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第一編 総則 第二編 物権 第三編 債権 第四編 親族 第五編 相続

民法 第一編 総則

(失効)

この条文は,平成16年法律第147号による一部改正前のものです。

公布:明治29年4月27日法律第89号
施行:明治31年7月16日
改正:明治34年法律第36号
施行:未確認
改正:大正15年4月24日法律第69号
施行:未確認
改正:昭和13年3月22日法律第18号
施行:昭和13年6月1日
改正:昭和22年4月16日法律第61号
施行:昭和22年5月3日
改正:昭和22年12月22日法律第222号
施行:昭和23年1月1日
改正:昭和23年12月21日法律第260号
施行:昭和24年1月1日
改正:昭和24年5月28日法律第115号
施行:昭和24年5月28日
改正:昭和33年3月10日法律第5号
施行:昭和33年7月1日
改正:昭和33年4月15日法律第62号
施行:昭和34年1月1日
改正:昭和37年3月29日法律第40号
施行:昭和37年7月1日
改正:昭和37年4月4日法律第69号
施行:昭和38年4月1日
改正:昭和38年7月9日法律第126号
施行:昭和39年4月1日
改正:昭和39年6月10日法律第100号
施行:昭和39年8月2日
改正:昭和41年6月30日法律第93号
施行:昭和41年7月1日
改正:昭和41年7月1日法律第111号
施行:昭和41年12月31日
改正:昭和46年6月3日法律第99号
施行:昭和47年4月1日
改正:昭和54年3月30日法律第5号
施行:昭和55年10月1日
改正:昭和54年12月20日法律第68号
施行:昭和54年6月20日
改正:平成元年12月22日法律第91号
施行:平成3年1月1日
改正:平成2年6月29日法律第65号
施行:平成3年4月1日
改正:平成3年5月21日法律第79号
施行:平成4年5月20日
改正:平成8年6月26日法律第110号
施行:平成10年1月1日
改正:平成11年7月16日法律第87号
施行:平成12年4月1日
改正:平成11年12月8日法律第149号
施行:平成12年4月1日
改正:平成11年12月22日法律第225号
施行:平成12年4月1日
改正:平成12年5月31日法律第91号
施行:平成13年4月1日
改正:平成13年6月8日法律第41号
施行:平成14年4月1日
改正:平成15年8月1日法律第134号
施行:平成16年4月1日
改正:平成15年8月1日法律第138号
施行:平成16年3月1日
改正:平成16年6月2日法律第76号
施行:平成17年1月1日
改正:平成16年6月18日法律第124号
施行:平成17年3月7日

失効:平成16年12月1日法律第147号
施行:平成17年4月1日

 民法第一編第二編第三編別冊ノ通定ム
 此法律施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
 明治二十三年法律第二十八号民法財産編財産取得編債権担保編証拠編ハ此法律発布ノ日ヨリ廃止ス

目次

 第一編 総則(第一条・第一条ノ二)
  第一章 人
   第一節 私権ノ享有(第一条ノ三・第二条)
   第二節 能力(第三条−第二十条)
   第三節 住所(第二十一条−第二十四条)
   第四節 失踪(第二十五条−第三十二条)
   第五節 同時死亡ノ推定(第三十二条ノ二)
  第二章 法人
   第一節 法人ノ設立(第三十三条−第五十一条)
   第二節 法人ノ管理(第五十二条−第六十七条)
   第三節 法人ノ解散(第六十八条−第八十三条)
   第四節 補則(第八十三条ノ二・第八十三条の三)
   第五節 罰則(第八十四条・第八十四条ノ二)
  第三章 物(第八十五条−第八十九条)
  第四章 法律行為
   第一節 総則(第九十条−第九十二条)
   第二節 意思表示(第九十三条−第九十八条)
   第三節 代理(第九十九条−第百十八条)
   第四節 無効及ヒ取消(第百十九条−第百二十六条)
   第五節 条件及ヒ期限(第百二十七条−第百三十七条)
  第五章 期間(第百三十八条−第百四十三条)
  第六章 時効
   第一節 総則(第百四十四条−第百六十一条)
   第二節 取得時効(第百六十二条−第百六十五条)
   第三節 消滅時効(第百六十六条−第百七十四条ノ二)

第一編 総則

第一条 私権ハ公共ノ福祉ニ遵フ
2 権利ノ行使及ヒ義務ノ履行ハ信義ニ従ヒ誠実ニ之ヲ為スコトヲ要ス
3 権利ノ濫用ハ之ヲ許サス

第一条ノ二 本法ハ個人ノ尊厳ト両性ノ本質的平等トヲ旨トシテ之ヲ解釈スヘシ

第一章 人

第一節 私権ノ享有

第一条ノ三 私権ノ享有ハ出生ニ始マル

第二条 外国人ハ法令又ハ条約ニ禁止アル場合ヲ除ク外私権ヲ享有ス

第二節 能力

第三条 満二十年ヲ以テ成年トス

第四条 未成年者カ法律行為ヲ為スニハ其法定代理人ノ同意ヲ得ルコトヲ要ス但単ニ権利ヲ得又ハ義務ヲ免ルヘキ行為ハ此限ニ在ラス
2 前項ノ規定ニ反スル行為ハ之ヲ取消スコトヲ得

第五条 法定代理人カ目的ヲ定メテ処分ヲ許シタル財産ハ其目的ノ範囲内ニ於テ未成年者随意ニ之ヲ処分スルコトヲ得目的ヲ定メスシテ処分ヲ許シタル財産ヲ処分スル亦同シ

第六条 一種又ハ数種ノ営業ヲ許サレタル未成年者ハ其営業ニ関シテハ成年者ト同一ノ能力ヲ有ス
2 前項ノ場合ニ於テ未成年者カ未タ其営業ニ堪ヘサル事跡アルトキハ其法定代理人ハ親族編ノ規定ニ従ヒ其許可ヲ取消シ又ハ之ヲ制限スルコトヲ得

第七条 精神上ノ障害ニ因リ事理ヲ弁識スル能力ヲ欠ク常況ニ在ル者ニ付テハ家庭裁判所ハ本人、配偶者、四親等内ノ親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人又ハ検察官ノ請求ニ因リ後見開始ノ審判ヲ為スコトヲ得

第八条 後見開始ノ審判ヲ受ケタル者ハ成年被後見人トシテ之ニ成年後見人ヲ付ス

第九条 成年被後見人ノ法律行為ハ之ヲ取消スコトヲ得但日用品ノ購入其他日常生活ニ関スル行為ニ付テハ此限ニ在ラズ

第十条 第七条ニ定メタル原因止ミタルトキハ家庭裁判所ハ本人、配偶者、四親等内ノ親族、後見人(未成年後見人及ビ成年後見人ヲ謂フ以下同ジ)、後見監督人(未成年後見監督人及ビ成年後見監督人ヲ謂フ以下同ジ)又ハ検察官ノ請求ニ因リ後見開始ノ審判ヲ取消スコトヲ要ス

第十一条 精神上ノ障害ニ因リ事理ヲ弁識スル能力ガ著シク不十分ナル者ニ付テハ家庭裁判所ハ本人、配偶者、四親等内ノ親族、後見人、後見監督人、補助人、補助監督人又ハ検察官ノ請求ニ因リ保佐開始ノ審判ヲ為スコトヲ得但第七条ニ定メタル原因アル者ニ付テハ此限ニ在ラズ

第十一条ノ二 保佐開始ノ審判ヲ受ケタル者ハ被保佐人トシテ之ニ保佐人ヲ付ス

第十二条 被保佐人カ左ニ掲ケタル行為ヲ為スニハ其保佐人ノ同意ヲ得ルコトヲ要ス但第九条但書ニ定メタル行為ニ付テハ此限ニ在ラズ
 一 元本ヲ領収シ又ハ之ヲ利用スルコト
 二 借財又ハ保証ヲ為スコト
 三 不動産其他重要ナル財産ニ関スル権利ノ得喪ヲ目的トスル行為ヲ為スコト
 四 訴訟行為ヲ為スコト
 五 贈与、和解又ハ仲裁合意ヲ為スコト
 六 相続ノ承認若クハ放棄又ハ遺産ノ分割ヲ為スコト
 七 贈与若クハ遺贈ヲ拒絶シ又ハ負担付ノ贈与若クハ遺贈ヲ受諾スルコト
 八 新築、改築、増築又ハ大修繕ヲ為スコト
 九 第六百二条ニ定メタル期間ヲ超ユル賃貸借ヲ為スコト
2 家庭裁判所ハ第十一条本文ニ掲ゲタル者又ハ保佐人若クハ保佐監督人ノ請求ニ因リ被保佐人カ前項ニ掲ケサル行為ヲ為スニモ亦其保佐人ノ同意ヲ得ルコトヲ要スル旨ノ審判ヲ為スコトヲ得但第九条但書ニ定メタル行為ニ付テハ此限ニ在ラズ
3 保佐人ノ同意ヲ得ルコトヲ要スル行為ニ付キ保佐人ガ被保佐人ノ利益ヲ害スル虞ナキニ拘ラズ同意ヲ為サザルトキハ家庭裁判所ハ被保佐人ノ請求ニ因リ保佐人ノ同意ニ代ハル許可ヲ与フルコトヲ得
4 保佐人ノ同意ヲ得ルコトヲ要スル行為ニシテ其同意又ハ之ニ代ハル許可ヲ得ズシテ為シタルモノハ之ヲ取消スコトヲ得

第十三条 第十一条本文ニ定メタル原因止ミタルトキハ家庭裁判所ハ本人、配偶者、四親等内ノ親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人又ハ検察官ノ請求ニ因リ保佐開始ノ審判ヲ取消スコトヲ要ス
2 家庭裁判所ハ前項ニ掲ゲタル者ノ請求ニ因リ前条第二項ノ審判ノ全部又ハ一部ヲ取消スコトヲ得

第十四条 精神上ノ障害ニ因リ事理ヲ弁識スル能力ガ不十分ナル者ニ付テハ家庭裁判所ハ本人、配偶者、四親等内ノ親族、後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人又ハ検察官ノ請求ニ因リ補助開始ノ審判ヲ為スコトヲ得但第七条又ハ第十一条本文ニ定メタル原因アル者ニ付テハ此限ニ在ラズ
2 本人以外ノ者ノ請求ニ因リ補助開始ノ審判ヲ為スニハ本人ノ同意アルコトヲ要ス
3 補助開始ノ審判ハ第十六条第一項ノ審判又ハ第八百七十六条の九第一項ノ審判ト共ニ之ヲ為スコトヲ要ス

第十五条 補助開始ノ審判ヲ受ケタル者ハ被補助人トシテ之ニ補助人ヲ付ス

第十六条 家庭裁判所ハ第十四条第一項本文ニ掲ゲタル者又ハ補助人若クハ補助監督人ノ請求ニ因リ被補助人ガ特定ノ法律行為ヲ為スニハ其補助人ノ同意ヲ得ルコトヲ要スル旨ノ審判ヲ為スコトヲ得但其同意ヲ得ルコトヲ要スル行為ハ第十二条第一項ニ定メタル行為ノ一部ニ限ル
2 本人以外ノ者ノ請求ニ因リ前項ノ審判ヲ為スニハ本人ノ同意アルコトヲ要ス
3 補助人ノ同意ヲ得ルコトヲ要スル行為ニ付キ補助人ガ被補助人ノ利益ヲ害スル虞ナキニ拘ラズ同意ヲ為サザルトキハ家庭裁判所ハ被補助人ノ請求ニ因リ補助人ノ同意ニ代ハル許可ヲ与フルコトヲ得
4 補助人ノ同意ヲ得ルコトヲ要スル行為ニシテ其同意又ハ之ニ代ハル許可ヲ得ズシテ為シタルモノハ之ヲ取消スコトヲ得

第十七条 第十四条第一項本文ニ定メタル原因止ミタルトキハ家庭裁判所ハ本人、配偶者、四親等内ノ親族、未成年後見人、未成年後見監督人、補助人、補助監督人又ハ検察官ノ請求ニ因リ補助開始ノ審判ヲ取消スコトヲ要ス
2 家庭裁判所ハ前項ニ掲ゲタル者ノ請求ニ因リ前条第一項ノ審判ノ全部又ハ一部ヲ取消スコトヲ得
3 前条第一項ノ審判及ビ第八百七十六条の九第一項ノ審判ヲ総テ取消ス場合ニ於テハ家庭裁判所ハ補助開始ノ審判ヲ取消スコトヲ要ス

第十八条 後見開始ノ審判ヲ為ス場合ニ於テ本人ガ被保佐人又ハ被補助人ナルトキハ家庭裁判所ハ其本人ニ係ル保佐開始又ハ補助開始ノ審判ヲ取消スコトヲ要ス
2 前項ノ規定ハ保佐開始ノ審判ヲ為ス場合ニ於テ本人ガ成年被後見人若クハ被補助人ナルトキ又ハ補助開始ノ審判ヲ為ス場合ニ於テ本人ガ成年被後見人若クハ被保佐人ナルトキニ之ヲ準用ス

第十九条 制限能力者(未成年者、成年被後見人、被保佐人及ビ第十六条第一項ノ審判ヲ受ケタル被補助人ヲ謂フ以下同ジ)ノ相手方ハ其制限能力者カ能力者ト為リタル後之ニ対シテ一箇月以上ノ期間内ニ其取消シ得ヘキ行為ヲ追認スルヤ否ヤヲ確答スヘキ旨ヲ催告スルコトヲ得若シ其制限能力者カ其期間内ニ確答ヲ発セサルトキハ其行為ヲ追認シタルモノト看做ス
2 制限能力者カ未タ能力者トナラサル時ニ於テ其法定代理人、保佐人又ハ補助人ニ対シ其権限内ノ行為ニ付キ前項ノ催告ヲ為スモ其期間内ニ確答ヲ発セサルトキ亦同シ
3 特別ノ方式ヲ要スル行為ニ付テハ右ノ期間内ニ其方式ヲ践ミタル通知ヲ発セサルトキハ之ヲ取消シタルモノト看做ス
4 被保佐人又ハ第十六条第一項ノ審判ヲ受ケタル被補助人ニ対シテハ第一項ノ期間内ニ其保佐人又ハ補助人ノ追認ヲ得ベキ旨ヲ催告スルコトヲ得若シ其被保佐人又ハ被補助人ガ其期間内ニ右ノ追認ヲ得タル通知ヲ発セサルトキハ之ヲ取消シタルモノト看做ス

第二十条 制限能力者カ能力者タルコトヲ信セシムル為メ詐術ヲ用ヒタルトキハ其行為ヲ取消スコトヲ得ス

第三節 住所

第二十一条 各人ノ生活ノ本拠ヲ以テ其住所トス

第二十二条 住所ノ知レサル場合ニ於テハ居所ヲ以テ住所ト看做ス

第二十三条 日本ニ住所ヲ有セサル者ハ其日本人タルト外国人タルトヲ問ハス日本ニ於ケル居所ヲ以テ其住所ト看做ス但法例其他準拠法ヲ定ムル法律ニ従ヒ其住所ノ法律ニ依ルヘキ場合ハ此限ニ在ラス

第二十四条 或行為ニ付キ仮住所ヲ選定シタルトキハ其行為ニ関シテハ之ヲ住所ト看做ス

第四節 失踪

第二十五条 従来ノ住所又ハ居所ヲ去リタル者カ其財産ノ管理人ヲ置カサリシトキハ家庭裁判所ハ利害関係人又ハ検察官ノ請求ニ因リ其財産ノ管理ニ付キ必要ナル処分ヲ命スルコトヲ得本人ノ不在中管理人ノ権限カ消滅シタルトキ亦同シ
2 本人カ後日ニ至リ管理人ヲ置キタルトキハ家庭裁判所ハ其管理人、利害関係人又ハ検察官ノ請求ニ因リ其命令ヲ取消スコトヲ要ス

第二十六条 不在者カ管理人ヲ置キタル場合ニ於テ其不在者ノ生死分明ナラサルトキハ家庭裁判所ハ利害関係人又ハ検察官ノ請求ニ因リ管理人ヲ改任スルコトヲ得

第二十七条 前二条ノ規定ニ依リ家庭裁判所ニ於テ選任シタル管理人ハ其管理スヘキ財産ノ目録ヲ調製スルコトヲ要ス但其費用ハ不在者ノ財産ヲ以テ之ヲ支弁ス
2 不在者ノ生死分明ナラサル場合ニ於テ利害関係人又ハ検察官ノ請求アルトキハ家庭裁判所ハ不在者カ置キタル管理人ニモ前項ノ手続ヲ命スルコトヲ得
3 右ノ外総テ家庭裁判所カ不在者ノ財産ノ保存ニ必要ト認ムル処分ハ之ヲ管理人ニ命スルコトヲ得

第二十八条 管理人カ第百三条ニ定メタル権限ヲ超ユル行為ヲ必要トスルトキハ家庭裁判所ノ許可ヲ得テ之ヲ為スコトヲ得不在者ノ生死分明ナラサル場合ニ於テ其管理人カ不在者ノ定メ置キタル権限ヲ超ユル行為ヲ必要トスルトキ亦同シ

第二十九条 家庭裁判所ハ管理人ヲシテ財産ノ管理及ヒ返還ニ付キ相当ノ担保ヲ供セシムルコトヲ得
2 家庭裁判所ハ管理人ト不在者トノ関係其他ノ事情ニ依リ不在者ノ財産中ヨリ相当ノ報酬ヲ管理人ニ与フルコトヲ得

第三十条 不在者ノ生死カ七年間分明ナラサルトキハ家庭裁判所ハ利害関係人ノ請求ニ因リ失踪ノ宣告ヲ為スコトヲ得
2 戦地ニ臨ミタル者、沈没シタル船舶中ニ在リタル者其他死亡ノ原因タルヘキ危難ニ遭遇シタル者ノ生死カ戦争ノ止ミタル後、船舶ノ沈没シタル後又ハ其他ノ危難ノ去リタル後一年間分明ナラサルトキ亦同シ

第三十一条 前条第一項ノ規定ニ依リ失踪ノ宣告ヲ受ケタル者ハ前条第一項ノ期間満了ノ時ニ死亡シタルモノト看做シ前条第二項ノ規定ニ依リ失踪ノ宣告ヲ受ケタル者ハ危難ノ去リタル時ニ死亡シタルモノト看做ス

第三十二条 失踪者ノ生存スルコト又ハ前条ニ定メタル時ト異ナリタル時ニ死亡シタルコトノ証明アルトキハ家庭裁判所ハ本人又ハ利害関係人ノ請求ニ因リ失踪ノ宣告ヲ取消スコトヲ要ス但失踪ノ宣告後其取消前ニ善意ヲ以テ為シタル行為ハ其効力ヲ変セス
2 失踪ノ宣告ニ因リテ財産ヲ得タル者ハ其取消ニ因リテ権利ヲ失フモ現ニ利益ヲ受クル限度ニ於テノミ其財産ヲ返還スル義務ヲ負フ

第五節 同時死亡ノ推定

第三十二条ノ二 死亡シタル数人中其一人カ他ノ者ノ死亡後尚ホ生存シタルコト分明ナラザルトキハ此等ノ者ハ同時ニ死亡シタルモノト推定ス

第二章 法人

第一節 法人ノ設立

第三十三条 法人ハ本法其他ノ法律ノ規定ニ依ルニ非サレハ成立スルコトヲ得ス

第三十四条 祭祀、宗教、慈善、学術、技芸其他公益ニ関スル社団又ハ財団ニシテ営利ヲ目的トセサルモノハ主務官庁ノ許可ヲ得テ之ヲ法人ト為スコトヲ得

第三十四条ノ二 社団法人又ハ財団法人ニ非ザルモノハ其名称中ニ社団法人若クハ財団法人ナル文字又ハ此等ト誤認セシムベキ文字ヲ使用スルコトヲ得ズ

第三十五条 営利ヲ目的トスル社団ハ商事会社設立ノ条件ニ従ヒ之ヲ法人ト為スコトヲ得
2 前項ノ社団法人ニハ総テ商事会社ニ関スル規定ヲ準用ス

第三十六条 外国法人ハ国、国ノ行政区画及ヒ商事会社ヲ除ク外其成立ヲ認許セス但法律又ハ条約ニ依リテ認許セラレタルモノハ此限ニ在ラス
2 前項ノ規定ニ依リテ認許セラレタル外国法人ハ日本ニ成立スル同種ノ者ト同一ノ私権ヲ有ス但外国人カ享有スルコトヲ得サル権利及ヒ法律又ハ条約中ニ特別ノ規定アルモノハ此限ニ在ラス

第三十七条 社団法人ノ設立者ハ定款ヲ作リ之ニ左ノ事項ヲ記載スルコトヲ要ス
 一 目的
 二 名称
 三 事務所
 四 資産ニ関スル規定
 五 理事ノ任免ニ関スル規定
 六 社員タル資格ノ得喪ニ関スル規定

第三十八条 社団法人ノ定款ハ総社員ノ四分ノ三以上ノ同意アルトキニ限リ之ヲ変更スルコトヲ得但定款ニ別段ノ定アルトキハ此限ニ在ラス
2 定款ノ変更ハ主務官庁ノ認可ヲ受クルニ非サレハ其効力ヲ生セス

第三十九条 財団法人ノ設立者ハ其設立ヲ目的トスル寄附行為ヲ以テ第三十七条第一号乃至第五号ニ掲ケタル事項ヲ定ムルコトヲ要ス

第四十条 財団法人ノ設立者カ其名称、事務所又ハ理事任免ノ方法ヲ定メスシテ死亡シタルトキハ裁判所ハ利害関係人又ハ検察官ノ請求ニ因リ之ヲ定ムルコトヲ要ス

第四十一条 生前処分ヲ以テ寄附行為ヲ為ストキハ贈与ニ関スル規定ヲ準用ス
2 遺言ヲ以テ寄附行為ヲ為ストキハ遺贈ニ関スル規定ヲ準用ス

第四十二条 生前処分ヲ以テ寄附行為ヲ為シタルトキハ寄附財産ハ法人設立ノ許可アリタル時ヨリ法人ノ財産ヲ組成ス
2 遺言ヲ以テ寄附行為ヲ為シタルトキハ寄附財産ハ遺言カ効力ヲ生シタル時ヨリ法人ニ帰属シタルモノト看做ス

第四十三条 法人ハ法令ノ規定ニ従ヒ定款又ハ寄附行為ニ因リテ定マリタル目的ノ範囲内ニ於テ権利ヲ有シ義務ヲ負フ

第四十四条 法人ハ理事其他ノ代理人カ其職務ヲ行フニ付キ他人ニ加ヘタル損害ヲ賠償スル責ニ任ス
2 法人ノ目的ノ範囲内ニ在ラサル行為ニ因リテ他人ニ損害ヲ加ヘタルトキハ其事項ノ議決ヲ賛成シタル社員、理事及ヒ之ヲ履行シタル理事其他ノ代理人連帯シテ其賠償ノ責ニ任ス

第四十五条 法人ハ其設立ノ日ヨリ主タル事務所ノ所在地ニ於テハ二週間、其他ノ事務所ノ所在地ニ於テハ三週間内ニ登記ヲ為スコトヲ要ス
2 法人ノ設立ハ其主タル事務所ノ所在地ニ於テ登記ヲ為スニ非サレハ之ヲ以テ他人ニ対抗スルコトヲ得ス
3 法人設立ノ後新ニ事務所ヲ設ケタルトキハ其事務所ノ所在地ニ於テハ三週間内ニ登記ヲ為スコトヲ要ス

第四十六条 登記スヘキ事項左ノ如シ
 一 目的
 二 名称
 三 事務所
 四 設立許可ノ年月日
 五 存立時期ヲ定メタルトキハ其時期
 六 資産ノ総額
 七 出資ノ方法ヲ定メタルトキハ其方法
 八 理事ノ氏名、住所
2 前項ニ掲ケタル事項中ニ変更ヲ生シタルトキハ主タル事務所ノ所在地ニ於テハ二週間、其他ノ事務所ノ所在地ニ於テハ三週間内ニ其登記ヲ為スコトヲ要ス登記前ニ在リテハ其変更ヲ以テ他人ニ対抗スルコトヲ得ス
3 理事ノ職務ノ執行ヲ停止シ若クハ之ヲ代行スル者ヲ選任スル仮処分又ハ其仮処分ノ変更若クハ取消アリタルトキハ主タル事務所及ビ其他ノ事務所ノ所在地ニ於テ其登記ヲ為スコトヲ要ス此場合ニ於テハ前項後段ノ規定ヲ準用ス

第四十七条 第四十五条第一項及ヒ前条ノ規定ニ依リ登記スヘキ事項ニシテ官庁ノ許可ヲ要スルモノハ其許可書ノ到達シタル時ヨリ登記ノ期間ヲ起算ス

第四十八条 法人カ主タル事務所ヲ移転シタルトキハ二週間内ニ旧所在地ニ於テハ移転ノ登記ヲ為シ新所在地ニ於テハ第四十六条第一項ニ定メタル登記ヲ為シ其他ノ事務所ヲ移転シタルトキハ旧所在地ニ於テハ三週間内ニ移転ノ登記ヲ為シ新所在地ニ於テハ四週間内ニ第四十六条第一項ニ定メタル登記ヲ為スコトヲ要ス
2 同一ノ登記所ノ管轄区域内ニ於テ事務所ヲ移転シタルトキハ其移転ノミノ登記ヲ為スコトヲ要ス

第四十九条 第四十五条第三項、第四十六条及ヒ前条ノ規定ハ外国法人カ日本ニ事務所ヲ設クル場合ニモ亦之ヲ適用ス但外国ニ於テ生シタル事項ニ付テハ其通知ノ到達シタル時ヨリ登記ノ期間ヲ起算ス
2 外国法人カ始メテ日本ニ事務所ヲ設ケタルトキハ其事務所ノ所在地ニ於テ登記ヲ為スマテハ他人ハ其法人ノ成立ヲ否認スルコトヲ得

第五十条 法人ノ住所ハ其主タル事務所ノ所在地ニ在ルモノトス

第五十一条 法人ハ設立ノ時及ヒ毎年初ノ三个月内ニ財産目録ヲ作リ常ニ之ヲ事務所ニ備ヘ置クコトヲ要ス但特ニ事業年度ヲ設クルモノハ設立ノ時及ヒ其年度ノ終ニ於テ之ヲ作ルコトヲ要ス
2 社団法人ハ社員名簿ヲ備ヘ置キ社員ノ変更アル毎ニ之ヲ訂正スルコトヲ要ス

第二節 法人ノ管理

第五十二条 法人ニハ一人又ハ数人ノ理事ヲ置クコトヲ要ス
2 理事数人アル場合ニ於テ定款又ハ寄附行為ニ別段ノ定ナキトキハ法人ノ事務ハ理事ノ過半数ヲ以テ之ヲ決ス

第五十三条 理事ハ総テ法人ノ事務ニ付キ法人ヲ代表ス但定款ノ規定又ハ寄附行為ノ趣旨ニ違反スルコトヲ得ス又社団法人ニ在リテハ総会ノ決議ニ従フコトヲ要ス

第五十四条 理事ノ代理権ニ加ヘタル制限ハ之ヲ以テ善意ノ第三者ニ対抗スルコトヲ得ス

第五十五条 理事ハ定款、寄附行為又ハ総会ノ決議ニ依リテ禁止セラレサルトキニ限リ特定ノ行為ノ代理ヲ他人ニ委任スルコトヲ得

第五十六条 理事ノ欠ケタル場合ニ於テ遅滞ノ為メ損害ヲ生スル虞アルトキハ裁判所ハ利害関係人又ハ検察官ノ請求ニ因リ仮理事ヲ選任ス

第五十七条 法人ト理事トノ利益相反スル事項ニ付テハ理事ハ代理権ヲ有セス此場合ニ於テハ前条ノ規定ニ依リテ特別代理人ヲ選任スルコトヲ要ス

第五十八条 法人ニハ定款、寄附行為又ハ総会ノ決議ヲ以テ一人又ハ数人ノ監事ヲ置クコトヲ得

第五十九条 監事ノ職務左ノ如シ
 一 法人ノ財産ノ状況ヲ監査スルコト
 二 理事ノ業務執行ノ状況ヲ監査スルコト
 三 財産ノ状況又ハ業務ノ執行ニ付キ不整ノ廉アルコトヲ発見シタルトキハ之ヲ総会又ハ主務官庁ニ報告スルコト
 四 前号ノ報告ヲ為ス為メ必要アルトキハ総会ヲ招集スルコト

第六十条 社団法人ノ理事ハ少クトモ毎年一回社員ノ通常総会ヲ開クコトヲ要ス

第六十一条 社団法人ノ理事ハ必要アリト認ムルトキハ何時ニテモ臨時総会ヲ招集スルコトヲ得
2 総社員ノ五分ノ一以上ヨリ会議ノ目的タル事項ヲ示シテ請求ヲ為シタルトキハ理事ハ臨時総会ヲ招集スルコトヲ要ス但此定数ハ定款ヲ以テ之ヲ増減スルコトヲ得

第六十二条 総会ノ招集ハ少クトモ五日前ニ其会議ノ目的タル事項ヲ示シ定款ニ定メタル方法ニ従ヒテ之ヲ為スコトヲ要ス

第六十三条 社団法人ノ事務ハ定款ヲ以テ理事其他ノ役員ニ委任シタルモノヲ除ク外総テ総会ノ決議ニ依リテ之ヲ行フ

第六十四条 総会ニ於テハ第六十二条ノ規定ニ依リテ予メ通知ヲ為シタル事項ニ付テノミ決議ヲ為スコトヲ得但定款ニ別段ノ定アルトキハ此限ニ在ラス

第六十五条 各社員ノ表決権ハ平等ナルモノトス
2 総会ニ出席セサル社員ハ書面ヲ以テ表決ヲ為シ又ハ代理人ヲ出タスコトヲ得
3 前二項ノ規定ハ定款ニ別段ノ定アル場合ニハ之ヲ適用セス

第六十六条 社団法人ト或社員トノ関係ニ付キ議決ヲ為ス場合ニ於テハ其社員ハ表決権ヲ有セス

第六十七条 法人ノ業務ハ主務官庁ノ監督ニ属ス
2 主務官庁ハ法人ニ対シ監督上必要ナル命令ヲ為スコトヲ得
3 主務官庁ハ何時ニテモ職権ヲ以テ法人ノ業務及ヒ財産ノ状況ヲ検査スルコトヲ得

第三節 法人ノ解散

第六十八条 法人ハ左ノ事由ニ因リテ解散ス
 一 定款又ハ寄附行為ヲ以テ定メタル解散事由ノ発生
 二 法人ノ目的タル事業ノ成功又ハ其成功ノ不能
 三 破産手続開始ノ決定
 四 設立許可ノ取消
2 社団法人ハ前項ニ掲ケタル場合ノ外左ノ事由ニ因リテ解散ス
 一 総会ノ決議
 二 社員ノ欠亡

第六十九条 社団法人ハ総社員ノ四分ノ三以上ノ承諾アルニ非サレハ解散ノ決議ヲ為スコトヲ得ス但定款ニ別段ノ定アルトキハ此限ニ在ラス

第七十条 法人カ其債務ヲ完済スルコト能ハサルニ至リタルトキハ裁判所ハ理事若クハ債権者ノ申立ニ因リ又ハ職権ヲ以テ破産手続開始ノ決定ヲ為ス
2 前項ノ場合ニ於テ理事ハ直チニ破産手続開始ノ申立ヲ為スコトヲ要ス

第七十一条 法人カ其目的以外ノ事業ヲ為シ又ハ設立ノ許可ヲ得タル条件若クハ主務官庁ノ監督上ノ命令ニ違反シ其他公益ヲ害スヘキ行為ヲ為シタル場合ニ於テ他ノ方法ニ依リ監督ノ目的ヲ達スルコト能ハザルトキハ主務官庁ハ其許可ヲ取消スコトヲ得正当ノ事由ナクシテ引続キ三年以上事業ヲ為サザルトキ亦同ジ

第七十二条 解散シタル法人ノ財産ハ定款又ハ寄附行為ヲ以テ指定シタル人ニ帰属ス
2 定款又ハ寄付行為ヲ以テ帰属権利者ヲ指定セス又ハ之ヲ指定スル方法ヲ定メサリシトキハ理事ハ主務官庁ノ許可ヲ得テ其法人ノ目的ニ類似セル目的ノ為メニ其財産ヲ処分スルコトヲ得但社団法人ニ在リテハ総会ノ決議ヲ経ルコトヲ要ス
3 前二項ノ規定ニ依リテ処分セラレサル財産ハ国庫ニ帰属ス

(清算法人)
第七十三条 解散シタル法人ハ清算ノ目的ノ範囲内ニ於テハ其清算ノ結了ニ至ルマテ尚ホ存続スルモノト看做ス

第七十四条 法人カ解散シタルトキハ破産手続開始ノ決定ニ因ル解散ノ場合ヲ除ク外理事其清算人ト為ル但定款若クハ寄付行為ニ別段ノ定アルトキ又ハ総会ニ於テ他人ヲ選任シタルトキハ此限ニ在ラス

(裁判所による清算人の選任)
第七十五条 前条ノ規定ニ依リテ清算人タル者ナキトキ又ハ清算人ノ欠ケタル為メ損害ヲ生スル虞アルトキハ裁判所ハ利害関係人若クハ検察官ノ請求ニ因リ又ハ職権ヲ以テ清算人ヲ選任スルコトヲ得

(清算人の解任)
第七十六条 重要ナル事由アルトキハ裁判所ハ利害関係人若クハ検察官ノ請求ニ因リ又ハ職権ヲ以テ清算人ヲ解任スルコトヲ得

第七十七条 清算人ハ破産手続開始ノ決定及ビ設立許可ノ取消ノ場合ヲ除ク外解散後主タル事務所ノ所在地ニ於テハ二週間、其他ノ事務所ノ所在地ニ於テハ三週間内ニ其氏名、住所及ヒ解散ノ原因、年月日ノ登記ヲ為シ且ツ之ヲ主務官庁ニ届出ツルコトヲ要ス
2 清算中ニ就職シタル清算人ハ就職後主タル事務所ノ所在地ニ於テハ二週間、其他ノ事務所ノ所在地ニ於テハ三週間内ニ其氏名、住所ノ登記ヲ為シ且ツ之ヲ主務官庁ニ届出ツルコトヲ要ス
3 前項ノ規定ハ設立許可ノ取消ニ因ル解散ノ際ニ就職シタル清算人ニ之ヲ準用ス

第七十八条 清算人ノ職務左ノ如シ
 一 現務ノ結了
 二 債権ノ取立及ヒ債務ノ弁済
 三 残余財産ノ引渡
2 清算人ハ前項ノ職務ヲ行フ為メニ必要ナル一切ノ行為ヲ為スコトヲ得

第七十九条 清算人ハ其就職ノ日ヨリ二个月内ニ少クトモ三回ノ公告ヲ以テ債権者ニ対シ一定ノ期間内ニ其請求ノ申出ヲ為スヘキ旨ヲ催告スルコトヲ要ス但其期間ハ二个月ヲ下ルコトヲ得ス
2 前項ノ公告ニハ債権者カ期間内ニ申出ヲ為ササルトキハ其債権ハ清算ヨリ除斥セラルヘキ旨ヲ附記スルコトヲ要ス但清算人ハ知レタル債権者ヲ除斥スルコトヲ得ス
3 清算人ハ知レタル債権者ニハ各別ニ其申出ヲ催告スルコトヲ要ス

第八十条 前条ノ期間後ニ申出テタル債権者ハ法人ノ債務完済ノ後未タ帰属権利者ニ引渡ササル財産ニ対シテノミ請求ヲ為スコトヲ得

第八十一条 清算中ニ法人ノ財産カ其債務ヲ完済スルニ不足ナルコト分明ナルニ至リタルトキハ清算人ハ直チニ破産手続開始ノ申立ヲ為シテ其旨ヲ公告スルコトヲ要ス
2 清算人ハ破産管財人ニ其事務ヲ引渡シタルトキハ其任ヲ終ハリタルモノトス
3 本条ノ場合ニ於テ既ニ債権者ニ支払ヒ又ハ帰属権利者ニ引渡シタルモノアルトキハ破産管財人ハ之ヲ取戻スコトヲ得

第八十二条 法人ノ解散及ヒ清算ハ裁判所ノ監督ニ属ス
2 裁判所ハ何時ニテモ職権ヲ以テ前項ノ監督ニ必要ナル検査ヲ為スコトヲ得

第八十三条 清算カ結了シタルトキハ清算人ハ之ヲ主務官庁ニ届出ツルコトヲ要ス

第四節 補則

第八十三条ノ二 本章ニ定メタル主務官庁ノ権限ハ政令ノ定ムル所ニ依リ其全部又ハ一部ヲ国ニ所属スル行政庁ニ委任スルコトヲ得

第八十三条ノ三 本章ニ定メタル主務官庁ノ権限ニ属スル事務ハ政令ノ定ムル所ニ依リ都道府県ノ知事其他ノ執行機関ニ於テ其全部又ハ一部ヲ処理スルコトトスルコトヲ得
2 前項ノ場合ニ於テ主務官庁ハ政令ノ定ムル所二依リ法人ニ対スル監督上ノ命令又ハ設立許可ノ取消ニ付キ都道府県ノ執行機関ニ対シ指示ヲ為スコトヲ得
3 第一項ノ場合ニ於テ主務官庁ハ都道府県ノ執行機関ガ其事務ヲ処理スルニ当リテ依ルベキ基準ヲ定ムルコトヲ得
4 主務官庁ガ前項ノ基準ヲ定メタルトキハ之ヲ告示スルコトヲ要ス

第五節 罰則

第八十四条 法人ノ理事、監事又ハ清算人ハ左ノ場合ニ於テハ五十万円以下ノ過料ニ処セラル
 一 本章ニ定メタル登記ヲ為スコトヲ怠リタルトキ
 二 第五十一条ノ規定ニ違反シ又ハ財産目録若クハ社員名簿ニ不正ノ記載ヲ為シタルトキ
 三 第六十七条又ハ第八十二条ノ場合ニ於テ主務官庁、其権限ノ委任ヲ受ケタル国ニ所属スル行政庁若クハ其権限ニ属スル事務ヲ処理スル都道府県ノ執行機関又ハ裁判所ノ検査ヲ妨ケタルトキ
 三ノ二 主務官庁又ハ其権限ノ委任ヲ受ケタル国ニ所属スル行政庁若クハ其権限ニ属スル事務ヲ処理スル都道府県ノ執行機関ノ監督上ノ命令ニ違反シタルトキ
 四 官庁、主務官庁ノ権限ニ属スル事務ヲ処理スル都道府県ノ執行機関又ハ総会ニ対シ不実ノ申立ヲ為シ又ハ事実ヲ隠蔽シタルトキ
 五 第七十条又ハ第八十一条ノ規定ニ反シ破産手続開始ノ申立ヲ為スコトヲ怠リタルトキ
 六 第七十九条又ハ第八十一条ニ定メタル公告ヲ為スコトヲ怠リ又ハ不正ノ公告ヲ為シタルトキ

第八十四条ノ二 第三十四条ノ二ノ規定ニ違反シタル者ハ十万円以下ノ過料ニ処セラル

第三章 物

第八十五条 本法ニ於テ物トハ有体物ヲ謂フ

第八十六条 土地及ヒ其定著物ハ之ヲ不動産トス
2 此他ノ物ハ総テ之ヲ動産トス
3 無記名債権ハ之ヲ動産ト看做ス

第八十七条 物ノ所有者カ其物ノ常用ニ供スル為メ自己ノ所有ニ属スル他ノ物ヲ以テ之ニ附属セシメタルトキハ其附属セシメタル物ヲ従物トス
2 従物ハ主物ノ処分ニ随フ

第八十八条 物ノ用法ニ従ヒ収取スル産出物ヲ天然果実トス
2 物ノ使用ノ対価トシテ受クヘキ金銭其他ノ物ヲ法定果実トス

第八十九条 天然果実ハ其元物ヨリ分離スル時ニ之ヲ収取スル権利ヲ有スル者ニ属ス
2 法定果実ハ之ヲ収取スル権利ノ存続期間日割ヲ以テ之ヲ取得ス

第四章 法律行為

第一節 総則

第九十条 公ノ秩序又ハ善良ノ風俗ニ反スル事項ヲ目的トスル法律行為ハ無効トス

第九十一条 法律行為ノ当事者カ法令中ノ公ノ秩序ニ関セサル規定ニ異ナリタル意思ヲ表示シタルトキハ其意思ニ従フ

第九十二条 法令中ノ公ノ秩序ニ関セサル規定ニ異ナリタル慣習アル場合ニ於テ法律行為ノ当事者カ之ニ依ル意思ヲ有セルモノト認ムヘキトキハ其慣習ニ従フ

第二節 意思表示

第九十三条 意思表示ハ表意者カ其真意ニ非サルコトヲ知リテ之ヲ為シタル為メ其効力ヲ妨ケラルルコトナシ但相手方カ表意者ノ真意ヲ知リ又ハ之ヲ知ルコトヲ得ヘカリシトキハ其意思表示ハ無効トス

第九十四条 相手方ト通シテ為シタル虚偽ノ意思表示ハ無効トス
2 前項ノ意思表示ノ無効ハ之ヲ以テ善意ノ第三者ニ対抗スルコトヲ得ス

第九十五条 意思表示ハ法律行為ノ要素ニ錯誤アリタルトキハ無効トス但表意者ニ重大ナル過失アリタルトキハ表意者自ラ其無効ヲ主張スルコトヲ得ス

第九十六条 詐欺又ハ強迫ニ因ル意思表示ハ之ヲ取消スコトヲ得
2 或人ニ対スル意思表示ニ付キ第三者カ詐欺ヲ行ヒタル場合ニ於テハ相手方カ其事実ヲ知リタルトキニ限リ其意思表示ヲ取消スコトヲ得
3 詐欺ニ因ル意思表示ノ取消ハ之ヲ以テ善意ノ第三者ニ対抗スルコトヲ得ス

第九十七条 隔地者ニ対スル意思表示ハ其通知ノ相手方ニ到達シタル時ヨリ其効力ヲ生ス
2 表意者カ通知ヲ発シタル後ニ死亡シ又ハ能力ヲ失フモ意思表示ハ之カ為メニ其効力ヲ妨ケラルルコトナシ

第九十七条ノ二 意思表示ハ表意者カ相手方ヲ知ルコト能ハス又ハ其所在ヲ知ルコト能ハサルトキハ公示ノ方法ニ依リテ之ヲ為スコトヲ得
2 前項ノ公示ハ公示送達ニ関スル民事訴訟法ノ規定ニ従ヒ裁判所ノ掲示場ニ掲示シ且其掲示アリタルコトヲ官報及ヒ新聞紙ニ少クモ一回掲載シテ之ヲ為ス但裁判所相当ト認ムルトキハ官報及ヒ新聞紙ノ掲載ニ代ヘ市役所、町村役場又ハ之ニ準スヘキ施設ノ掲示場ニ掲示スヘキコトヲ命スルコトヲ得
3 公示ニ依ル意思表示ハ最後ニ官報若クハ新聞紙ニ掲載シタル日又ハ其掲載ニ代ハル掲示ヲ始メタル日ヨリ二週間ヲ経過シタル時ニ相手方ニ到達シタルモノト看做ス但表意者カ相手方ヲ知ラス又ハ其所在ヲ知ラサルニ付キ過失アリタルトキハ到達ノ効力ヲ生セス
4 公示ニ関スル手続ハ相手方ヲ知ルコト能ハサル場合ニ於テハ表意者ノ住所地、相手方ノ所在ヲ知ルコト能ハサル場合ニ於テハ相手方ノ最後ノ住所地ノ簡易裁判所ノ管轄ニ属ス
5 裁判所ハ表意者ヲシテ公示ニ関スル費用ヲ予納セシムルコトヲ要ス

第九十八条 意思表示ノ相手方カ之ヲ受ケタル時ニ未成年者又ハ成年被後見人ナリシトキハ其意思表示ヲ以テ之ニ対抗スルコトヲ得ス但其法定代理人カ之ヲ知リタル後ハ此限ニ在ラス

第三節 代理

第九十九条 代理人カ其権限内ニ於テ本人ノ為メニスルコトヲ示シテ為シタル意思表示ハ直接ニ本人ニ対シテ其効力ヲ生ス
2 前項ノ規定ハ第三者カ代理人ニ対シテ為シタル意思表示ニ之ヲ準用ス

第百条 代理人カ本人ノ為メニスルコトヲ示サスシテ為シタル意思表示ハ自己ノ為メニ之ヲ為シタルモノト看做ス但相手方カ其本人ノ為メニスルコトヲ知リ又ハ之ヲ知ルコトヲ得ヘカリシトキハ前条第一項ノ規定ヲ準用ス

第百一条 意思表示ノ効力カ意思ノ欠缺、詐欺、強迫又ハ或事情ヲ知リタルコト若クハ之ヲ知ラサル過失アリタルコトニ因リテ影響ヲ受クヘキ場合ニ於テ其事実ノ有無ハ代理人ニ付キ之ヲ定ム
2 特定ノ法律行為ヲ為スコトヲ委託セラレタル場合ニ於テ代理人カ本人ノ指図ニ従ヒ其行為ヲ為シタルトキハ本人ハ其自ラ知リタル事情ニ付キ代理人ノ不知ヲ主張スルコトヲ得ス其過失ニ因リテ知ラサリシ事情ニ付キ亦同シ

第百二条 代理人ハ能力者タルコトヲ要セス

第百三条 権限ノ定ナキ代理人ハ左ノ行為ノミヲ為ス権限ヲ有ス
 一 保存行為
 二 代理ノ目的タル物又ハ権利ノ性質ヲ変セサル範囲内ニ於テ其利用又ハ改良ヲ目的トスル行為

第百四条 委任ニ因ル代理人ハ本人ノ許諾ヲ得タルトキ又ハ已ムコトヲ得サル事由アルトキニ非サレハ復代理人ヲ選任スルコトヲ得ス

第百五条 代理人カ前条ノ場合ニ於テ復代理人ヲ選任シタルトキハ選任及ヒ監督ニ付キ本人ニ対シテ其責ニ任ス
2 代理人カ本人ノ指名ニ従ヒテ復代理人ヲ選任シタルトキハ其不適任又ハ不誠実ナルコトヲ知リテ之ヲ本人ニ通知シ又ハ之ヲ解任スルコトヲ怠リタルニ非サレハ其責ニ任セス

第百六条 法定代理人ハ其責任ヲ以テ復代理人ヲ選任スルコトヲ得但已ムコトヲ得サル事由アリタルトキハ前条第一項ニ定メタル責任ノミヲ負フ

第百七条 復代理人ハ其権限内ノ行為ニ付キ本人ヲ代表ス
2 復代理人ハ本人及ヒ第三者ニ対シテ代理人ト同一ノ権利義務ヲ有ス

第百八条 何人ト雖モ同一ノ法律行為ニ付キ其相手方ノ代理人ト為リ又ハ当事者双方ノ代理人ト為ルコトヲ得ス但債務ノ履行ニ付テハ此限ニ在ラス

第百九条 第三者ニ対シテ他人ニ代理権ヲ与ヘタル旨ヲ表示シタル者ハ其代理権ノ範囲内ニ於テ其他人ト第三者トノ間ニ為シタル行為ニ付キ其責ニ任ス

第百十条 代理人カ其権限外ノ行為ヲ為シタル場合ニ於テ第三者カ其権限アリト信スヘキ正当ノ理由ヲ有セシトキハ前条ノ規定ヲ準用ス

第百十一条 代理権ハ左ノ事由ニ因リテ消滅ス
 一 本人ノ死亡
 二 代理人ノ死亡又ハ代理人ガ破産手続開始ノ決定若クハ後見開始ノ審判ヲ受ケタルコト
2 此他委任ニ因ル代理権ハ委任ノ終了ニ因リテ消滅ス

第百十二条 代理権ノ消滅ハ之ヲ以テ善意ノ第三者ニ対抗スルコトヲ得ス但第三者カ過失ニ因リテ其事実ヲ知ラサリシトキハ此限ニ在ラス

第百十三条 代理権ヲ有セサル者カ他人ノ代理人トシテ為シタル契約ハ本人カ其追認ヲ為スニ非サレハ之ニ対シテ其効力ヲ生セス
2 追認又ハ其拒絶ハ相手方ニ対シテ之ヲ為スニ非サレハ之ヲ以テ其相手方ニ対抗スルコトヲ得ス但相手方カ其事実ヲ知リタルトキハ此限ニ在ラス

第百十四条 前条ノ場合ニ於テ相手方ハ相当ノ期間ヲ定メ其期間内ニ追認ヲ為スヤ否ヤヲ確答スヘキ旨ヲ本人ニ催告スルコトヲ得若シ本人カ其期間内ニ確答ヲ為ササルトキハ追認ヲ拒絶シタルモノト看做ス

第百十五条 代理権ヲ有セサル者ノ為シタル契約ハ本人ノ追認ナキ間ハ相手方ニ於テ之ヲ取消スコトヲ得但契約ノ当時相手方カ代理権ナキコトヲ知リタルトキハ此限ニ在ラス

第百十六条 追認ハ別段ノ意思表示ナキトキハ契約ノ時ニ遡リテ其効力ヲ生ス但第三者ノ権利ヲ害スルコトヲ得ス

第百十七条 他人ノ代理人トシテ契約ヲ為シタル者カ其代理権ヲ証明スルコト能ハス且本人ノ追認ヲ得サリシトキハ相手方ノ選択ニ従ヒ之ニ対シテ履行又ハ損害賠償ノ責ニ任ス
2 前項ノ規定ハ相手方カ代理権ナキコトヲ知リタルトキ若クハ過失ニ因リテ之ヲ知ラサリシトキ又ハ代理人トシテ契約ヲ為シタル者カ其能力ヲ有セサリシトキハ之ヲ適用セス

第百十八条 単独行為ニ付テハ其行為ノ当時相手方カ代理人ト称スル者ノ代理権ナクシテ之ヲ為スコトニ同意シ又ハ其代理権ヲ争ハサリシトキニ限リ前五条ノ規定ヲ準用ス代理権ヲ有セサル者ニ対シ其同意ヲ得テ単独行為ヲ為シタルトキ亦同シ

第四節 無効及ヒ取消

第百十九条 無効ノ行為ハ追認ニ因リテ其効力ヲ生セス但当事者カ其無効ナルコトヲ知リテ追認ヲ為シタルトキハ新ナル行為ヲ為シタルモノト看做ス

第百二十条 能力ノ制限ニ因リテ取消シ得ヘキ行為ハ制限能力者又ハ其代理人、承継人若クハ同意ヲ為スコトヲ得ル者ニ限リ之ヲ取消スコトヲ得
2 詐欺又ハ強迫ニ因リテ取消シ得ベキ行為ハ瑕疵アル意思表示ヲ為シタル者又ハ其代理人若クハ承継人ニ限リ之ヲ取消スコトヲ得

第百二十一条 取消シタル行為ハ初ヨリ無効ナリシモノト看做ス但制限能力者ハ其行為ニ因リテ現ニ利益ヲ受クル限度ニ於テ償還ノ義務ヲ負フ

第百二十二条 取消シ得ヘキ行為ハ第百二十条ニ掲ケタル者カ之ヲ追認シタルトキハ初ヨリ有効ナリシモノト看做ス但第三者ノ権利ヲ害スルコトヲ得ス

第百二十三条 取消シ得ヘキ行為ノ相手方カ確定セル場合ニ於テ其取消又ハ追認ハ相手方ニ対スル意思表示ニ依リテ之ヲ為ス

第百二十四条 追認ハ取消ノ原因タル状況ノ止ミタル後之ヲ為スニ非サレハ其効ナシ
2 成年被後見人ガ能力者ト為リタル後其行為ヲ了知シタルトキハ其了知シタル後ニ非サレハ追認ヲ為スコトヲ得ス
3 前二項ノ規定ハ法定代理人又ハ制限能力者ノ保佐人若クハ補助人カ追認ヲ為ス場合ニハ之ヲ適用セス

第百二十五条 前条ノ規定ニ依リ追認ヲ為スコトヲ得ル時ヨリ後取消シ得ヘキ行為ニ付キ左ノ事実アリタルトキハ追認ヲ為シタルモノト看做ス但異議ヲ留メタルトキハ此限ニ在ラス
 一 全部又ハ一部ノ履行
 二 履行ノ請求
 三 更改
 四 担保ノ供与
 五 取消シ得ヘキ行為ニ因リテ取得シタル権利ノ全部又ハ一部ノ譲渡
 六 強制執行

第百二十六条 取消権ハ追認ヲ為スコトヲ得ル時ヨリ五年間之ヲ行ハサルトキハ時効ニ因リテ消滅ス行為ノ時ヨリ二十年ヲ経過シタルトキ亦同シ

第五節 条件及ヒ期限

第百二十七条 停止条件附法律行為ハ条件成就ノ時ヨリ其効力ヲ生ス
2 解除条件附法律行為ハ条件成就ノ時ヨリ其効力ヲ失フ
3 当事者カ条件成就ノ効果ヲ其成就以前ニ遡ラシムル意思ヲ表示シタルトキハ其意思ニ従フ

第百二十八条 条件附法律行為ノ各当事者ハ条件ノ成否未定ノ間ニ於テ条件ノ成就ニ因リ其行為ヨリ生スヘキ相手方ノ利益ヲ害スルコトヲ得ス

第百二十九条 条件ノ成否未定ノ間ニ於ケル当事者ノ権利義務ハ一般ノ規定ニ従ヒ之ヲ処分、相続、保存又ハ担保スルコトヲ得

第百三十条 条件ノ成就ニ因リテ不利益ヲ受クヘキ当事者カ故意ニ其条件ノ成就ヲ妨ケタルトキハ相手方ハ其条件ヲ成就シタルモノト看做スコトヲ得

第百三十一条 条件カ法律行為ノ当時既ニ成就セル場合ニ於テ其条件カ停止条件ナルトキハ其法律行為ハ無条件トシ解除条件ナルトキハ無効トス
2 条件ノ不成就カ法律行為ノ当時既ニ確定セル場合ニ於テ其条件カ停止条件ナルトキハ其法律行為ハ無効トシ解除条件ナルトキハ無条件トス
3 前二項ノ場合ニ於テ当事者カ条件ノ成就又ハ不成就ヲ知ラサル間ハ第百二十八条及ヒ第百二十九条ノ規定ヲ準用ス

第百三十二条 不法ノ条件ヲ附シタル法律行為ハ無効トス不法行為ヲ為ササルヲ以テ条件トスルモノ亦同シ

第百三十三条 不能ノ停止条件ヲ附シタル法律行為ハ無効トス
2 不能ノ解除条件ヲ附シタル法律行為ハ無条件トス

第百三十四条 停止条件附法律行為ハ其条件カ単ニ債務者ノ意思ノミニ係ルトキハ無効トス

第百三十五条 法律行為ニ始期ヲ附シタルトキハ其法律行為ノ履行ハ期限ノ到来スルマテ之ヲ請求スルコトヲ得ス
2 法律行為ニ終期ヲ附シタルトキハ其法律行為ノ効力ハ期限ノ到来シタル時ニ於テ消滅ス

第百三十六条 期限ハ債務者ノ利益ノ為メニ定メタルモノト推定ス
2 期限ノ利益ハ之ヲ抛棄スルコトヲ得但之カ為メニ相手方ノ利益ヲ害スルコトヲ得ス

第百三十七条 左ノ場合ニ於テハ債務者ハ期限ノ利益ヲ主張スルコトヲ得ス
 一 債務者カ破産手続開始ノ決定ヲ受ケタルトキ
 二 債務者カ担保ヲ毀滅シ又ハ之ヲ減少シタルトキ
 三 債務者カ担保ヲ供スル義務ヲ負フ場合ニ於テ之ヲ供セサルトキ

第五章 期間

第百三十八条 期間ノ計算法ハ、法令、裁判上ノ命令又ハ法律行為ニ別段ノ定アル場合ヲ除ク外本章ノ規定ニ従フ

第百三十九条 期間ヲ定ムルニ時ヲ以テシタルトキハ即時ヨリ之ヲ起算ス

第百四十条 期間ヲ定ムルニ日、週、月又ハ年ヲ以テシタルトキハ期間ノ初日ハ之ヲ算入セス但其期間カ午前零時ヨリ始マルトキハ此限ニ非ス

第百四十一条 前条ノ場合ニ於テハ期間ノ末日ノ終了ヲ以テ期間ノ満了トス

第百四十二条 期間ノ末日カ大祭日、日曜日其他ノ休日ニ当タルトキハ其日ニ取引ヲ為ササル慣習アル場合ニ限リ期間ハ其翌日ヲ以テ満了ス

第百四十三条 期間ヲ定ムルニ週、月又ハ年ヲ以テシタルトキハ暦ニ従ヒテ之ヲ算ス
2 週、月又ハ年ノ始ヨリ期間ヲ起算セサルトキハ其期間ハ最後ノ週、月又ハ年ニ於テ其起算日ニ応当スル日ノ前日ヲ以テ満了ス但月又ハ年ヲ以テ期間ヲ定メタル場合ニ於テ最後ノ月ニ応当日ナキトキハ其月ノ末日ヲ以テ満期日トス

第六章 時効

第一節 総則

第百四十四条 時効ノ効力ハ其起算日ニ遡ル

第百四十五条 時効ハ当事者カ之ヲ援用スルニ非サレハ裁判所之ニ依リテ裁判ヲ為スコトヲ得ス

第百四十六条 時効ノ利益ハ予メ之ヲ抛棄スルコトヲ得ス

第百四十七条 時効ハ左ノ事由ニ因リテ中断ス
 一 請求
 二 差押、仮差押又ハ仮処分
 三 承認

第百四十八条 前条ノ時効中断ハ当事者及ヒ其承継人ノ間ニ於テノミ其効力ヲ有ス

第百四十九条 裁判上ノ請求ハ訴ノ却下又ハ取下ノ場合ニ於テハ時効中断ノ効力ヲ生セス

第百五十条 支払督促ハ債権者カ法定ノ期間内ニ仮執行ノ宣言ノ申立ヲ為ササルニ因リ其効力ヲ失フトキハ時効中断ノ効力ヲ生セス

第百五十一条 和解ノ為メニスル呼出ハ相手方カ出頭セス又ハ和解ノ調ハサルトキハ一个月内ニ訴ヲ提起スルニ非サレハ時効中断ノ効力ヲ生セス任意出頭ノ場合ニ於テ和解ノ調ハサルトキ亦同シ

第百五十二条 破産手続参加、再生手続参加又ハ更生手続参加ハ債権者カ其申立又ハ届出ヲ取下ゲ又ハ之カ却下セラレタルトキハ時効中断ノ効力ヲ生セス

第百五十三条 催告ハ六个月内ニ裁判上ノ請求、和解ノ為メニスル呼出若クハ任意出頭、破産手続参加、再生手続参加、更生手続参加、差押、仮差押又ハ仮処分ヲ為スニ非サレハ時効中断ノ効力ヲ生セス

第百五十四条 差押、仮差押及ヒ仮処分ハ権利者ノ請求ニ因リ又ハ法律ノ規定ニ従ハサルニ因リテ取消サレタルトキハ時効中断ノ効力ヲ生セス

第百五十五条 差押、仮差押及ヒ仮処分ハ時効ノ利益ヲ受クル者ニ対シテ之ヲ為ササルトキハ之ヲ其者ニ通知シタル後ニ非サレハ時効中断ノ効力ヲ生セス

第百五十六条 時効中断ノ効力ヲ生スヘキ承認ヲ為スニハ相手方ノ権利ニ付キ処分ノ能力又ハ権限アルコトヲ要セス

第百五十七条 中断シタル時効ハ其中断ノ事由ノ終了シタル時ヨリ更ニ其進行ヲ始ム
2 裁判上ノ請求ニ因リテ中断シタル時効ハ裁判ノ確定シタル時ヨリ更ニ其進行ヲ始ム

第百五十八条 時効ノ期間満了前六箇月内ニ於テ未成年者又ハ成年被後見人カ法定代理人ヲ有セサリシトキハ其者カ能力者ト為リ又ハ法定代理人カ就職シタル時ヨリ六箇月内ハ之ニ対シテ時効完成セス

第百五十九条 未成年者又ハ成年被後見人カ其財産ヲ管理スル父、母又ハ後見人ニ対シテ有スル権利ニ付テハ其者カ能力者ト為リ又ハ後任ノ法定代理人カ就職シタル時ヨリ六箇月内ハ時効完成セス

第百五十九条ノ二 夫婦ノ一方カ他ノ一方ニ対シテ有スル権利ニ付テハ婚姻解消ノ時ヨリ六个月内ハ時効完成セス

第百六十条 相続財産ニ関シテハ相続人ノ確定シ、管理人ノ選任セラレ又ハ破産手続開始ノ決定アリタル時ヨリ六个月内ハ時効完成セス

第百六十一条 時効ノ期間満了ノ時ニ当タリ天災其他避クヘカラサル事変ノ為メ時効ヲ中断スルコト能ハサルトキハ其妨碍ノ止ミタル時ヨリ二週間内ハ時効完成セス

第二節 取得時効

第百六十二条 二十年間所有ノ意思ヲ以テ平穏且公然ニ他人ノ物ヲ占有シタル者ハ其所有権ヲ取得ス
2 十年間所有ノ意思ヲ以テ平穏且公然ニ他人ノ不動産ヲ占有シタル者カ其占有ノ始善意ニシテ且過失ナカリシトキハ其不動産ノ所有権ヲ取得ス

第百六十三条 所有権以外ノ財産権ヲ自己ノ為メニスル意思ヲ以テ平穏且公然ニ行使スル者ハ前条ノ区別ニ従ヒ二十年又ハ十年ノ後其権利ヲ取得ス

第百六十四条 第百六十二条ノ時効ハ占有者カ任意ニ其占有ヲ中止シ又ハ他人ノ為メニ之ヲ奪ハレタルトキハ中断ス

第百六十五条 前条ノ規定ハ第百六十三条ノ場合ニ之ヲ準用ス

第三節 消滅時効

第百六十六条 消滅時効ハ権利ヲ行使スルコトヲ得ル時ヨリ進行ス
2 前項ノ規定ハ始期附又ハ停止条件附権利ノ目的物ヲ占有スル第三者ノ為メニ其占有ノ時ヨリ取得時効ノ進行スルコトヲ妨ケス但権利者ハ其時効ヲ中断スル為メ何時ニテモ占有者ノ承認ヲ求ムルコトヲ得

第百六十七条 債権ハ十年間之ヲ行ハサルニ因リテ消滅ス
2 債権又ハ所有権ニ非サル財産権ハ二十年間之ヲ行ハサルニ因リテ消滅ス

第百六十八条 定期金ノ債権ハ第一回ノ弁済期ヨリ二十年間之ヲ行ハサルニ因リテ消滅ス最後ノ弁済期ヨリ十年間之ヲ行ハサルトキ亦同シ
2 定期金ノ債権者ハ時効中断ノ証ヲ得ル為メ何時ニテモ其債務者ノ承認書ヲ求ムルコトヲ得

第百六十九条 年又ハ之ヨリ短キ時期ヲ以テ定メタル金銭其他ノ物ノ給付ヲ目的トスル債権ハ五年間之ヲ行ハサルニ因リテ消滅ス

第百七十条 左ニ掲ケタル債権ハ三年間之ヲ行ハサルニ因リテ消滅ス
 一 医師、産婆及ヒ薬剤師ノ治術、勤労及ヒ調剤ニ関スル債権
 二 技師、棟梁及ヒ請負人ノ工事ニ関スル債権但此時効ハ其負担シタル工事終了ノ時ヨリ之ヲ起算ス

第百七十一条 弁護士又ハ弁護士法人ハ事件終了ノ時ヨリ公証人ハ其職務執行ノ時ヨリ三年ヲ経過シタルトキハ其職務ニ関シテ受取リタル書類ニ付キ其責ヲ免ル

第百七十二条 弁護士、弁護士法人及ビ公証人ノ職務ニ関スル債権ハ其原因タル事件終了ノ時ヨリ二年間之ヲ行ハサルニ因リテ消滅ス但其事件中ノ各事項終了ノ時ヨリ五年ヲ経過シタルトキハ右ノ期間内ト雖モ其事項ニ関スル債権ハ消滅ス

第百七十三条 左ニ掲ケタル債権ハ二年間之ヲ行ハサルニ因リテ消滅ス
 一 生産者、卸売商人及ヒ小売商人カ売却シタル産物及ヒ商品ノ代価
 二 居職人及ヒ製造人ノ仕事ニ関スル債権
 三 生徒及ヒ習業者ノ教育、衣食及ヒ止宿ノ代料ニ関スル校主、塾主、教師及ヒ師匠ノ債権

第百七十四条 左ニ掲ケタル債権ハ一年間之ヲ行ハサルニ因リテ消滅ス
 一 月又ハ之ヨリ短キ時期ヲ以テ定メタル雇人ノ給料
 二 労力者及ヒ芸人ノ賃金並ニ其供給シタル物ノ代価
 三 運送賃
 四 旅店、料理店、貸席及ヒ娯遊場ノ宿泊料、飲食料、席料、木戸銭、消費物代価並ニ立替金
 五 動産ノ損料

第百七十四条ノ二 確定判決ニ依リテ確定シタル権利ハ十年ヨリ短キ時効期間ノ定アルモノト雖モ其時効期間ハ之ヲ十年トス裁判上ノ和解、調停其他確定判決ト同一ノ効力ヲ有スルモノニ依リテ確定シタル権利ニ付キ亦同シ
2 前項ノ規定ハ確定ノ当時未タ弁済期ノ到来セサル債権ニハ之ヲ適用セス

以上

第一編 総則 第二編 物権 第三編 債権 第四編 親族 第五編 相続

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