自動車抵当法施行法


公布:昭和26年6月1日法律第188号
施行:昭和27年4月1日

[第一条 鉄道抵当法(明治三十八年法律第五十三号)の一部改正]

[第二条 工場抵当法(明治三十八年法律第五十四号)の一部改正]

[第三条 農業動産信用法施行令(昭和八年勅令第三百七号)の一部改正]

(経過規定)
第四条 この法律施行の際、現に鉄道抵当法による鉄道財団に属している自動車(道路運送車両法による自動車で軽自動車及び二輪の小型自動車以外のものをいう。以下同じ。)については、この法律の規定による改正前の鉄道抵当法の規定を適用する。但し、その自動車について次項の規定による鉄道財団目録の表示の変更の登録をした後は、この限りでない。
2 前項本文の自動車の所有者は、その自動車が道路運送車両法による登録を受けたときは、鉄道財団目録に記載された自動車の表示の変更の登録を申請しなければならない。
3 前項の変更の登録の申請書には、当該自動車登録原簿の謄本を添付しなければならない。
4 第二項の変更の登録をした場合には、運輸大臣は、その自動車が鉄道財団に属している旨を管轄陸運局長に通報しなければならない。
5 陸運局長は、前項の規定による通報があつたときは、自動車登録原簿にその自動車が鉄道財団に属する旨の登録をしなければならない。

第五条 前条の規定は、工場抵当法による工場財団、鉱業抵当法(明治三十八年法律第五十五号)による鉱業財団、軌道ノ抵当ニ関スル法律(明治四十二年法律第二十八号)による軌道財団、運河法(大正二年法律第十六号)による運河財団、漁業財団抵当法(大正十四年法律第九号)による漁業財団、道路運送法施行法(昭和二十六年法律第百八十四号)による自動車交通事業財団及び港湾運送事業法(昭和二十六年法律第百六十一号)による港湾運送事業財団について準用する。

第六条 この法律施行の際、現に登記ある農業動産信用法(昭和八年法律第三十号)による抵当権で自動車を目的とするものは、この法律施行後二箇月間は、なおその効力を有する。但し、次項の規定による登録を受けた場合には、その時からその効力を失う。
2 前項の期間内に、抵当権者は、登記簿の謄本を添え、管轄陸運局長に対し、その自動車が農業動産信用法による抵当権の目的となつている旨の登録の申請をすることができる。
3 前項の登録は、自動車抵当法(昭和二十六年法律第百八十七号。以下「法」という。)の規定に準じ、登記簿の記載事項を自動車登録原簿に記載することによつて行う。
4 第二項の登録を受けたときは、法の規定による登録を受けたものとみなし、その抵当権は、法の規定による抵当権とみなす。
5 抵当権設定者が、この法律施行の日から二箇月以内に抵当権の目的となつている自動車について道路運送車両法による登録を受けなかつたときは、抵当権者は、直ちに、その権利を実行することができる。
6 前項の規定により抵当権を実行しようとするときは、抵当権者は、この法律施行の日から四箇月以内に、その手続をしなければならない。
7 前項の規定により抵当権の実行の手続をすることができる期間内及び抵当権の実行の終るまでの間は、抵当権は、なおその効力を有するものとみなす。
8 数個の債権を担保するため同一の自動車について第四項の規定により法の規定によるものとみなされた抵当権が設定されているときは、これらの抵当権の順位は、第一項の登記の前後による。
9 第四項の規定により法の規定によるものとみなされた抵当権は、法の規定による抵当権に優先する。

第七条 法施行の際、現に存する質権で法第二条の自動車を目的とするものは、法施行の日から二箇月以内に自動車登録原簿にその旨の登録を受けたときは、法第二十条の規定にかかわらず、なおその効力を有する。
2 前項の規定により、なお効力を有する質権は、法の規定による抵当権に優先する。

[第八条 登録税法(明治二十九年法律第二十七号)の一部改正]

[第九条 担保附社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)の一部改正]

   附 則

 この法律は、法施行の日から施行する。

以上

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