」という。)は、異議申立てが国税に関する法律の規定に従つていないもので補正することができるものであると認めるときは、相当の期間を定めて、その補正を求めなければならない。この場合において、不備が軽微なものであるときは、異議審理庁は、職権で補正することができる。
3 異議申立人は、前項の補正を求められた場合には、その異議申立てに係る税務署その他の行政機関に出頭して補正すべき事項について陳述し、その陳述の内容を当該行政機関の職員が録取した書面に押印することによつても、これをすることができる。

(税務署長経由による異議申立て)
第八十二条 第七十五条第二項(国税局又は国税庁の職員の調査に係る処分についての異議申立て)の規定による異議申立ては、当該異議申立てに係る処分をした税務署長を経由してすることもできる。この場合においては、当該税務署長に前条第一項の書面(以下「異議申立書」という。)を提出してするものとする。
2 前項の場合には、同項の税務署長は、直ちに、異議申立書を当該税務署長の管轄区域を所轄する国税局長又は国税庁長官に送付しなければならない。
3 第一項の場合における異議申立期間の計算については、同項の税務署長に異議申立書が提出された時に異議申立てがされたものとみなす。

(決定)
第八十三条 異議申立てが法定の期間経過後にされたものであるとき、その他不適法であるときは、異議審理庁は、決定で、当該異議申立てを却下する。
2 異議申立てが理由がないときは、異議審理庁は、決定で、当該異議申立てを棄却す。
3 異議申立てが理由があるときは、異議審理庁は、決定で、当該異議申立てに係る処分の全部若しくは一部を取り消し、又はこれを変更する。ただし、異議申立人の不利益に当該処分を変更することはできない。

(決定の手続等)
第八十四条 異議審理庁は、異議申立人から申立てがあつたときは、異議申立人に口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。この場合において、異議申立人は、異議審理庁の許可を得て、補佐人とともに出頭することができる。
2 異議審理庁は、必要があると認めるときは、その行政機関の職員に前項の規定による異議申立人の意見の陳述をきかせることができる。
3 異議申立てについての決定は、異議審理庁が異議申立人(当該異議申立てが処分の相手方以外の者のしたものである場合における前条第三項の規定による決定にあつては、異議申立人及び処分の相手方)に異議決定書の謄本を送達して行なう。
4 異議決定書には、決定の理由を附記し、異議審理庁が記名押印をしなければならない。
5 異議申立てについての決定で当該異議申立てに係る処分の全部又は一部を維持する場合における前項の規定する理由においては、その維持される処分を正当とする理由が明らかにされていなければならない。
6 異議審理庁は、審査請求をすることができる処分に係る異議申立てについて決定をする場合には、異議決定書に、当該処分につき国税不服審判所長に対して審査請求をすることができる旨及び審査請求期間を記載して、これを教示しなければならない。

(納税地異動の場合における異議申立先等)
第八十五条 所得税、法人税、相続税、贈与税、地価税、課税資産の譲渡等に係る消費税又は電源開発促進税に係る税務署長又は国税局長(以下この条及び次条において「税務署長等」という。)の処分(国税の徴収に関する処分及び滞納処分(その例による処分を含む。)を除く。以下この条及び次条第一項において同じ。)があつた時以後にその納税地に異動があつた場合において、その処分の際における納税地を所轄する税務署長等と当該処分について第七十五条第一項第一号若しくは第二号イ又は第二項第一号(税務署長等の処分についての異議申立て)の規定による異議申立てをする際における納税地(以下この条において「現在の納税地」という。)を所轄する税務署長等とが異なることとなるときは、その異議申立ては、これらの規定にかかわらず、現在の納税地を所轄する税務署長等に対してしなければならない。この場合においては、その処分は、現在の納税地を所轄する税務署長等がしたものとみなす。
2 前項の規定による異議申立てをする者は、異議申立書にその処分に係る税務署又は国税局の名称を附記しなければならない。
3 第一項の場合において、異議申立書がその処分に係る税務署長等に提出されたときは、当該税務署長等は、その異議申立書を受理することができる。この場合においては、その異議申立書は、現在の納税地を所轄する税務署長等に提出されたものとみなす。
4 前項の異議申立書を受理した税務署長等は、その異議申立書を現在の納税地を所轄する税務署長等に送付し、かつ、その旨を異議申立人に通知しなければならない。

(異議申立事件の決定機関の特例)
第八十六条 所得税、法人税、相続税、贈与税、地価税、課税資産の譲渡等に係る消費税又は電源開発促進税に係る税務署長等の処分について異議申立てがされている場合において、その処分に係る国税の納税地に異動があり、その異議申立てがされている税務署長等と異動後の納税地を所轄する税務署長等とが異なることとなるときは、当該異議申立てがされている税務署長等は、異議申立人の申立てにより、又は職権で、当該異議申立てに係る事件を異動後の納税地を所轄する税務署長等に移送することができる。
2 前項の規定により異議申立てに係る事件の移送があつたときは、その移送を受けた税務署長等にはじめから異議申立てがされたものとみなし、当該税務署長等がその異議申立てについての決定を行なう。
3 第一項の規定により異議申立てに係る事件を移送したときは、その移送をした税務署長等は、その異議申立てに係る異議申立書及び関係書類その他の物件(以下「異議申立書等」という。)をその移送を受けた税務署長等に送付し、かつ、そのを異議申立人に通知しなければならない。

第三款 審査請求

(審査請求書の記載事項等)
第八十七条 審査請求は、次に掲げる事項を記載した書面を提出してしなければならない。
 一 審査請求に係る処分
 二 審査請求に係る処分があつたことを知つた年月日(当該処分に係る通知を受けた場合にはその通知を受けた年月日とし、異議申立てについての決定を経た後の処分について審査請求をする場合には異議決定書の謄本の送達を受けた年月日とする。)
 三 審査請求の趣旨及び理由
 四 審査請求の年月日
2 前項の書面(以下「審査請求書」という。)には、同項に規定する事項のほか、第七十五条第四項第三号(特別な場合の審査請求)の規定により異議申立てをしないで審査請求をする場合には同号に規定する正当な理由を、同条第五項の規定により異議申立てについての決定を経ないで審査請求をする場合には異議申立てをした年月日を記載しなければならない。
3 第一項第三号に規定する趣旨は、処分の取消し又は変更を求める範囲を明らかにするように記載するものとし、同号に規定する理由においては、処分に係る通知書その他の書面により通知されている処分の理由に対する審査請求人の主張が明らかにされていなければならないものとする。
4 審査請求書は、正副二通を提出しなければならない。
5 前項の規定にかかわらず、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成十四年法律第百五十一号。第九十三条第四項において「情報通信技術利用法」という。)第三条第一項(電子情報処理組織による申請等)の規定により同項に規定する電子情報処理組織を使用して審査請求がされた場合には、審査請求書の正副二通が提出されたものとみなす。
6 前項の審査請求に係る電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。第九十三条第五項において同じ。)については、審査請求書の正本又は副本とみなして、第八十八条第二項(処分庁経由による審査請求)及び第九十三条第一項(答弁書の提出等)の規定を適用する。

(処分庁経由による審査請求)
第八十八条 審査請求は、審査請求に係る処分(当該処分に係る異議申立てについての決定を含む。)をした行政機関の長を経由してすることもできる。この場合においては、当該行政機関の長に審査請求書を提出してするものとする。
2 前項の場合には、同項の行政機関の長は、直ちに、審査請求書の正本を国税不服審判所長に送付しなければならない。
3 第一項の場合における審査請求期間の計算については、同項の行政機関の長に審査請求書が提出された時に審査請求がされたものとみなす。

(合意によるみなす審査請求)
第八十九条 税務署長、国税局長又は税関長に対して異議申立てがされた場合において、当該税務署長、国税局長又は税関長がその異議申立てを審査請求として取扱うことを認めてその旨を異議申立人に通知し、かつ、当該異議申立人がこれに同意したときは、その同意があつた日に、国税不服審判所長に対し、審査請求がされたものとみなす。
2 前項の通知に係る書面には、異議申立てに係る処分の理由が当該処分に係る通知書その他の書面により処分の相手方に通知されている場合を除き、その処分の理由を附記しなければならない。
3 第一項の規定に該当するときは、同項に規定する異議申立てがされている税務署長、国税局長又は税関長は、その異議申立書等を国税不服審判所長に送付し、かつその旨を異議申立人に通知しなければならない。この場合においては、その送付された異議申立書は、審査請求書とみなす。

(他の審査請求に伴うみなす審査請求)
第九十条 更正決定等(源泉徴収による国税に係る納税の告知を含む。以下この条、第百四条(併合審理等)及び第百十五条第一項第二号(不服申立ての前置等)において同じ。)について審査請求がされている場合において、当該更正決定等に係る国税の課税標準等又は税額等(その国税に係る附帯税の額を含む。以下この条、第百四条及び第百十五条第一項第二号において同じ。)についてされた他の更正決定等について税務署長、国税局長又は税関長に対し異議申立てがされたときは、当該異議申立てがされた税務署長、国税局長又は税関長は、その異議申立書等を国税不服審判所長に送付し、かつ、その旨を異議申立人に通知しなければならない。
2 更正決定等について税務署長、国税局長又は税関長に対し異議申立てがされている場合において、当該更正決定等に係る国税の課税標準等又は税額等についてされた他の更正決定等について審査請求がされたときは、当該異議申立てがされている税務署長、国税局長又は税関長は、その異議申立書等を国税不服審判所長に送付し、かつ、その旨を異議申立人に通知しなければならない。
3 前二項の規定により異議申立書等が国税不服審判所長に送付された場合には、その送付がされた日に、国税不服審判所長に対し、当該異議申立てに係る処分についての審査請求がされたものとみなす。
4 前条第二項の規定は第一項又は第二項の通知に係る書面について、同条第三項後段の規定は前項の場合について準用する。

(補正)
第九十一条 国税不服審判所長は、審査請求が国税に関する法律の規定に従つていないもので補正することができるものであると認めるときは、相当の期間を定めて、その補正を求めなければならない。この場合において、不備が軽微なものであるときは、国税不服審判所長は、職権で補正することができる。
2 審査請求人は、前項の補正を求められた場合には、国税不服審判所に出頭して補正すべき事項について陳述し、その陳述の内容を国税不服審判所の職員が録取した書面に押印することによつても、これをすることができる。

(却下)
第九十二条 審査請求が法定の期間経過後にされたものであるとき、その他不適法であるときは、国税不服審判所長は、裁決で、当該審査請求を却下する。

(答弁書の提出等)
第九十三条 国税不服審判所長は、審査請求書を受理したときは、その審査請求が前条の規定により却下すべきものであるときを除き、相当の期間を定めて、審査請求の目的となつた処分に係る行政機関の長(第七十五条第二項第一号(国税局の職員の調査に係る処分についての異議申立て)に規定する処分にあつては、当該国税局長。以下「原処分庁」という。)から、答弁書を提出させるものとする。この場合において、国税不服審判所長は、その受理した審査請求書の副本を原処分庁に送付するもとのする。
2 答弁書には、審査請求の趣旨及び理由に対応して、原処分庁の主張を記載しなければならない。
3 答弁書は、正副二通を提出しなければならない。
4 前項の規定にかかわらず、情報通信技術利用法第三条第一項(電子情報処理組織による申請等)の規定により同項に規定する電子情報処理組織を使用して答弁書が提出された場合には、答弁書の正副二通が提出されたものとみなす。
5 前項の答弁書に係る電磁的記録については、答弁書の副本とみなして、次項の規定を適用する。
6 原処分庁から答弁書が提出されたときは、国税不服審判所長は、その副本を審査請求人に送付しなければならない。

(担当審判官等の指定)
第九十四条 国税不服審判所長は、答弁書が提出されたときは、審査請求に係る事件の調査及び審理を行なわせるため、担当審判官一名及び参加審判官二名以上を指定する。

(証拠書類等の提出)
第九十五条 審査請求人は、第九十三条第六項(答弁書の送付)の規定により送付された答弁書に対する反論書又は証拠書類若しくは証拠物を提出することができる。この場合において、担当審判官がその提出をすべき相当の期間を定めたときは、その期間内にこれを提出しなければならない。

(原処分庁からの物件の提出及び閲覧)
第九十六条 原処分庁は、処分の理由となつた事実を証する書類その他の物件を担当審判官に提出することができる。
2 審査請求人は、相当審判官に対し、原処分庁から提出された書類その他の物件の閲覧を求めることができる。この場において、担当審判官は、第三者の利益を害するおそれがあると認めるとき、その他正当な理由があるときでなければ、その閲覧を拒むことができない。
3 担当審判官は、前項の規定による閲覧について、日時及び場所を指定することができる。

(審理のための質問、検査等)
第九十七条 担当審判官は、審理を行うため必要があるときは、審査請求人の申立てにより、又は職権で、次に掲げる行為をすることができる。
 一 審査請求人若しくは原処分庁(以下「審査請求人等」という。)又は関係人その他の参考人に質問すること。
 二 前号に規定する者の帳簿書類その他の物件につき、その所有者、所持者若しくは保管者に対し、当該物件の提出を求め、又はこれらの者が提出した物件を留め置くこと。
 三 第一号に規定する者の帳簿書類その他の物件を検査すること。
 四 鑑定人に鑑定させること。
2 国税審判官、国税副審判官その他の国税不服審判所の職員は、担当審判官の嘱託により、又はその命を受け、前項第一号又は第三号に掲げる行為をすることができる。
3 国税審判官、国税副審判官その他の国税不服審判所の職員は、第一項第一号及び第三号に掲げる行為をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
4 国税不服審判所長は、審査請求人等(審査請求人と特殊な関係がある者で政令で定めるものを含む。)が、正当な理由がなく、第一項第一号から第三号まで又は第二項の規定による質問、提出要求又は検査に応じないため審査請求人等の主張の全部又は一部についてその基礎を明らかにすることが著しく困難になつた場合には、その部分に係る審査請求人等の主張を採用しないことができる。
5 第一項又は第二項に規定する当該職員の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

(裁決)
第九十八条 審査請求が理由がないときは、国税不服審判所長は、裁決で、当該審査請求を棄却する。
2 審査請求が理由があるときは、国税不服審判所長は、裁決で、当該審査請求に係る処分の全部若しくは一部を取り消し、又はこれを変更する。ただし、審査請求人の不利益に当該処分を変更することはできない。
3 国税不服審判所長は、前二項の裁決をする場合には、担当審判官及び参加審判官の裁決に基づいてこれをしなければならない。

(国税庁長官の指示等)
第九十九条 国税不服審判所長は、国税庁長官が発した通達に示されている法令の解釈と異なる解釈により裁決をするとき、又は他の国税に係る処分を行なう際における法令の解釈の重要な先例となると認められる裁決をするときは、あらかじめその意見を国税庁長官に申し出なければならない。
2 国税庁長官は、前項の申出があつた場合において、国税不服審判所長に対し指示をするときは、国税不服審判所長の意見が審査請求人の主張を認容するものであり、かつ、国税庁長官が当該意見を相当と認める場合を除き、国税審議会の議決に基づいてこれをしなければならない。

第百条 削除

(異議申立てに関する規定の準用等)
第百一条 第八十四条第一項から第五項まで(決定の手続等)の規定は、審査請求の審理及び裁決について準用する。この場合において、同条第一項及び第二項中「異議審理庁」とあるのは「担当審判官」と、「異議申立人」とあるのは「審査請求人」と、同条第三項及び第四項中「異議審理庁」とあるのは「国税不服審判所長」と、「異議申立人」とあるのは「審査請求人」と、「前条第三項の規定による決定」とあるのは「第九十八条第二項(裁決)の規定による裁決」と、「異議決定書」とあるのは「裁決書」と、それぞれ読み替えるものとする。
2 国税不服審判所長は、前項において準用する第八十四条第三項の規定により裁決書の謄本を審査請求人に送達するときは、原処分庁(第七十五条第二項第一号(国税局の職員の調査に係る処分についての異議申立て)に規定する処分に係る審査請求にあつては、当該処分に係る税務署長を含む。)にもこれを送付しなければならない。

(裁決の拘束力)
第百二条 裁決は、関係行政庁を拘束する。
2 申請若しくは請求に基づいてした処分が手続の違法若しくは不当を理由として裁決で取り消され、又は申請若しくは請求を却下し若しくは棄却した処分が裁決で取り消されたときは、当該処分に係る行政機関の長は、裁決の趣旨に従い、あらためて申請又は請求に対する処分をしなければならない。
3 国税に関する法律に基づいて公示された処分が裁決で取り消され、又は変更されたときは、当該処分に係る行政機関の長は、当該処分が取り消され、又は変更された旨を公示しなければならない。
4 国税に関する法律に基づいて処分の相手方以外の利害関係人に通知された処分が裁決で取り消され、又は変更されたときは、当該処分に係る行政機関の長は、その通知を受けた者(審査請求人及び参加人を除く。)に、当該処分が取り消され、又は変更された旨を通知しなければならない。

(証拠書類等の返還)
第百三条 国税不服審判所長は、裁決をしたときは、すみやかに、第九十五条(証拠書類等の提出)(第百九条第五項(参加人についての準用)において準用する場合を含む。)の規定により提出された証拠書類又は証拠物及び第九十七条第一項第二号(審理のための質問、検査等)の規定による提出要求に応じて提出された帳簿書類その他の物件をその提出人に返還しなければならない。

第四款 雑則

(併合審理等)
第百四条 異議審理庁又は国税不服審判所長(以下「国税不服審判所長等」という。)は、必要があると認めるときは、数個の不服申立てを併合し、又は併合された数個の不服申立てを分離することができる。
2 更正決定等について不服申立てがされている場合において、当該更正決定等に係る国税の課税標準等又は税額等についてされた他の更正決定等があるときは、国税不服審判所長等は、前項の規定によるもののほか、当該他の更正決定等についてあわせて審理することができる。ただし、当該他の更正決定等について不服申立ての決定又は裁決がされているときは、この限りでない。
3 前項の規定の適用がある場合には、国税不服審判所長等は、当該不服申立てについての決定又は裁決において当該他の更正決定等の全部又は一部を取り消すことができる。
4 前二項の規定は、更正の請求に対する処分について不服申立てがされている場合において、当該更正の請求に係る国税の課税標準等又は税額等についてされた他の更正又は決定があるときについて準用する。

(不服申立てと国税の徴収との関係)
第百五条 国税に関する法律に基づく処分に対する不服申立ては、その目的となつた処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げない。ただし、その国税の徴収のため差し押えた財産の滞納処分(その例による処分を含む。以下この条において同じ。)による換価は、その財産の価額が著しく減少するおそれがあるとき、又は不服申立人(不服申立人が処分の相手方でないときは、不服申立人及び処分の相手方)から別段の申出があるときを除き、その不服申立てについての決定又は裁決があるまで、することができない。
2 異議審理庁は、必要があると認めるときは、異議申立人の申立てにより、又は職権で、異議申立ての目的となつた処分に係る国税の全部若しくは一部の徴収を猶予し、若しくは滞納処分の続行を停止し、又はこれらを命ずることができる。
3 異議審理庁は、異議申立人が、担保を提供して、異議申立ての目的となつた処分に係る国税につき、滞納処分による差押えをしないこと又は既にされている滞納処分による差押えを解除することを求めた場合において、相当と認めるときは、その差押えをせず、若しくはその差押えを解除し、又はこれらを命ずることができる。
4 国税不服審判所長は、必要があると認めるときは、審査請求人の申立てにより、又は職権で、審査請求の目的となつた処分に係る国税につき、第四十三条及び第四十四条(徴収の所轄庁)の規定により徴収の権限を有する国税局長、税務署長又は税関長(以下この条において「徴収の所轄庁」という。)の意見をきいたうえ、当該国税の全部若しくは一部の徴収を猶予し、又は滞納処分の続行を停止することを徴収の所轄庁に求めることができる。
5 国税不服審判所長は、審査請求人が、徴収の所轄庁に担保を提供して、審査請求の目的となつた処分に係る国税につき、滞納処分による差押えをしないこと又は既にされている滞納処分による差押えを解除することを求めた場合において、相当と認めるときは、徴収の所轄庁に対し、その差押えをしないこと又はその差押えを解除することを求めることができる。
6 徴収の所轄庁は、国税不服審判所長から前二項の規定により徴収の猶予等又は差押えの解除等を求められたときは、審査請求の目的となつた処分に係る国税の全部若しくは一部の徴収を猶予し、若しくは滞納処分の続行を停止し、又はその差押えをせず、若しくはその差押えを解除しなければならない。
7 第四十九条第一項第一号及び第三号、第二項並びに第三項(納税の猶予の取消し)の規定は、第二項、第三項又は前項の規定に基づく処分の取消しについて準用する。この場合において、同項の規定による処分の取消しについて同条第一項の規定を準用するときは、同項中「税務署長等は」とあるのは、「徴収の所轄庁は、国税不服審判所長の同意を得て」と読み替えるものとする。

(不服申立人の地位の承継)
第百六条 不服申立人が死亡したときは、相続人(民法第九百五十一条(相続財産法人の成立)の規定の適用がある場合には、同条の法人)は、不服申立人の地位を承継する。
2 不服申立人について合併又は分割(不服申立ての目的である処分に係る権利を承継させるものに限る。)があつたときは、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人又は分割により当該権利を承継した法人は、不服申立人の地位を承継する。不服申立人である人格のない社団等の財産に属する権利義務を包括して承継した法人についても、また同様とする。
3 前二項の場合において、不服申立人の地位を承継した者は、書面でその旨を国税不服審判所長等に届け出なければならない。この場合においては、届出書には、死亡若しくは分割による権利の承継又は合併の事実を証する書面を添付しなければならない。
4 不服申立ての目的である処分に係る権利を譲り受けた者は、国税不服審判所長等の許可を得て、不服申立人の地位を承継することができる。

(代理人)
第百七条 不服申立人は、弁護士、税理士その他適当と認める者を代理人に選任することができる。
2 代理人は、各自、不服申立人のために、当該不服申立てに関する一切の行為をすることができる。ただし、不服申立ての取下げ及び代理人の選任は、特別の委任を受けた場合に限り、することができる。
3 代理人の権限は、書面で証明しなければならない。前項ただし書に規定する特別の委任についても、同様とする。
4 代理人がその権限を失つたときは、不服申立人は、書面でその旨を国税不服審判所長等に届け出なければならない。

(総代)
第百八条 多数人が共同して不服申立てをするときは、三人をこえない総代を互選することができる。
2 共同不服申立人が総代を互選しない場合において、必要があると認めるときは、国税不服審判所長等は、総代の互選を命ずることができる。
3 総代は、各自、他の共同不服申立人のために、不服申立ての取下げを除き、当該不服申立てに関する一切の行為をすることができる。
4 総代が選任されたときは、共同不服申立人は、総代を通じてのみ前項の行為をすることができる。
5 共同不服申立人に対する国税不服審判所長等(担当審判官を含む。)の通知その他の行為は、二人以上の総代が選任されている場合においても、一人の総代に対してすれば足りる。
6 共同不服申立人は、必要があると認めるときは、総代を解任することができる。
7 前条第三項前段及び第四項の規定は、総代について準用する。

(参加人)
第百九条 利害関係人は、国税不服審判所長等の許可を得て、参加人として不服申立てに参加することができる。
2 国税不服審判所長等は、必要があると認めるときは、利害関係人に対し、参加人として不服申立てに参加することを求めることができる。
3 国税不服審判所長等は、不服申立てについての決定又は裁決をした場合には、異議決定書又は裁決書の謄本を参加人に送付しなければならない。
4 担当審判官は、審理を行なうため必要があるときは、参加人の申立てにより第九十七条第一項(審理のための質問、検査等)の行為をすることができる。
5 第八十四条第一項及び第二項(口頭による陳述)(第百一条第一項(異議申立てに関する規定の準用)において準用する場合を含む。)並びに第九十六条第二項及び第三項(原処分庁から提出された物件の閲覧)の規定は参加人について、第九十五条(証拠書類等の提出)の規定は参加人による証拠書類又は証拠物の提出について準用する。

(不服申立ての取下げ)
第百十条 不服申立人は、不服申立てについての決定又は裁決があるまでは、いつでも、書面により当該不服申立てを取り下げることができる。
2 第七十五条第五項(異議決定を経ない審査請求)の規定による審査請求がされたときは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に掲げる不服申立ては、取り下げられたものとみなす。
 一 異議審理庁において当該審査請求がされた日以前に異議申立てに係る処分の全部を取り消す旨の異議決定書の謄本を発している場合 当該審査請求
 二 異議審理庁において当該審査請求がされた日以前に異議申立てに係る処分の一部を取り消す旨の異議決定書の謄本を発している場合 その部分についての審査請求
 三 その他の場合 その決定を経ないで当該審査請求がされた異議申立て

(教示)
第百十一条 異議審理庁は、異議申立てがされた日の翌日から起算して三月を経過しても当該異議申立てが係属しているときは、当該異議申立てに係る処分が審査請求をすることができないものである場合を除き、遅滞なく、当該処分について直ちに審査請求をすることができる旨を書面でその異議申立人に教示しなければならない。
2 第八十九条第二項(処分の理由の附記)の規定は、前項の教示に係る書面について準用する。

(誤つた教示をした場合の救済)
第百十二条 国税に関する法律に基づく処分をした行政機関が、不服申立てをすべき行政機関を教示する際に、誤つて当該行政機関でない行政機関を教示した場合において、その教示された行政機関に対し教示された不服申立てがされたときは、第七十五条第四項第二号(教示をしなかつた場合の審査請求)の規定により審査請求がされた場合を除き、当該行政機関は、すみやかに異議申立書又は審査請求書を異議申立てをすべき行政機関又は国税不服審判所長に送付し、かつ、その旨を不服申立人に通知しなければならない。
2 前項の規定により異議申立書又は審査請求書が異議申立てをすべき行政機関又は国税不服審判所長に送付されたときは、はじめから異議申立てをすべき行政機関に異議申立てがされ、又は国税不服審判所長に審査請求がされたものとみなす。

(首席審判官への権限の委任)
第百十三条 この法律に基づく国税不服審判所長の権限は、政令で定めるところにより、その一部を首席国税審判官に委任することができる。

第二節 訴訟

(行政事件訴訟法との関係)
第百十四条 国税に関する法律に基づく処分に関する訴訟については、この節及び他の国税に関する法律に別段の定めがあるものを除き、行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)その他の一般の行政事件訴訟に関する法律の定めるところによる。

(不服申立ての前置等)
第百十五条 国税に関する法律に基づく処分(第八十条第二項(行政不服審査法との関係)に規定する処分を除く。以下この節において同じ。)で不服申立てをすることができるものの取消しを求める訴えは、異議申立てをすることができる処分(審査請求をすることもできるもの(異議申立てについての決定を経た後審査請求をすることができるものを含む。)を除く。)にあつては異議申立てについての決定を、審査請求をすることができる処分にあつては審査請求についての裁決をそれぞれ経た後でなければ、提起することができない。ただし、次の各号の一に該当するときは、この限りでない。
 一 異議申立て(国税庁長官に対してされたものに限る。)又は審査請求がされた日の翌日から起算して三月を経過しても決定又は裁決がないとき。
 二 更正決定等の取消しを求める訴えを提起した者が、その訴訟の係属している間に当該更正決定等に係る国税の課税標準等又は税額等についてされた他の更正決定等の取消しを求めようとするとき。
 三 異議申立てについての決定又は審査請求についての裁決を経ることにより生ずる著しい損害を避けるため緊急の必要があるとき、その他その決定又は裁決を経ないことにつき正当な理由があるとき。
2 国税に関する法律に基づく処分についてされた異議申立て又は審査請求について決定又は裁決をした者は、その決定又は裁決をした時にその処分についての訴訟が係属している場合には、その異議決定書又は裁決書の謄本をその訴訟が係属している裁判所に送付するものとする。

(原告が行うべき証拠の申出)
第百十六条 国税に関する法律に基づく処分(更正決定等及び納税の告知に限る。以下この項において「課税処分」という。)に係る行政事件訴訟法第三条第二項(処分の取消しの訴え)に規定する処分の取消しの訴えにおいては、その訴えを提起した者が必要経費又は損金の額の存在その他これに類する自己に有利な事実につき課税処分の基礎とされた事実と異なる旨を主張しようとするときは、相手方当事者である国が当該課税処分の基礎となつた事実を主張した日以後遅滞なくその異なる事実を具体的に主張し、併せてその事実を証明すべき証拠の申出をしなければならない。ただし、当該訴えを提起した者が、その責めに帰することができない理由によりその主張又は証拠の申出を遅滞なくすることができなかつたことを証明したときは、この限りでない。
2 前項の訴えを提起した者が同項の規定に違反して行つた主張又は証拠の申出は、民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第百五十七条第一項(時機に後れた攻撃防御方法の却下)の規定の適用に関しては、同項に規定する時機に後れて提出した攻撃又は防御の方法とみなす。

第九章 雑則

(納税管理人)
第百十七条 個人である納税者がこの法律の施行地に住所及び居所(事務所及び事業所を除く。)を有せず、若しくは有しないこととなる場合又はこの法律の施行地に本店若しくは主たる事務所を有しない法人である納税者がこの法律の施行地にその事務所及び事業所を有せず、若しくは有しないこととなる場合において、納税申告書の提出その他国税に関する事項を処理する必要があるときは、その者は、当該事項を処理させるため、この法律の施行地に住所又は居所を有する者で当該事項の処理につき便宜を有するもののうちから納税管理人を定めなければならない。
2 納税者は、前項の規定により納税管理人を定めたときは、当該納税管理人に係る国税の納税地を所轄する税務署長(保税地域からの引取りに係る消費税等に関する事項のみを処理させるため、納税管理人を定めたときは、当該消費税等の納税地を所轄する税関長)にその旨を届け出なければならない。その納税管理人を解任したときも、また同様とする。

(国税の課税標準の端数計算等)
第百十八条 国税(印紙税及び附帯税を除く。以下この条において同じ。)の課税標準(その税率の適用上課税標準から控除する金額があるときは、これを控除した金額。以下この条において同じ。)を計算する場合において、その額に千円未満の端数があるとき、又はその全額が千円未満であるときは、その端数金額又はその全額を切り捨てる。
2 政令で定める国税の課税標準については、前項の規定にかかわらず、その課税標準に一円未満の端数があるとき、又はその全額が一円未満であるときは、その端数金額又はその全額を切り捨てる。
3 附帯税の額を計算する場合において、その計算の基礎となる税額に一万円未満の端数があるとき、又はその税額の全額が一万円未満であるときは、その端数金額又はその全額を切り捨てる。

(国税の確定金額の端数計算等)
第百十九条 国税(自動車重量税、印紙税及び附帯税を除く。以下この条において同じ。)の確定金額に百円未満の端数があるとき、又はその全額が百円未満であるときは、その端数金額又はその全額を切り捨てる。
2 政令で定める国税の確定金額については、前項の規定にかかわらず、その確定金額に一円未満の端数があるとき、又はその全額が一円未満であるときは、その端数金額又はその全額を切り捨てる。
3 国税の確定金額を、二以上の納付の期限を定め、一定の金額に分割して納付することとされている場合において、その納付の期限ごとの分割金額に千円未満(前項に規定する国税に係るものについては、一円未満)の端数があるときは、その端数金額は、すべて最初の納付の期限に係る分割金額に合算するものとする。
4 附帯税の確定金額に百円未満の端数があるとき、又はその全額が千円未満(加算税に係るものについては、五千円未満)であるときは、その端数金額又はその全額を切り捨てる。

(還付金等の端数計算等)
第百二十条 還付金等の額に一円未満の端数があるときは、その端数金額を切り捨てる。
2 還付金等の額が一円未満であるときは、その額を一円として計算する。
3 還付加算金の確定金額に百円未満の端数があるとき、又はその全額が千円未満であるときは、その端数金額又はその全額を切り捨てる。
4 還付加算金の額を計算する場合において、その計算の基礎となる還付金等の額に一万円未満の端数があるとき、又はその還付金等の額の全額が一万円未満であるときは、その端数金額又はその全額を切り捨てる。

(供託)
第百二十一条 民法第四百九十四条(供託)並びに第四百九十五条第一項及び第三項(供託の方法)の規定は、国税に関する法律の規定により納税者その他の者に金銭その他の物件を交付し、又は引き渡すべき場合について準用する。

(国税に関する相殺)
第百二十二条 国税と国に対する債権で金銭の給付を目的とするものとは、法律の別段の規定によらなければ、相殺することができない。還付金等に係る債権と国に対する債務で金銭の給付を目的とするものについても、また同様とする。

(納税証明書の交付等)
第百二十三条 国税局長、税務署長又は税関長は、国税に関する事項のうち納付すべき税額その他政令で定めるものについての証明書の交付を請求する者があるときは、その者に関するものに限り、政令で定めるところにより、これを交付しなければならない。
2 前項の証明書の交付を請求する者は、政令で定めるところにより、証明書の枚数を基準として定められる手数料を納付しなければならない。

(書類提出者の氏名及び住所の記載等)
第百二十四条 国税に関する法律に基づき税務署長その他の行政機関の長又はその職員に申告書、申請書、届出書その他の書類を提出する者は、当該書類にその氏名(法人については、名称。以下この項において同じ。)及び住所又は居所を記載しなければならない。この場合において、その者が法人であるとき、納税管理人若しくは代理人(代理の権限を有することを書面で証明した者に限る。以下この条において同じ。)によつて当該書類を提出するとき、又は不服申立人が総代を通じて当該書類を提出するときは、その代表者(人格のない社団等の管理人を含む。次項において同じ。)、納税管理人若しくは代理人又は総代の氏名及び住所又は居所をあわせて記載しなければならない。
2 前項に規定する書類には、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に掲げる者が押印しなければならない。
 一 当該書類を提出する者が法人である場合 当該法人の代表者
 二 納税管理人又は代理人によつて当該書類を提出する場合 当該納税管理人又は代理人
 三 不服申立人が総代を通じて当該書類を提出する場合 当該総代
 四 前三号に掲げる場合以外の場合 当該書類を提出する者

(政令への委任)
第百二十五条 この法律に定めるもののほか、この法律の規定による通知に係る事項及び納税の猶予に関する申請の手続その他のこの法律の実施のための手続その他その執行に関し必要な事項は、政令で定める。

第十章 罰則

第百二十六条 国税に関する調査(不服申立てに係る事件の審理のための調査及び国税の犯則事件の調査を含む。)若しくは租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律(昭和四十四年法律第四十六号)の規定に基づいて行う情報の提供のための調査に関する事務又は国税の徴収に関する事務に従事している者又は従事していた者が、これらの事務に関して知ることのできた秘密を漏らし、又は盗用したときは、これを二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

第百二十七条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
 一 第二十三条第三項(更正の請求)に規定する更正請求書に偽りの記載をして税務署長に提出した者

第百二十八条 第九十七条第一項第一号若しくは第二項(審理のための質問、検査等)の規定による質問に対して答弁せず、若しくは偽りの答弁をし、又は同条第一項第三号若しくは第二項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは当該検査に関し偽りの記載若しくは記録をした帳簿書類を提示した者は、三十万円以下の罰金に処する。ただし、同条第四項に規定する審査請求人等は、この限りでない。

第百二十九条 法人の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。)又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前二条の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して当該各条の罰金刑を科する。
2 人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。

   附 則

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和三十七年四月一日から施行する。ただし、第八章(不服審査及び訴訟)の規定は、昭和三十七年十月一日から施行する。

(従前の税法に基づく処分又は手続の効力)
第二条 この法律の施行前に、この法律の施行前の国税に関する法律(以下「従前の税法」という。)の規定又はこれに基づき若しくはこれを実施するための命令の規定によつてした更正、告知、督促、徴収猶予、担保の徴取又は申告、申請、請求、証明、納付委託その他の処分又は手続で、この法律に相当規定があるものは、この附則又は他の国税に関する法律に別段の定めがあるものを除き、この法律の相当の規定によつてした相当の処分又は手続とみなす。

(申告納税方式による国税の加算税の納付に関する経過措置)
第三条 第三十五条第三項(加算税の納付)の規定は、この法律の施行後に賦課決定通知書を発した場合について適用する。

(繰上保全差押に関する経過措置)
第四条 第三十八条第三項及び第四項(繰上保全差押)の規定は、この法律の施行後に納税義務が成立した国税について適用する。

(還付加算金に関する経過措置)
第五条 第五十八条(還付加算金)の規定は、この法律の施行後に支払決定又は充当をする還付金等に加算すべき金額について適用する。ただし、当該加算すべき金額の全部又は一部でこの法律の施行前の期間に対応するものの計算については、従前の税法の例による。

(延滞税に関する経過措置)
第六条 第六章第一節(延滞税)の規定は、この条又は他の法律に別段の定めがあるものを除き、この法律の施行後に納付する国税について適用する。この場合において、この法律の施行前の期間に対応する部分の延滞税は、納付することを要しない。
2 前項前段の規定を適用する場合において、延滞税の納付の基因となる国税につき、この法律の施行前に、従前の税法の規定により督促状が発せられているときは、当該国税につき納付すべき延滞税の額は、次の各号に掲げる金額の合計額とする。
 一 当該国税につき、この法律の施行後の期間に応じ、従前の税法の規定により納付すべき利子税額の計算に準じて計算した金額(従前の税法の簡易利子税額表に関する規定を適用しないものとし、その額の計算上の割合は、その計算の基礎となる国税の額百円につき一日二銭とする。)
 二 当該国税につき、この法律の施行後の期間(その督促状を発した日から起算して十日を経過した日の翌日がこの法律の施行後であるときは、同日以後の期間)に応じ、従前の税法の規定により徴収すべき延滞加算税額の計算に準じて計算した金額(従前の税法の簡易延滞加算税額表に関する規定を適用しないものとし、その額の計算上の割合は、その計算の基礎となる国税の額百円につき一日二銭とする。)
3 前項第二号に掲げる金額を計算する場合において、同号の規定により計算した金額が、同号の督促状を発した日から起算して十日を経過した日における滞納税額に対して百分の五の割合を乗じて計算した金額から次条の規定により徴収する延滞加算税額を控除した金額をこえるときは、そのこえる金額を控除するものとする。
4 前三項の規定による延滞税については、その納付の基因となつた国税に係る利子税額又は延滞加算税額につき従前の税法の規定によりされた督促又は滞納処分をもつて、当該延滞税の督促又は滞納処分がされたものとみなす。

(利子税額及び延滞加算税額に関する経過措置)
第七条 この法律の施行前に課した、又は課すべきであつた国税につき従前の税法の規定により納付し、又は徴収すべきであつた利子税額及び延滞加算税額(延滞加算税額については、この法律の施行前に従前の税法の規定による督促がされた国税に係るものに限る。)については、従前の税法の例による。ただし、これらの額の計算上の期間は、この法律の施行の日の前日までとする。
2 前項の場合において、同項の利子税額でこの法律の施行後において更正又は決定により納付すべきこととなるものについては、従前の税法の例による納税の告知に代えて、その額をその計算の基礎となつた国税の額にあわせて納付すべき旨を更正通知書又は決定通知書に記載するものとする。

(利子税額等の徴収に関する経過措置)
第八条 前条の規定により納付し、又は徴収すべき利子税額及び延滞加算税額は、国税の徴収に関する法律の規定の適用については、延滞税の額とみなす。

(加算税に関する経過措置)
第九条 第六章第二節(加算税)の規定は、この法律の施行後に法定申告期限(不納付加税については法定納期限とし、これらの期限のない国税については政令で定める日とする。以下この条において同じ。)が到来する国税について適用し、この法律の施行前に法定申告期限が到来した国税に係る過少申告加算税額、無申告加算税額、軽加算税額、源泉徴収加算税額及び重加算税額の賦課については、従前の税法の例による。
2 前項の規定により徴収すべき過少申告加算税額、無申告加算税額、軽加算税額、源泉徴収加算税額及び重加算税額は、国税の徴収に関する法律の規定の適用については、第六章第二節に規定する加算税とみなす。

(国税の更正、決定等の期間制限の特例に関する経過措置)
第十条 第七十一条(国税の更正、決定等の期限制限の特例)の規定は、この法律の施行後に決定申告期限又は課税標準申告書の提出期限(これらの期限のない国税については、政令で定める日。以下この条において同じ。)が到来する国税について適用し、この法律の施行前に法定納期限又は課税標準申告書の提出期限に相当する期限又は時が到来した国税につき更正又は決定をすることができる期間については、従前の税法の例による。

(不服申立てに関する経過措置)
第十一条 従前の税法に規定する再調査の請求、審査の請求及び訴訟については、附則第一条ただし書(施行期日の特例)に規定する日の前日までは、従前の税法の例による。
2 附則第一条ただし書に規定する日前にされた再調査の請求又は審査の請求(同日前にされた再調査の請求に係るものを含む。)については、同日後も、従前の税法の例による。
3 再調査の請求又は審査の請求につき、附則第一条ただし書に規定する日前にされた国税庁長官、国税局長、税務署長又は税関長の決定については、この法律又は行政不服審査法の規定による不服申立てをすることができない。前項の規定によりこの法律の施行後にされる決定についても、同様とする。

(国税の確定金額の端数計算に関する経過措置)
第十二条 第九十一条(国税の確定金額の端数計算等)の規定は、この法律の施行後に計算する国税の確定金額(附則第六条第二項の規定により計算する延滞税の額を除く。)について適用し、この法律の施行前に計算した国税の確定金額については、従前の税法の規定により計算したところによる。

   附 則 [昭和40年3月31日法律第36号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和四十年四月一日から施行する。

(国税に関する法律の一部改正に伴う経過規定の原則)
第二条 第一章の規定による改正後の国税に関する法律の規定(所得税及び法人税に関する部分に限る。)は、別段の定めがあるものを除き、所得税法(昭和四十年法律第三十三号)附則又は法人税法(昭和四十年法律第三十四号)附則の規定によりこれらの法律の規定が適用される所得税及び法人税について適用し、旧所得税法(昭和二十二年法律第二十七号)又は旧法人税法(昭和二十二年法律第二十八号)の規定が適用される所得税及び法人税については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第十五条 附則第一条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 [昭和40年5月28日法律第90号] [抄]

1 この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内で政令で定める日から施行する。

   附 則 [昭和40年12月29日法律第156号] [抄]

(施行期日)
1 この法律は、昭和四十一年二月一日から施行する。

   附 則 [昭和41年3月31日法律第31号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和四十一年四月一日から施行する。

   附 則 [昭和41年3月31日法律第32号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和四十一年四月一日から施行する。

   附 則 [昭和41年3月31日法律第39号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和四十一年四月一日から施行する。ただし、次に掲げる改正規定は、関税法等の一部を改正する法律(昭和四十一年法律第三十六号)附則第一項に規定する政令で定める日(以下「指定日」という。)から施行する。
 七 国税通則法第十六条、第二十一条、第二十三条、第三十条、第三十三条第三項及び第六十条第二項の改正規定

(政令への委任)
第九条 関税法等の一部を改正する法律附則第一項から第六項まで、関税定率法の一部を改正する法律(昭和四十一年法律第三十七号)附則及び附則第一条から前条までに定めるもののほか、これらの法律及びこの法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 [昭和42年5月30日法律第14号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和四十二年六月一日から施行する。

(国税通則法の一部改正に伴う経過措置)
第二条 改正後の国税通則法(以下この条において「新法」という。)第六十条第二項の規定は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後に同項に規定する納期限(同法第三十八条第二項に規定する繰上げに係る期限を含む。)が到来する国税に係る延滞税について適用し、同日前に当該納期限が到来している国税に係る延滞税については、なお従前の例による。
2 新法第九十条から第九十二条までの規定は、施行日以後に計算する国税の課税標準若しくは確定金額又は還付加算金について適用し、同日前に計算した国税の課税標準若しくは確定金額又は還付加算金については、なお従前の例による。

   附 則 [昭和42年5月31日法律第23号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和四十二年六月一日から施行する。

   附 則 [昭和42年6月12日法律第36号] [抄]

1 この法律は、登録免許税法の施行の日から施行する。

   附 則 [昭和43年6月3日法律第91号] [抄]

(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 [昭和45年3月28日法律第8号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和四十五年五月一日から施行する。

(更正の請求に関する経過措置)
第二条 改正後の国税通則法(以下「新法」という。)第二十三条第一項の規定は、改正前の国税通則法(以下「旧法」という。)第二十三条第一項の規定による期限がこの法律の施行後に到来する更正の請求について適用する。

(還付加算金に関する経過措置)
第三条 新法第五十八条の規定は、この法律の施行後に支払決定又は充当をする国税(その滞納処分費を含む。)に係る還付金又は過誤納金に加算すべき金額について適用する。ただし、当該加算すべき金額の全部又は一部でこの法律の施行前の期間に対応するものの計算については、なお従前の例による。

(延滞税に関する経過措置)
第四条 新法第六十三条第四項の規定は、この法律の施行後における差押え又は担保の提供がされている期間に係る延滞税の額の計算について適用する。

(不服申立期限に関する経過措置)
第五条 新法第七十七条第一項の規定は、旧法第七十六条第一項又は第七十九条第一項若しくは第二項の規定による期限がこの法律の施行後に到来する異議申立て又は審査請求について適用する。

(従前の手続の効力)
第六条 国税に関する法律に基づく処分(酒税法第二章の規定による処分を除く。)に対する異議申立て若しくは審査請求又はこれらについての決定若しくは裁決その他の処分若しくは手続で、この法律の施行前に旧法又は行政不服審査法の規定によつてされたものは、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に掲げる処分又は手続とみなして、新法第八章第一節の規定を適用する。
 一 異議申立て又はこれについての決定その他の処分若しくは手続 新法の相当規定によつてされた異議申立て又はこれについての決定その他の処分若しくは手続
 二 国税局長に対してされた審査請求又はこれらについての裁決その他の処分若しくは手続 新法の相当規定により国税不服審判所長に対してされた審査請求又はこれについての裁決その他の処分若しくは手続
 三 国税庁長官に対してされた審査請求又はこれについての裁決その他の処分若しくは手続 新法第七十五条第二項第二号の規定によつてされた異議申立て又はこれについての決定その他の処分若しくは手続
2 前項第二号の規定により新法の相当規定によつてされた審査請求とみなされたものに係る旧法第八十三条第一項の協議団の議決は、新法第九十八条第三項の議決とみなす。

(答弁書の特例)
第七条 前条第一項第二号の規定により新法の相当規定によつてされた審査請求とみなされたものについては、国税不服審判所長は、新法第九十三条第一項及び第九十四条の規定にかかわらず、答弁書を提出させないで相当審判官を指定することができる。

(不服申立ての前置の特例)
第八条 この法律の施行前に、旧法の規定により国税局長又は税関長に対してされた異議申立てがある場合における新法第百十五条第一項の規定の適用については、当該異議申立てに係る処分は異議申立てについての決定を経た後審査請求をすることができる処分に含まれないものとし、当該異議申立ては国税庁長官に対してされたものとする。

(政令への委任)
第九条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 [昭和45年4月1日法律第13号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 [昭和46年5月31日法律第89号] [抄]

(施行期日)
1 この法律は、昭和四十六年十二月一日から施行する。

   附 則 [昭和46年6月3日法律第99号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和四十七年四月一日から施行する。

(国税通則法の一部改正に伴う経過措置)
第三十一条 この法律の施行前において第三者が国税を納付すべき者に代わつてその国税の納付をした場合については、前条の規定による改正後の国税通則法第四十一条第二項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

   附 則 [昭和47年3月31日法律第7号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和四十七年四月一日から施行する。

   附 則 [昭和47年6月12日法律第62号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和四十八年十月一日から施行する。

   附 則 [昭和48年4月26日法律第22号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日の翌日から施行する。

   附 則 [昭和49年6月6日法律第79号] [抄]

(施行期日等)
1 この法律は、昭和四十九年十月一日から施行し、同年十一月一日以後に料金の支払を受ける権利が確定される販売電気及び同日以後に第七条第二項の計量がされる同条第一項第二号に規定する電気に対する電源開発促進税について適用する。

   附 則 [昭和53年4月18日法律第25号] [抄]

(施行期日等)
第一条 この法律は、公布の日から施行し、昭和五十三年六月一日以後に原油の採取場から移出される原油及び保税地域から引き取られる原油等に対する石油税について適用する。

   附 則 [昭和53年5月23日法律第54号] [抄]

(施行期日)
1 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第一条及び次項から附則第七項までの規定は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 [昭和53年6月20日法律第78号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第三条の規定は、公布の日から施行する。

   附 則 [昭和54年3月30日法律第5号] [抄]

(施行期日)
1 この法律は、民事執行法(昭和五十四年法律第四号)の施行の日(昭和五十五年十月一日)から施行する。
(経過措置)
2 この法律の施行前に申し立てられた民事執行、企業担保権の実行及び破産の事件については、なお従前の例の例による。
3 前項の事件に関し執行官が受ける手数料及び支払又は償還を受ける費用の額については、同項の規定にかかわらず、最高裁判所規則の定めるところによる。

   附 則 [昭和56年3月31日法律第8号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和五十六年四月一日から施行する。

   附 則 [昭和56年5月27日法律第54号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

(国税の更正、決定等の期間制限に関する経過措置)
第二条 改正後の国税通則法第七十条の規定は、この法律の施行後に同条第五項各号に掲げる期限又は日が到来する国税(国税通則法第二条第一号に規定する国税をいう。以下この条及び次条において同じ。)について適用し、この法律の施行前に当該期限又は日が到来した国税に係る国税通則法第五十八条第一項第一号に規定する更正決定等をすることができる期間については、なお従前の例による。

(国税の徴収権の消滅時効に関する経過措置)
第三条 改正後の国税通則法第七十三条の規定は、この法律の施行後に国税通則法第七十二条第一項に規定する法定納期限が到来する国税について適用し、この法律の施行前に当該法定納期限が到来した国税の徴収権の時効については、なお従前の例による。

   附 則 [昭和56年6月1日法律第61号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)の施行の日から施行する。

   附 則 [昭和59年3月31日法律第4号] [抄]

1 この法律は、昭和五十九年四月一日から施行する。
2 次項に定めるものを除き、改正後の法人税法(以下次項までにおいて「新法」という。)の規定、附則第四項(国税通則法の一部改正)の規定による改正後の国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)第二条第八号(定義)の規定並びに附則第五項(国税徴収法の一部改正)の規定による改正後の国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第二条第十号(定義)及び第三十五条第一項(同族会社の第二次納税義務)の規定は、法人(新法第二条第八号(定義)に規定する人格のない社団等を含む。以下この項において同じ。)のこの法律の施行の日(以下この項において「施行日」という。)以後に終了する事業年度の所得に対する法人税、施行日以後に終了する事業年度の退職年金等積立金に対する法人税及び施行日以後の解散又は合併による清算所得に対する法人税(清算所得に対する法人税を課される法人の清算中の事業年度の所得に係る法人税及び残余財産の一部分配により納付すべき法人税を含む。以下この項において同じ。)について適用し、法人の施行日前に終了した事業年度の所得に対する法人税、施行日前に終了した事業年度の退職年金等積立金に対する法人税及び施行日前の解散又は合併による清算所得に対する法人税については、なお従前の例による。

   附 則 [昭和59年3月31日法律第5号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和五十九年四月一日から施行する。

(国税通則法の一部改正に伴う経過措置)
第十二条 第三条の規定による改正後の国税通則法(以下この条において「新通則法」という。)第三十七条第二項(督促)、第五十二条第三項(担保の処分)、第六十条第二項(延滞税)並びに第六十三条第一項及び第五項(納税の猶予等の場合の延滞税の免除)の規定は、施行日以後に新通則法第六十条第二項に規定する納期限(新通則法第三十八条第二項(繰上請求)に規定する繰上げに係る期限を含む。以下この項において「納期限」という。)が到来する国税について適用し、施行日前に納期限が到来した国税については、なお従前の例による。
2 新通則法第六十三条第四項の規定は、施行日以後における徴収の猶予がされている期間に係る納滞税の額の計算について適用する。
3 新通則法第六十五条第二項及び第三項(過少申告加算税)の規定は、施行日以後に新通則法第二条第七号(定義)に規定する法定申告期限(国税に関する法律の規定により当該法定申告期限とみなされる期限を含み、新通則法第六十一条第一項第二号(延滞税の額の計算の基礎となる期間の特例)に規定する還付請求申告書については、当該申告書を提出した日とする。以下この項において「法定申告期限」という。)が到来する国税について適用し、施行日前に法定申告期限が到来した国税に係る過少申告加算税の賦課については、なお従前の例による。
4 新通則法第百十六条(原告が行うべき証拠の申出)の規定は、施行日以後に提起される同条に規定する処分の取消しの訴えについて適用し、施行日前に提起された第三条の規定による改正前の国税通則法第百十六条第一項(証拠申出の順序)に規定する抗告訴訟については、なお従前の例による。
5 新通則法第百十八条から第百二十条まで(端数計算等)の規定は、施行日以後における附帯税若しくは還付加算金又は国税の確定金額に係る分割金額の計算について適用し、施行日前における附帯税若しくは還付加算金又は国税の確定金額に係る分割金額の計算については、なお従前の例による。

   附 則 [昭和59年4月13日法律第16号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第四条、第五条、第六条第二項、第八条から第十六条まで、第十八条、第十九条、第二十一条及び第二十三条の改正規定並びに附則第三条及び第七条から第十二条までの規定は、昭和五十九年九月一日から施行する。

   附 則 [昭和59年8月10日法律第72号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和六十年四月一日から施行する。

   附 則 [昭和62年5月29日法律第38号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和六十二年十月一日から施行する。

   附 則 [昭和62年9月25日法律第96号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和六十二年十月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 一 第四条及び第五条の規定並びに第八条中国税通則法第十五条第二項第十一号の改正規定並びに附則第三十二条から第三十四条までの規定 公布の日の翌日

(国税通則法の一部改正に伴う経過措置)
第三十八条 第八条の規定による改正後の国税通則法(以下この条において「新通則法」という。)第六十五条第一項、第六十六条第一項並びに第六十八条第一項及び第二項の規定は、昭和六十二年十月一日以後に新通則法第二条第七号に規定する法定申告期限(国税に関する法律の規定により当該法定申告期限とみなされる期限を含み、新通則法第六十一条第一項第二号に規定する還付請求申告書については、当該申告書を提出した日とする。以下この条において「法定申告期限」という。)が到来する国税について適用し、同年十月一日前に法定申告期限が到来した国税に係る過少申告加算税、無申告加算税及び重加算税の賦課については、なお従前の例による。
2 新通則法第百十九条第四項の規定は、昭和六十二年十月一日以後に法定申告期限(不納付加算税については、新通則法第二条第八号に規定する法定納期限とする。以下この項において「法定申告期限等」という。)が到来する国税に係る加算税の額の計算について適用し、同日前に法定申告期限等が到来した国税に係る加算税の額の計算については、なお従前の例による。

   附 則 [昭和63年12月30日法律第108号] [抄]

(施行期日等)
第一条 この法律は、公布の日から施行し、平成元年四月一日以後に国内において事業者が行う資産の譲渡等及び同日以後に国内において事業者が行う課税仕入れ並びに同日以後に保税地域から引き取られる外国貨物に係る消費税について適用する。
2 前項の規定にかかわらず、この法律のうち次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 二 附則第二十条、第二十一条、第二十二条第三項、第二十三条第三項及び第四項、第二十四条第三項、第二十五条第二項から第四項まで、第二十七条から第二十九条まで、第三十一条から第四十五条まで、第四十六条(関税法第二十四条第三項第二号の改正規定に限る。)、附則第四十八条から第五十一条まで、第五十二条(輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律第十四条を削る改正規定を除く。)並びに附則第五十三条から第六十七条までの規定 平成元年四月一日

(国税通則法の一部改正に伴う経過措置)
第五十八条 前条の規定の施行前に課されるべき、又は納付し若しくは徴収されるべきであつた同条の規定による改正前の国税通則法第二条第三号(定義)に規定する消費税又は通行税については、なお従前の例による。

   附 則 [昭和63年12月30日法律第109号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 三 次に掲げる規定 昭和六十四年四月一日
  ヌ 附則第八十二条及び第八十三条の規定、附則第八十四条の規定(災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律第七条第一項及び第二項の改正規定に限る。)並びに附則第八十六条から第百九条まで及び第百十一条から第百十五条までの規定

(国税通則法の一部改正に伴う経過措置)
第百九条 前条の規定による改正後の国税通則法の規定は、同条の規定の施行後に課されるべき、又は納付し若しくは徴収されるべき国税について適用し、同条の規定の施行前に課されるべき、又は納付すべきであつたたばこ消費税及び印紙税については、なお従前の例による。

   附 則 [平成2年5月7日法律第22号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二年十月一日から施行する。

   附 則 [平成3年5月2日法律第69号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成四年一月一日から施行する。ただし、第三十八条の規定は、公布の日から施行する。

   附 則 [平成3年5月15日法律第73号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成三年十月一日から施行する。

   附 則 [平成5年11月12日法律第89号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)の施行の日から施行する。

(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第二条 この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
第十四条 この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。

(政令への委任)
第十五条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 [平成8年6月21日法律第95号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成九年四月一日から施行する。

   附 則 [平成8年6月26日法律第110号] [抄]

 この法律は、新民訴法の施行の日から施行する。

   附 則 [平成9年6月18日法律第89号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十年四月一日から施行する。

(国税通則法の一部改正に伴う経過措置)
第三十三条 前条の規定の施行前に課されるべき、又は納付すべきであった旧法第三十一条ノ二の規定による発行税については、なお従前の例による。

   附 則 [平成10年6月15日法律第107号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十年十二月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 一 第一条中証券取引法第四章の次に一章を加える改正規定(第七十九条の二十九第一項に係る部分に限る。)並びに同法第百八十九条第二項及び第四項の改正規定、第二十一条の規定、第二十二条中保険業法第二編第十章第二節第一款の改正規定(第二百六十五条の六に係る部分に限る。)、第二十三条の規定並びに第二十五条の規定並びに附則第四十条、第四十二条、第五十八条、第百三十六条、第百四十条、第百四十三条、第百四十七条、第百四十九条、第百五十八条、第百六十四条、第百八十七条(大蔵省設置法(昭和二十四年法律第百四十四号)第四条第七十九号の改正規定を除く。)及び第百八十八条から第百九十条までの規定 平成十年七月一日

(処分等の効力)
第百八十八条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。

(罰則の適用に関する経過措置)
第百八十九条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百九十条 附則第二条から第百四十六条まで、第百五十三条、第百六十九条及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 [平成11年3月31日法律第10号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十一年四月一日から施行する。

   附 則 [平成11年7月16日法律第102号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 二 附則第十条第一項及び第五項、第十四条第三項、第二十三条、第二十八条並びに第三十条の規定 公布の日

(職員の身分引継ぎ)
第三条 この法律の施行の際現に従前の総理府、法務省、外務省、大蔵省、文部省、厚生省、農林水産省、通商産業省、運輸省、郵政省、労働省、建設省又は自治省(以下この条において「従前の府省」という。)の職員(国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第八条の審議会等の会長又は委員長及び委員、中央防災会議の委員、日本工業標準調査会の会長及び委員並びに これらに類する者として政令で定めるものを除く。)である者は、別に辞令を発せられない限り、同一の勤務条件をもって、この法律の施行後の内閣府、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省若しくは環境省(以下この条において「新府省」という。)又はこれに置かれる部局若しくは機関のうち、この法律の施行の際現に当該職員が属する従前の府省又はこれに置かれる部局若しくは機関の相当の新府省又はこれに置かれる部局若しくは機関として政令で定めるものの相当の職員となるものとする。

(別に定める経過措置)
第三十条 第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要となる経過措置は、別に法律で定める。

   附 則 [平成11年12月22日法律第160号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。[後略]

   附 則 [平成12年5月31日法律第92号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第二十九条 この法律(附則第一条ただし書に規定する規定については、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第三十条 附則第二条から第十七条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に際し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 [平成12年5月31日法律第97号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。

(処分等の効力)
第六十四条 この法律(附則第一条ただし書の規定にあっては、当該規定)の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。

(罰則の適用に関する経過措置)
第六十五条 この法律(附則第一条ただし書の規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

第六十六条 附則第六十二条の規定による改正後の組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(以下この条において「新組織的犯罪処罰法」という。)の規定(前条の規定により適用されることとなる罰則の規定を除く。)の適用については、附則第二条第一項本文の規定によりなお効力を有することとされている場合における旧資産流動化法第百七十一条、第百七十二条、第百七十四条、第百七十九条第一項並びに第百八十二条第二項及び第四項の罪は、新組織的犯罪処罰法別表第五十八号に掲げる罪とみなし、前条の規定によりなお従前の例によることとされている場合における旧投信法第二百二十八条、第二百三十条、第二百三十五条第一項並びに第二百三十六条第二項及び第四項の罪は、新組織的犯罪処罰法別表第二十三号に掲げる罪とみなす。

(その他の経過措置の政令への委任)
第六十七条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 [平成13年3月30日法律第6号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十三年三月三十一日から施行する。ただし、次に掲げる規定は、同年四月一日から施行する。
 三 第四条から第十条までの規定並びに附則第十九条、第二十条、第二十六条、第二十七条及び第二十八条(会社更生法(昭和二十七年法律第百七十二号)第二百六十九条第三項に係る部分を除く。)の規定

(国税通則法の一部改正に伴う経過措置)
第十九条 第五条の規定による改正後の国税通則法第七十一条第二項の規定は、平成十三年四月一日以後に行われる同項に規定する分割等(以下この条において「分割等」という。)について適用し、同日前に行われた分割等については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第二十三条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の規定の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 [平成13年11月28日法律第129号] [抄]

(施行期日)
1 この法律は、平成十四年四月一日から施行する。[後略]
(罰則の適用に関する経過措置)
2 この法律の施行前にした行為及びこの法律の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 [平成14年7月3日法律第79号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十四年八月一日から施行する。[後略]

(政令への委任)
第三十五条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の規定の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

    附 則 [平成14年7月31日法律第98号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、公社法の施行の日から施行する。[後略]

   附 則 [平成14年7月31日法律第100号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)の施行の日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第二条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第三条 前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 [平成14年12月13日法律第152号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)の施行の日から施行する。。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 三 第十一条(地方税法第百五十一条の改正規定、同条の次に一条を加える改正規定及び同法第百六十三条の改正規定に限る。)、第十九条(不動産登記法第二十一条第四項及び同法第百五十一条ノ三第七項にただし書を加える改正規定に限る。)、第二十一条(商業登記法第十三条第二項及び同法第百十三条の五第二項にただし書を加える改正規定に限る。)、第二十二条から第二十四条まで、第三十七条(関税法第九条の四の改正規定に限る。)、第三十八条、第四十四条(国税通則法第三十四条第一項の改正規定に限る。)、第四十五条、第四十八条(自動車重量税法第十条の次に一条を加える改正規定に限る。)、第五十二条、第六十九条及び第七十条の規定 この法律の公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日

   附 則 [平成14年12月13日法律第155号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)の施行の日から施行する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第三条 この法律の施行前にした行為及びこの法律の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 [平成15年3月31日法律第8号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十五年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 一 次に掲げる規定 平成十五年三月三十一日
  イ 第二条中法人税法第二条第十二号の八ロの改正規定、同条第十二号の十一ロの改正規定、同法第五十七条から第五十九条までの改正規定、同法第七十二条第三項の改正規定、同法第八十条の改正規定、同法第八十一条の九の改正規定、同法第八十一条の二十第三項の改正規定、同法第八十一条の三十一第三項の改正規定及び同法第百二条第二項の改正規定並びに附則第九条(第二条の規定による改正後の法人税法(以下「新法人税法」という。)第二条第十二号の八ロ及び第十二号の十一ロに係る部分に限る。)、第十一条から第十三条まで、第百四十一条、第百四十七条、第百四十八条及び第百五十二条の規定
 四 次に掲げる規定 平成十五年十月一日
  ト 第九条中石油税法の題名の改正規定、同法第一条の改正規定、同法第三条の改正規定(「石油税」を「石油石炭税」に改める部分に限る。)、同法第四条の改正規定、同法第五条の改正規定、同法第六条第二項の改正規定、同法第七条の改正規定(「石油税」を「石油石炭税」に改める部分に限る。)、同法第八条から第十九条までの改正規定、同法第二十一条の改正規定、同法第二十三条の改正規定及び同法第二十四条の改正規定並びに附則第四十四条から第四十八条まで、第五十条、第百三十七条、第百三十八条、第百三十九条(国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第二条第三号の改正規定に限る。)、第百四十条、第百四十二条(国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)第二条第三号、第十五条第二項第七号、第四十六条第一項第一号イ及び第六十条第二項の改正規定に限る。)、第百四十三条、第百五十三条から第百六十八条まで、第百七十一条、第百七十二条、第百七十六条、第百八十条、第百八十一条、第百八十七条(会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第百二十九条の改正規定に限る。)及び第百八十八条第一項の規定
 八 次に掲げる規定 平成十六年四月一日
  ニ 第六条中消費税法の目次の改正規定、同法第十条及び第十一条の改正規定、同法第十二条の改正規定(「三千万円」を「千万円」に改める部分に限る。)、同法第三十七条第一項の改正規定、同法第四十二条から第四十四条までの改正規定、同法第四十八条の改正規定、同法第五十九条第一号の改正規定、同法第六十条第八項の改正規定、同法第五章中第六十三条の次に一条を加える改正規定、同法第六十五条の改正規定並びに同法別表第三第一号の改正規定(通信・放送機構の項を削る部分及び労働福祉事業団の項を削る部分に限る。)並びに附則第二十六条、第二十八条、第二十九条、第三十一条及び第百四十二条(国税通則法第三十八条第三項の改正規定に限る。)の規定

(国税通則法の一部改正に伴う経過措置)
第百四十三条 前条の規定(第二条第三号、第十五条第二項第七号、第四十六条第一項第一号イ及び第六十条第二項の改正規定に限る。以下この条において同じ。)による改正後の国税通則法の規定は、前条の規定の施行後に課されるべき、又は納付し、若しくは徴収されるべき国税について適用し、同条の規定の施行前に課されるべき、又は納付すべきであった石油税については、なお従前の例による。

   附 則 [平成15年3月31日法律第11号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十五年四月一日から施行する。

   附 則 [平成16年3月31日法律第14号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十六年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 五 次に掲げる規定 信託業法(平成十六年法律第   号)の施行の日
  ニ 第五条中国税通則法第十八条の改正規定、同法第十九条の改正規定及び同法第六十五条の改正規定

   附 則 [平成16年6月9日法律第84号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。[後略]

   附 則 [平成16年12月1日法律第147号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 [平成16年12月1日法律第150号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十七年四月一日から施行する。

   附 則 [平成16年12月3日法律第152号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。[後略]

   附 則 [平成17年3月31日法律第22号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十七年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 一 第三条中関税法の目次の改正規定(「第四十一条の二」を「第四十一条の三」に改める部分を除く。)、同法第二条第一項第四号の二の改正規定、同法第六条の二第一項第二号ヘの改正規定、同法第七条の五第一号ニの改正規定及び同号ニを同号ホとし、同号ハを同号ニとし、同号ロの次に次のように加える改正規定、同法第七条の六第四項の改正規定、同法第七条の十二第一項第二号中ニをホとし、イからハまでをロからニまでとし、同号に次のように加える改正規定、同法第八条第二項の改正規定、同法第九条第三項及び第四項の改正規定、同法第九条の三第一項第三号の改正規定、同法第二章第四節の二中第十二条の三の次に一条を加える改正規定、同法第十三条第二項第一号の改正規定、同法第十四条第一項第四号及び第二項第五号並びに第四項の改正規定、同法第十四条の二第二項の改正規定、同法第七十二条の改正規定、同法第七十三条第一項の改正規定、同法第九十四条第一項の改正規定及び同条第二項の改正規定(「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律第四条」を「電子帳簿保存法第四条」に改める部分及び同項の表の上欄中「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律」を「電子帳簿保存法」に改める部分を除く。)、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に一項を加える改正規定、同法第九十五条第三項の改正規定(「の規定により」を「(同条第二項において準用する場合を含む。)の規定により」に改める部分に限る。)、同法第百五条第一項第四号の二の改正規定、同法第百十五条第五号の改正規定(「第九十四条第一項」の下に「(同条第二項において準用する場合を含む。)」を加える部分に限る。)、同法第十一章第二節中第百三十七条の前に一条を加える改正規定、同法第百三十七条の改正規定、同法第百三十八条第一項の改正規定並びに同法第百四十条第一項及び第二項の改正規定並びに第五条中関税暫定措置法第十一条第一項の改正規定及び同法第十三条の改正規定並びに附則第三条第一項、第五項及び第六項、附則第六条並びに附則第七条の規定、附則第八条中輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(昭和三十年法律第三十七号)第六条第五項の改正規定並びに同法第十九条第一項の改正規定及び同条に一項を加える改正規定並びに附則第十条及び附則第十一条の規定 平成十七年十月一日

(国税通則法の一部改正に伴う経過措置)
第十一条 前条の規定による改正後の国税通則法第六十八条第四項の規定は、次に掲げる課税貨物(消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第二条第一項第十一号に規定する課税貨物をいう。以下この条において同じ。)に係る消費税については、適用しない。
 一 附則第一条第一号に定める日前に保税地域から引き取られた課税貨物(第三号又は第四号に掲げる課税貨物を除く。次号において同じ。)
 二 附則第一条第一号に定める日以後に保税地域から引き取られる課税貨物であって当該課税貨物に係る輸入申告(輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律第三条第一号に規定する輸入申告をいう。)が同日前にされたもの
 三 消費税法第四十七条第一項の規定による申告(同条第三項の場合に限る。次号において「消費税特例申告」という。)に係る課税貨物であって同条第三項に規定する引取りの日の属する月の翌月末日(次号において「申告期限」という。)が附則第一条第一号に定める日前に到来するもの
 四 消費税特例申告に係る課税貨物であって申告期限が附則第一条第一号に定める日以後に到来するもののうち当該消費税特例申告が同日前にされたもの

   附 則 [平成17年7月26日第87号] [抄]

 この法律は、会社法の施行の日から施行する。[後略]

   附 則 [平成18年3月31日法律第10号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十八年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 五 次に掲げる規定 平成十九年一月一日
  ハ 第十条中国税通則法第六十五条第一項及び第三項第二号の改正規定、同法第六十六条の改正規定、同法第六十七条に一項を加える改正規定並びに同法第六十八条の改正規定並びに附則第七十三条、第七十四条及び第百六十二条の規定

(罰則に関する経過措置)
第二百十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第二百十二条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 [平成19年3月30日法律第6号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十九年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 五 次に掲げる規定 平成二十年一月四日
  イ 第九条中国税通則法第三十四条の二の次に五条を加える改正規定及び同法第九十七条第一項第二号の改正規定
 七 次に掲げる規定 信託法(平成十八年法律第百八号)の施行の日
  チ 第九条中国税通則法第二条第六号ハ(2)の改正規定、同法第七条の次に一条を加える改正規定、同法第九条の二の改正規定、同法第十五条第二項第三号の改正規定、同法第十八条第一項の改正規定、同法第十九条の改正規定(同条第二項中「同条」を「第二十六条」に改める部分を除く。)、同法第三十八条第一項の改正規定(「一に」を「いずれかに」に改める部分を除く。)、同法第五十七条第一項の改正規定及び同法第六十五条第三項第二号ロの改正規定並びに附則第五十三条の規定

(国税通則法の一部改正に伴う経過措置)
第五十三条 第九条の規定(附則第一条第七号チに掲げる改正規定に限る。)による改正後の国税通則法の規定は、信託法施行日以後に効力が生ずる信託(遺言によってされた信託にあっては信託法施行日以後に遺言がされたものに限り、新法信託を含む。)について適用し、信託法施行日前に効力が生じた信託(遺言によってされた信託にあっては信託法施行日前に遺言がされたものを含み、新法信託を除く。)については、なお従前の例による。

   附 則 [平成21年3月31日法律第13号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十一年四月一日から施行する。[後略]

(国税通則法の一部改正に伴う経過措置)
第七十八条 前条の規定による改正後の国税通則法の規定は、施行日以後に課されるべき、又は納付し、若しくは徴収されるべき国税について適用し、施行日前に課されるべき、又は納付すべきであった地方道路税については、なお従前の例による。

   附 則 [平成22年3月31日法律第6号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十二年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 一 次に掲げる規定 平成二十二年六月一日
  ヨ 第十五条の規定(国税通則法第二条第六号ハ(2)の改正規定、同法第六十五条第三項第二号ロの改正規定及び同法第七十一条第二項の改正規定を除く。)
 三 次に掲げる規定 平成二十二年十月一日
  ト 第十五条中国税通則法第二条第六号ハ(2)の改正規定、同法第六十五条第三項第二号ロの改正規定及び同法第七十一条第二項の改正規定並びに附則第四十一条の規定

(国税通則法の一部改正に伴う経過措置)
第四十一条 第十五条の規定による改正後の国税通則法第七十一条第二項の規定は、平成二十二年十月一日以後に行われる同項に規定する分割等(同項に規定する現物分配のうち、残余財産の分配にあっては同日以後の解散によるものに限る。)について適用し、同日前に行われた第十五条の規定による改正前の国税通則法第七十一条第二項に規定する分割等については、なお従前の例による。

   附 則 [平成23年12月2日法律第114号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 一 第十七条中国税通則法の目次の改正規定(「第百二十八条」を「第百二十九条」に改める部分に限る。)、同法第百二十八条第一項の改正規定、同条を同法第百二十九条とする改正規定及び同法第百二十七条を同法第百二十八条とし、同法第百二十六条の次に一条を加える改正規定(第百二十七条第一号に係る部分に限る。) 公布の日から起算して二月を経過した日
 三 次に掲げる規定 平成二十四年四月一日
  ロ 第十七条中国税通則法第二条第六号ハ(2)の改正規定及び附則第三十七条第二項の規定
 五 次に掲げる規定 平成二十五年一月一日
  ヨ 第十七条中国税通則法の目次の改正規定(「第百二十八条」を「第百二十九条」に改める部分を除く。)、同法第七十四条の二第一項の改正規定、同法第七章の二中同条を第七十四条の十四とし、同章を第七章の三とする改正規定、同法第七章の次に一章を加える改正規定及び同法第百二十六条の次に一条を加える改正規定(第百二十七条第一号に係る部分を除く。)並びに附則第三十九条から第四十一条までの規定

(更正の請求に関する経過措置)
第三十六条 第十七条の規定による改正後の国税通則法(以下「新国税通則法」という。)第二十三条第一項の規定は、施行日以後に同項に規定する法定申告期限が到来する国税について適用し、施行日前に第十七条の規定による改正前の国税通則法(以下「旧国税通則法」という。)第二十三条第一項に規定する法定申告期限が到来した国税については、なお従前の例による。
2 施行日から平成二十四年三月三十一日までの間における新国税通則法第二十三条第一項の規定の適用については、同項中「九年」とあるのは、「七年」とする。

(国税の更正の期間制限に関する経過措置)
第三十七条 新国税通則法第七十条第一項(同項第一号に係るものに限る。)及び第三項の規定は、施行日以後に同条第一項に定める期限又は日が到来する国税について適用し、施行日前に旧国税通則法第七十条第一項に定める期限又は日が到来した国税については、なお従前の例による。
2 新国税通則法第七十条第二項の規定は、法人の平成二十年四月一日以後に終了した事業年度又は連結事業年度において生じた新国税通則法第二条第六号ハに規定する純損失等の金額について適用し、法人の同日前に終了した事業年度又は連結事業年度において生じた旧国税通則法第二条第六号ハに規定する純損失等の金額については、なお従前の例による。
3 施行日から平成二十四年三月三十一日までの間における新国税通則法第七十条第二項の規定の適用については、同項中「九年」とあるのは、「七年」とする。

(国税の徴収権の消滅時効に関する経過措置)
第三十八条 新国税通則法第七十二条第一項(新国税通則法第七十条第三項に係る部分に限る。)の規定は、施行日以後に新国税通則法第七十条第一項に定める期限又は日が到来する国税について適用し、施行日前に旧国税通則法第七十条第一項に定める期限又は日が到来した国税については、なお従前の例による。

(当該職員の質問検査等に関する経過措置)
第三十九条 新国税通則法第七十四条の二から第七十四条の六まで、第七十四条の八(新国税通則法第七十四条の七に係る部分を除く。)及び第七十四条の十三の規定は、平成二十五年一月一日以後に新国税通則法第七十四条の九第三項第一号に規定する納税義務者又は調書等の提出義務者に対して行う同条第一項に規定する質問検査等(同日前から引き続き行われている調査又は徴収(同日前にこれらの者に対して当該調査又は徴収に係る旧所得税法第二百三十四条、旧法人税法第百五十三条、旧法人税法第百五十五条において準用する旧法人税法第百五十三条、旧相続税法第六十条、第四条の規定による改正前の地価税法第三十六条、旧消費税法第六十二条、旧酒税法第五十三条、旧たばこ税法第二十七条、旧揮発油税法第二十六条、旧地方揮発油税法第十四条の二、旧石油ガス税法第二十六条、旧石油石炭税法第二十三条、旧航空機燃料税法第十九条、旧電源開発促進税法第十二条又は旧印紙税法第二十一条の規定による質問、検査、閲覧の要求、採取、移動の禁止又は封かんを行っていたものに限る。以下この条において「経過措置調査等」という。)に係るものを除く。)及び納税義務者の取引先等に対して同日以後に行う新国税通則法第七十四条の九第一項に規定する質問検査等(当該経過措置調査等に係るものを除く。)について適用する。
2 前項において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
 一 調書等の提出義務者 新国税通則法第七十四条の二第一項第一号ロ及び第七十四条の三第一項第一号ロに掲げる者
 二 納税義務者の取引先等 新国税通則法第七十四条の二第一項第一号ハ、同項第二号ロ、同項第三号ロ及び第四号ロ、第七十四条の三第一項第一号ハからトまで並びに同項第二号ロ及びハに掲げる者(新国税通則法第七十四条の二第二項の規定により同条第一項第二号ロに掲げる者に含まれることとなる者、同条第三項の規定により同条第一項第三号ロ又は第四号ロに掲げる者とみなされることとなる者及び新国税通則法第七十四条の三第三項の規定により同条第一項第二号ロに掲げる者に含まれることとなる者を含む。)、新国税通則法第七十四条の五第五号ロ及びハの規定により新国税通則法第七十四条の九第一項に規定する当該職員による同項に規定する質問検査等の対象となることとなる者並びに新国税通則法第七十四条の六第一項第一号ロ及び第二号ロに掲げる者
3 新国税通則法第七十四条の九から第七十四条の十一までの規定は、平成二十五年一月一日以後に新国税通則法第七十四条の九第三項第一号に規定する納税義務者に対して行う同条第一項に規定する質問検査等(経過措置調査等に係るものを除く。)について適用する。

(提出物件の留置きに関する経過措置)
第四十条 新国税通則法第七十四条の七及び第七十四条の八(新国税通則法第七十四条の七に係る部分に限る。)の規定は、平成二十五年一月一日以後に提出される新国税通則法第七十四条の七に規定する物件について適用する。

(行政手続法の適用除外に関する経過措置)
第四十一条 新国税通則法第七十四条の十四第一項の規定は、平成二十五年一月一日以後にする同項に規定する行為について適用し、同日前にした旧国税通則法第七十四条の二第一項に規定する行為については、なお従前の例による。ただし、旧所得税法第二百三十一条の二第一項に規定する居住者又は非居住者であって平成二十五年において同項の規定の適用を受けない者(平成二十年から平成二十四年までのいずれかの年において同項の規定の適用を受けた者を除く。)について平成二十五年一月一日から同年十二月三十一日までの間にする同項に規定する不動産所得、事業所得又は山林所得に係る新国税通則法第二十八条第一項に規定する更正又は決定及び新国税通則法第六十九条に規定する加算税に係る新国税通則法第三十二条第五項に規定する賦課決定については、新国税通則法第七十四条の十四第一項(行政手続法(平成五年法律第八十八号)第八条又は第十四条の規定による理由の提示に係る部分に限る。)の規定は、適用しない。

(租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第四十二条 第十八条の規定による改正後の租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律(以下この条において「新租税条約等実施特例法」という。)第七条の規定は、施行日の属する年分以後の所得税又は施行日以後に新法人税法第七十四条第一項若しくは第八十一条の二十二第一項の規定による申告書の提出期限が到来する法人税について適用し、施行日の属する年分前の所得税又は施行日前に旧法人税法第七十四条第一項若しくは第八十一条の二十二第一項の規定による申告書の提出期限が到来した法人税については、なお従前の例による。
2 新租税条約等実施特例法第九条第一項及び第三項(第二項に係る部分を除く。)並びに第十条の規定は、平成二十五年一月一日以後に新租税条約等実施特例法第九条第一項に規定する要請において特定された者に対して行う質問、検査又は提示若しくは提出の要求(同日前から引き続き行われている調査(同日前に当該特定された者に対して当該調査に係る第十八条の規定による改正前の租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律(以下この項において「旧租税条約等実施特例法」という。)第九条第一項の規定による質問又は検査を行っていたものに限る。以下この項において「経過措置調査」という。)に係るものを除く。)について適用し、同日前に旧租税条約等実施特例法第九条第一項に規定する要請において特定された者に対して行った同項の規定による質問又は検査(経過措置調査に係るものを含む。)については、なお従前の例による。
3 新租税条約等実施特例法第九条第二項及び第三項(第二項に係る部分に限る。)の規定は、平成二十五年一月一日以後に提出される同条第二項に規定する物件について適用する。

以上

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