条項の呼び方 | 当サイトの凡例 | 表記(もちろん架空のものです。) |
第1条 | | 第一条 水曜日はサービスデーとする。サービスデーは値引きをする。 |
第2条第1項 | | 第二条 アルコール類は100円引き。但し、ウオッカは70円引き。 |
第2条第2項 | 算用数字で項番号 | 2 次の各号の場合は、前項に関わらず50円引き。 |
第2条第2項第1号 | 1字下げて漢数字で号番号 | 一 ブランデー |
第2条第2項第2号 | 〃 | 二 次に掲げる日本酒 |
第2条第2項第2号イ | 2字下げる | イ 大吟醸 |
第2条第2項第2号ロ | 〃 | ロ 吟醸 |
第2条第2項第2号ハ | 〃 | ハ 純米酒 |
(1)条項の呼び方
緑の部分(「水曜日はサービスデーとする。」)は、「第1条前段」と呼ぶ。
青字部分(「サービスデーは値引きをする。」)は、「第1条後段」と呼ぶ。
紫の部分(「アルコール類は100円引き。」)は、「第2条第1項本文」と呼ぶ。
赤字部分(「但し、ウオッカは70円引き。」)は、「第2条第1項ただし書」と呼ぶ。
条文中に「ただし(但し)」で始まる文があるときは、その文を「ただし書(ただしがき)」と呼び、それに対する主文を「本文」と呼ぶ。
条文中に2つの文がある場合、先の文を「前段」、後の文を「後段」と呼ぶ。
3つの文がある場合は、真ん中の文を「中段」と呼ぶ。
4つ以上の文がある場合は、それぞれを第一段、第二段…と呼ぶ。
「号」がある条項のうち各号以外の部分を、立法技術上は「各号列記以外の部分」と呼び、一般的には「柱書(はしらがき)」と呼ぶ。
(2)基本単位
法令では、原則として「条」を基本単位としている。
当サイトにおいては、条と条との間に空白行を設けている。
条は複数の「項」を含むことがある。
古い法令では、項は単に改行だけで表されたり、改行+1字下げで表されている。
最近の法令では改行+第2項以下の行頭に算用数字を付けることが例となっている。
当サイトにおいては、原文での有無に関わらず算用数字を第2項以下の頭に付している。
「条」及び「項」は、さらに「号」を含むことがある。「号」は要件の列挙などで使用される。
号は、1字下げて漢数字で号番号を振る。
当サイトにおいては、1字下げて漢数字を頭に付している。
号をさらに細かく分ける必要があるときは、さらに1字下げて「イロハニホヘト…」を振る。
(3)分類
条を分類する際は「章」が用いられる。章は複数の「節」を含むことがある。
「節」は、さらに「款」を含むことがある。
「款」は、さらに「目」を含むことがある。
大きな法典(民法など)では複数の「章」を含む、あるいは含まない「編」を置くことがある。
(4)その他
条名・章名等に欠番は無い。(「第2条」の次は「第3条」または「第2条の2」であり、「第4条」となることはない。)
「第*章 削除」、「第*条 削除」、「第*号 削除」等とあるのは、改正(「第*条を次のように改める。/第*条 削除」という形式。)によって条文の内容が無くなったものである。
概念的に全く存在しないのではなく、「第*条 削除」という形で存在しているので、第*条の改正ということもあり得る。(「第*条を次のように改める。/第*条 云々・・」という形式。)
跡形もなく消し去ってしまうには「第*条を削る。」という改正方式が採られる。
条や章等を挿入する一部改正の際には「第1条の2」「五の二(号の場合)」等の枝番号を用いることがある。枝番号の枝番号もあり得る。(ex. 第6条の2の8)
「項」の扱いは特殊であり、「第*
項 削除」という法文や項番号の枝番号は立法技術的に存在しない。
附則に対して、メインの条文を「本則」と呼ぶ。
(5)題名・件名と法令番号
(2004.08.21変更)
戦後混乱期以後の法令には全て題名が付けられているが、それ以前には題名の無いものが存在する。
これらには、議案の取り扱い便宜上の「件名(**に関する件)」が付けられているので、これを題名のように取り扱うこととなっている。ただし、「件名の改正」を行うことはできない。新たに題名を付けることまたは法令の内容の変化に伴って、その内容に合致するように新たな件名を付けることはできる。前者の場合は付題する改正文が存在するが、後者の場合は先述したとおり件名の改正文は存在せず、他法令からの呼び出しの名称が変わるに留まる。題名は全部または一部の改正が可能である。
当サイトにおいては、法令の題名が無いものは件名で表示している。
法令には全て、
公布年及び法形式並びに
その年ごとの通し番号から成る法令番号が割り当てられている。その形式は「
元号何年【法形式】
第何号」であり、具体的には「
平成十年法律
第一号」「
昭和五十年政令
第百号」という形である。
当サイトの各法令ページにおいては、公布・改正履歴に限って当該法令の公布月日を付加している。
(6)横書き
(2002.12.14追加)
法律、政令、府省令等は縦書きの文章で公布されているが、当サイトにおいては横書きを採用している。
従って、表組みの上欄・下欄、左右の関係に注意する必要がある。
(7)記号
(2004.08.21追加)
条文中の記号"["及び"]"で囲まれた部分は、当サイトが独自に付加した注釈である。
(8)公布・改正履歴
(2004.12.21変更)
法令題名の直下に記載された情報(改正履歴)は、当該法令並びに改正法令の法令番号及び施行日である。
1行目は当該法令の法令番号、2行目は当該法令の施行日である。
3行目以降は同様に、改正法令の法令番号と施行日が2行でセットになる。(施行日が複数存在する改正法令では、被改正法令に関するもののみを表示する。)
改正履歴中の空行は、改正履歴の表示を省略したことを意味する。
改正履歴は、当サイトが独自に付加したものである。
法令表現の決まり事について、もっと詳しく正確な情報を入手されたい方は
「
法令解釈の常識」(林修三著[日本評論社])
という書籍をご覧になって下さい。
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