六法全書伝言板B ログ その1


会日

 投稿日 1999年6月7日(月)07時46分 投稿者 かなわ

「会日」の読み方を教えていただいて、どうもありがとうございました(「法令用語」参照)。「かいじつ」かな?とは思っていたんですが、自信が無くて・・・。変換しても出てこないし。

さて、雪猫さんのお話について、手遅れかもしれませんが私見を。
(1)証拠写真等を見せて退職金等の支給を保証させる行為について
 刑法249条にいう「恐喝して財物を交付させ」るとは、相手の反抗を抑圧しない程度
の脅迫で、相手に自らその財物を交付・処分させることをいいます。浮気の現場写真を見
せて金品を交付させる行為は、当然これに該当するでしょう。
 しかしここで注意しなければならないのは、その財物を交付させることについて、債権
者が債務者から自己の債権を回収するなど一応法律上の根拠がある、つまり権利行使の一
環として行う場合です。退職金は給与の一部と見なされるので、この問題が出るわけで
す。
 これについては学説上争いのあるところで、恐喝罪説(つまり有罪)・無罪説に分かれ
ています。
 最高裁は「その権利行使の範囲内であり且つその方法が社会通念上一般に忍容すべきも
のと認められる程度を超えない限り、何等違法の問題を生じないけれども、右の範囲程度
を逸脱するときは違法となり、恐喝罪の成立することがあるものと解するを相当とす
る。」としており、結局のところ行為者の利益と被害者の利益の比較衡量で判断するとし
ています。
 さて、これを本件に照らしてみると、その経営者が写真が公表されることによって受け
る損害と支払われるべき給料・退職金の額およびこれらが支払われなかったことによる損
害との比較衡量によると思われます。例えばその経営者がかなり社会的地位の高い人であ
れば名誉毀損による損害も大きく、恐喝罪が成立する可能性も高くなるのではないでしょ
うか。そうでないのなら、その分可能性も低くなるでしょう。
 ところで恐喝罪が成立しなくても、脅迫罪が成立する可能性があります。つまり権利行
使の正当性が充分あっても脅迫の程度・違法性が高ければ脅迫罪が成立します。

(2)給料および退職金について
 以上の話は、給料・退職金を支給される資格があるという前提の下での話です。この資
格がなければ当然に恐喝罪が成立します。

(3)若干の感想
 もし給料・退職金を当然支払ってもらう資格があるのなら、脅迫という手段によらなく
ても合法的な解決方法があると思います。確かに相手を陥れることで精神的満足を得たい
気持ちも分かりますが、相手が給料等を支払わないことも違法である一方、脅迫によって
対抗することもまた違法なのです。しかも、写真の公表によって、浮気相手などにも影響
があるのではないでしょうか。迂遠な方法ですが労働基準監督署や弁護士に相談するな
ど、合法な対応をお勧めします。


Re: マジメな探偵ごっこ

 投稿日 1999年6月7日(月)07時45分 投稿者 RON(管理人) [ppp02-079.din.or.jp]

職場での精神的被害や賃金などの問題は,法的手段によって解決
することが可能です。
弁護士や労基署などに相談してみてください。

また,法は手続によらない実力行使(自力救済・復讐)を基本的には
認めていません。
自分は,何が違法で何が違法ではない,ということは述べることが
できませんが,雪猫さんがこれからしようとしていることも当然
リスクがつきまとうであろうことは推測できます。

#労基署は,労働基準法に違反している事実に関しては職権行使が
できますが,司法警察の立場ですので,民事事件には介入できないです。
もちろん,相談などには乗ってくれますが。


マジメな探偵ごっこ

 投稿日 1999年6月7日(月)07時44分 投稿者 雪猫

初めまして。私、今度の木曜日に、とある人物を尾行し
浮気現場を激写します。決定的な場面では有りませんが、一緒に居る所を。
私は、その人物の奥さんでもないし恋人でもありません。
その人物は、私が働いている機関の経営者です。
こそくな手で私達を退職させようと企んでいます。
考えも、行動もおかしく分裂病者のような人間です。
もちろん、退職する覚悟は出来ています。が、問題は
給料や退職金などが支払われない可能性が有ります。今まででも、例は
有りました。それと、今までに受けた心身屈辱もあり
その人物の本性を公開させ底に沈んでもらいたいのです。
あきらかに、その人物は間違った生き方をしています。
で、私達は、ヤラレル前にヤル。何か、証拠を握っておきたいのです。
その人物の弱点は同じ職場の女性との浮気です。
それは、確実なんですが証拠がなくて。
で、質問です! その人物の罠にはまり自己退職しなければならなくなった時
口喧嘩になった時、弱点の証拠を見せる事は恐喝になるんですか?
口止料としてお金を要求するわけではないです。
私達は、その日限りで退職するわけですから、色々な保証の代わりとして
切り札を叩きつけるのです。
もちろん、その人物は当日までの給料および退職金などを
支払わないと思います。今までがそうだったので。
労働基準監督所? ココに訴えられた者は逃げれないのですかね。