独立行政法人国際農林水産業研究センター法


公布:平成11年12月22日法律第197号
施行:平成13年1月6日
改正:平成12年5月26日法律第84号
施行:平成12年6月1日
改正:平成18年3月31日法律第26号
施行:平成18年4月1日

目次

 第一章 総則(第一条−第五条)
 第二章 役員及び職員(第六条−第十条)
 第三章 業務等(第十一条・第十二条)
 第四章 雑則(第十三条)
 第五章 罰則(第十四条・第十五条)
 附則

第一章 総則

(目的)
第一条 この法律は、独立行政法人国際農林水産業研究センターの名称、目的、業務の範囲等に関する事項を定めることを目的とする。

(名称)
第二条 この法律及び独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号。以下「通則法」という。)の定めるところにより設立される通則法第二条第一項に規定する独立行政法人の名称は、独立行政法人国際農林水産業研究センターとする。

(センターの目的)
第三条 独立行政法人国際農林水産業研究センター(以下「センター」という。)は、熱帯又は亜熱帯に属する地域その他開発途上にある海外の地域における農林水産業に関する技術上の試験及び研究等を行うことにより、これらの地域における農林水産業に関する技術の向上に寄与することを目的とする。

(事務所)
第四条 センターは、主たる事務所を茨城県に置く。

(資本金)
第五条 センターの資本金は、附則第五条第二項の規定により政府から出資があったものとされた金額とする。
2 政府は、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、センターに追加して出資することができる。
3 センターは、前項の規定による政府の出資があったときは、その出資額により資本金を増加するものとする。

第二章 役員及び職員

(役員)
第六条 センターに、役員として、その長である理事長及び監事二人を置く。
2 センターに、役員として、理事一人を置くことができる。

(理事の職務及び権限等)
第七条 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐してセンターの業務を掌理する。
2 通則法第十九条第二項の個別法で定める役員は、理事とする。ただし、理事が置かれていないときは、監事とする。
3 前項ただし書の場合において、通則法第十九条第二項の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行ってはならない。

(役員の任期)
第八条 理事長の任期は四年とし、理事及び監事の任期は二年とする。

(役員及び職員の秘密保持義務)
第九条 センターの役員及び職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らし、又は盗用してはならない。その職を退いた後も、同様とする。

(役員及び職員の地位)
第十条 センターの役員及び職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

第三章 業務等

(業務の範囲)
第十一条 センターは、第三条の目的を達成するため、次の業務を行う。
 一 熱帯又は亜熱帯に属する地域その他開発途上にある海外の地域における農林水産業に関する技術上の試験及び研究、調査、分析、鑑定並びに講習を行うこと。
 二 前号の地域における農林水産業に関する内外の資料の収集、整理及び提供を行うこと。
 三 前二号の業務に附帯する業務を行うこと。

(積立金の処分)
第十二条 センターは、通則法第二十九条第二項第一号に規定する中期目標の期間(以下この項において「中期目標の期間」という。)の最後の事業年度に係る通則法第四十四条第一項又は第二項の規定による整理を行った後、同条第一項の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額のうち農林水産大臣の承認を受けた金額を、当該中期目標の期間の次の中期目標の期間に係る通則法第三十条第一項の認可を受けた中期計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの)の定めるところにより、当該次の中期目標の期間における前条に規定する業務の財源に充てることができる。
2 農林水産大臣は、前項の規定による承認をしようとするときは、あらかじめ、農林水産省の独立行政法人評価委員会の意見を聴くとともに、財務大臣に協議しなければならない。
3 センターは、第一項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の規定による承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。
4 前三項に定めるもののほか、納付金の納付の手続その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。

第四章 雑則

(主務大臣等)
第十三条 センターに係る通則法における主務大臣、主務省及び主務省令は、それぞれ農林水産大臣、農林水産省及び農林水産省令とする。

第五章 罰則

第十四条 第九条の規定に違反して秘密を漏らし、又は盗用した者は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

第十五条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をしたセンターの役員は、二十万円以下の過料に処する。
 一 第十一条に規定する業務以外の業務を行ったとき。
 二 第十二条第一項の規定により農林水産大臣の承認を受けなければならない場合において、その承認を受けなかったとき。

   附 則

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十三年一月六日から施行する。ただし、附則第七条の規定は、同日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(職員の引継ぎ等)
第二条 センターの成立の際現に農林水産省の部局又は機関で政令で定めるものの職員である者は、別に辞令を発せられない限り、センターの成立の日において、センターの相当の職員となるものとする。

第三条 センターの成立の際現に前条に規定する政令で定める部局又は機関の職員である者のうち、センターの成立の日において引き続きセンターの職員となったもの(次条において「引継職員」という。)であって、センターの成立の日の前日において農林水産大臣又はその委任を受けた者から児童手当法(昭和四十六年法律第七十三号)第七条第一項(同法附則第六条第二項、第七条第四項又は第八条第四項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定による認定を受けているものが、センターの成立の日において児童手当又は同法附則第六条第一項、第七条第一項若しくは第八条第一項の給付(以下この条において「特例給付等」という。)の支給要件に該当するときは、その者に対する児童手当又は特例給付等の支給に関しては、センターの成立の日において同法第七条第一項の規定による市町村長(特別区の区長を含む。)の認定があったものとみなす。この場合において、その認定があったものとみなされた児童手当又は特例給付等の支給は、同法第八条第二項(附則第六条第二項、第七条第四項又は第八条第四項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、センターの成立の日の前日の属する月の翌月から始める。

(センターの職員となる者の職員団体についての経過措置)
第四条 センターの成立の際現に存する国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百八条の二第一項に規定する職員団体であって、その構成員の過半数が引継職員であるものは、センターの成立の際国営企業及び特定独立行政法人の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号)の適用を受ける労働組合となるものとする。この場合において、当該職員団体が法人であるときは、法人である労働組合となるものとする。
2 前項の規定により法人である労働組合となったものは、センターの成立の日から起算して六十日を経過する日までに、労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第二条及び第五条第二項の規定に適合する旨の労働委員会の証明を受け、かつ、その主たる事務所の所在地において登記しなければ、その日の経過により解散するものとする。
3 第一項の規定により労働組合となったものについては、センターの成立の日から起算して六十日を経過する日までは、労働組合法第二条ただし書(第一号に係る部分に限る。)の規定は、適用しない。

(権利義務の承継等)
第五条 センターの成立の際、第十条に規定する業務に関し、現に国が有する権利及び義務のうち政令で定めるものは、センターの成立の時においてセンターが承継する。
2 前項の規定によりセンターが国の有する権利及び義務を承継したときは、その承継の際、承継される権利に係る土地、建物その他の財産で政令で定めるものの価額の合計額に相当する金額は、政府からセンターに対し出資されたものとする。
3 前項の規定により政府から出資があったものとされる同項の財産の価額は、センターの成立の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
4 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。

(政令への委任)
第六条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、センターの設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

[第七条 農林水産省設置法(平成十一年法律第九十八号)の一部改正]

   附 則 [平成18年3月31日法律第26号] [抄]

(施行期日)
第一条 この法律は、平成十八年四月一日から施行する。ただし、附則第九条第二項及び第三項、第十七条第二項並びに第二十三条の規定は、公布の日から施行する。

(職員の引継ぎ等)
第二条 この法律の施行の際現に独立行政法人農業者大学校、独立行政法人農業工学研究所、独立行政法人食品総合研究所及び独立行政法人さけ・ます資源管理センターの職員である者は、別に辞令を発せられない限り、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)において、それぞれ、独立行政法人農業者大学校、独立行政法人農業工学研究所及び独立行政法人食品総合研究所(以下「農業者大学校等」という。)の職員にあっては独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構の、独立行政法人さけ・ます資源管理センターの職員にあっては独立行政法人水産総合研究センターの職員となるものとする。
2 この法律の施行の際現に独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構、独立行政法人水産総合研究センター、独立行政法人種苗管理センター、独立行政法人家畜改良センター、独立行政法人林木育種センター、独立行政法人水産大学校、独立行政法人農業生物資源研究所、独立行政法人農業環境技術研究所、独立行政法人国際農林水産業研究センター及び独立行政法人森林総合研究所の職員である者は、別に辞令を発せられない限り、施行日において、引き続きそれぞれの独立行政法人(独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構にあっては、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構)の職員となるものとする。

第三条 前条の規定により独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構、独立行政法人水産総合研究センター、独立行政法人種苗管理センター、独立行政法人家畜改良センター、独立行政法人林木育種センター、独立行政法人水産大学校、独立行政法人農業生物資源研究所、独立行政法人農業環境技術研究所、独立行政法人国際農林水産業研究センター及び独立行政法人森林総合研究所(以下「施行日後の研究機構等」という。)の職員となった者に対する国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第八十二条第二項の規定の適用については、当該施行日後の研究機構等の職員を同項に規定する特別職国家公務員等と、前条の規定により国家公務員としての身分を失ったことを任命権者の要請に応じ同項に規定する特別職国家公務員等となるため退職したこととみなす。

第四条 附則第二条の規定により施行日後の研究機構等の職員となる者に対しては、国家公務員退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)に基づく退職手当は、支給しない。
2 施行日後の研究機構等は、前項の規定の適用を受けた当該施行日後の研究機構等の職員の退職に際し、退職手当を支給しようとするときは、その者の国家公務員退職手当法第二条第一項に規定する職員(同条第二項の規定により職員とみなされる者を含む。)としての引き続いた在職期間を当該施行日後の研究機構等の職員としての在職期間とみなして取り扱うべきものとする。
3 施行日の前日の独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構、独立行政法人農業者大学校、独立行政法人農業工学研究所、独立行政法人食品総合研究所、独立行政法人水産総合研究センター、独立行政法人さけ・ます資源管理センター、独立行政法人種苗管理センター、独立行政法人家畜改良センター、独立行政法人林木育種センター、独立行政法人水産大学校、独立行政法人農業生物資源研究所、独立行政法人農業環境技術研究所、独立行政法人国際農林水産業研究センター及び独立行政法人森林総合研究所(以下「施行日前の研究機構等」という。)に職員として在職する者が、附則第二条の規定により引き続いて施行日後の研究機構等の職員となり、かつ、引き続き当該施行日後の研究機構等の職員として在職した後引き続いて国家公務員退職手当法第二条第一項に規定する職員となった場合におけるその者の同法に基づいて支給する退職手当の算定の基礎となる勤続期間の計算については、その者の当該施行日後の研究機構等の職員としての在職期間を同項に規定する職員としての引き続いた在職期間とみなす。ただし、その者が当該施行日後の研究機構等を退職したことにより退職手当(これに相当する給付を含む。)の支給を受けているときは、この限りでない。
4 施行日後の研究機構等は、施行日の前日に施行日前の研究機構等の職員として在職し、附則第二条の規定により引き続いて施行日後の研究機構等の職員となった者のうち施行日から雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)による失業等給付の受給資格を取得するまでの間に当該施行日後の研究機構等を退職したものであって、その退職した日まで当該施行日前の研究機構等の職員として在職したものとしたならば国家公務員退職手当法第十条の規定による退職手当の支給を受けることができるものに対しては、同条の規定の例により算定した退職手当の額に相当する額を退職手当として支給するものとする。

(国家公務員退職手当法の適用に関する経過措置)
第五条 施行日前に施行日前の研究機構等を退職した者の退職手当について国家公務員退職手当法等の一部を改正する法律(平成二十年法律第九十五号)附則第二条の規定によりなお従前の例によることとされる場合における同法第一条の規定による改正前の国家公務員退職手当法第十二条の二及び第十二条の三の規定の適用については、独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構、独立行政法人農業者大学校、独立行政法人農業工学研究所及び独立行政法人食品総合研究所を退職した者にあっては独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構の、独立行政法人水産総合研究センター及び独立行政法人さけ・ます資源管理センターを退職した者にあっては独立行政法人水産総合研究センターの、独立行政法人種苗管理センターを退職した者にあっては独立行政法人種苗管理センターの、独立行政法人家畜改良センターを退職した者にあっては独立行政法人家畜改良センターの、独立行政法人水産大学校を退職した者にあっては独立行政法人水産大学校の、独立行政法人農業生物資源研究所を退職した者にあっては独立行政法人農業生物資源研究所の、独立行政法人農業環境技術研究所を退職した者にあっては独立行政法人農業環境技術研究所の、独立行政法人国際農林水産業研究センターを退職した者にあっては独立行政法人国際農林水産業研究センターの、独立行政法人森林総合研究所及び独立行政法人林木育種センターを退職した者にあっては独立行政法人森林総合研究所の理事長は、同法第十二条の二第一項に規定する各省各庁の長等とみなす。

(労働組合についての経過措置)
第六条 この法律の施行の際現に存する特定独立行政法人等の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号。次条において「特労法」という。)第四条第二項に規定する労働組合であって、その構成員の過半数が附則第二条の規定により施行日後の研究機構等の職員となる者であるものは、この法律の施行の際労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)の適用を受ける労働組合となるものとする。この場合において、当該労働組合が法人であるときは、法人である労働組合となるものとする。
2 前項の規定により法人である労働組合となったものは、施行日から起算して六十日を経過する日までに、労働組合法第二条及び第五条第二項の規定に適合する旨の労働委員会の証明を受け、かつ、その主たる事務所の所在地において登記しなければ、その日の経過により解散するものとする。
3 第一項の規定により労働組合法の適用を受ける労働組合となったものについては、施行日から起算して六十日を経過する日までは、同法第二条ただし書(第一号に係る部分に限る。)の規定は、適用しない。

(不当労働行為の申立て等についての経過措置)
第七条 施行日前に特労法第十八条の規定に基づき施行日前の研究機構等がした解雇に係る中央労働委員会に対する申立て及び中央労働委員会による命令の期間については、なお従前の例による。
2 この法律の施行の際現に中央労働委員会に係属している施行日前の研究機構等とその職員に係る特労法の適用を受ける労働組合とを当事者とするあっせん、調停又は仲裁に係る事件に関する特労法第三章(第十二条から第十六条までの規定を除く。)及び第六章に規定する事項については、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第二十二条 施行日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第二十三条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

以上

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